企業内容等の開示に関する内閣府令等の改正のポイント

2013年8月29日
カテゴリー 会計情報トピックス

会計情報トピックス 吉田剛

政令第245号及び内閣府令第54号が平成25年8月26日に公布

平成25年8月26日に政令第245号「金融商品取引法施行令の一部を改正する政令」及び内閣府令第54号「企業内容等の開示に関する内閣府令及び特定有価証券の内容等の開示に関する内閣府令等の一部を改正する内閣府令」等(以下「本改正」という。)が公布されました。本改正では、外国会社における有価証券報告書の提出義務の免除や四半期開示等に係る延長申請の合理化、臨時報告書の提出事由の整理などがなされています。

1. 本改正により改正された政令・府令等

  • 金融商品取引法施行令(金商法施行令)
  • 企業内容等の開示に関する内閣府令(開示府令)
  • 特定有価証券の内容等の開示に関する内閣府令
  • 企業内容等の開示に関する留意事項について(開示ガイドライン)

2. 本改正の概要

本改正により、以下の事項が改正されました。

  • 外国会社について、最近5事業年度の全末日における株券(優先出資証券を含む。)、有価証券信託受益証券(受託有価証券が株券等であるもの)及び預託証券(預託対象が株券等であるもの)の所有者数が300名未満である場合に、内閣総理大臣の承認を受けることにより有価証券報告書の提出義務が免除(金商法施行令第3条の5、第4条の10、開示府令第15条の3)
  • 有価証券の売出しに該当する発行者関係者の範囲(目論見書の作成等が必要となる発行者関係者の範囲と整合させるための改正)(金商法施行令第1条の7の3第7号ニ、開示府令第4条第4項第2号ハ、第11条の4第2号ロ(3))
  • 外国会社について、四半期報告書等の提出期限の延長承認の手続の合理化(開示府令第17条の15の2)
  • 臨時報告書の提出事由のうち、親会社、特定子会社及び主要株主の異動について、異動があった場合のほか異動に係る意思決定があった場合を提出事由に追加(開示府令第19条第2項第3号、第4号)

3. 適用時期等

2.に記載した改正規定については、公布日に施行されています。 なお、2.に記載した改正規定のうち、臨時報告書の提出に係る改正については、平成25年10月1日以後に親会社等の異動が意思決定された場合又は異動があった場合から適用となります(内閣府令第54号附則第2条、第3条)。

4. 公開草案から修正された点

  • 外国会社における有価証券報告書の提出義務の免除について、有価証券信託受益証券(受託有価証券が株券等であるもの)及び預託証券(預託対象が株券等であるもの)がその対象に加えられました。
  • 有価証券の売出しに該当する発行者関係者の範囲の規定において、金商法施行令第1条の7の3第7号ニの規定に合わせて、開示府令第4条第4項第2号ハにおいても、「子会社」が「子会社等」とされました。
  • 臨時報告書の提出事由のうち、親会社、特定子会社及び主要株主の異動について、異動があった場合のうち、当該異動が業務執行を決定する機関により決定されたことについて臨時報告書を既に提出している場合を除くこととされました。

なお、本稿は本改正の概要を記述したものであり、詳細については本文をご参照ください。

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