IFRS Developments:IASBの公開草案IFRS第9号の分類及び測定規定の改訂案

国際会計基準審議会は2023年3月21日、公開草案「金融商品の分類及び測定に関する改訂」(本ED)を公表した。本EDは以下の2つの緊急性の高い課題を取り扱っている。

  • 電子送金システムを使用した金融負債の決済
  • 金融資産(環境、社会及びガバナンス(ESG)連動要素が存在する金融資産を含む)の契約上のキャッシュ・フローの特性の評価

これらに加えて、ノンリコース要素を有する金融資産及び契約上リンクしている金融商品に関しても改訂が提案されています。さらに、その他の包括利益を通じて公正価値で測定される資本性金融商品及び偶発的事象を参照する契約条件が存在する金融商品に関する開示の改訂も提案されています。

本EDは、IFRS第9号「金融商品」のうち分類及び測定規定に関する適用後レビュー(PIR)における今日までの作業の集大成に当たります。本PIRの目的は、IFRS第9号の適用による財務諸表の利用者、作成者、監査人及び規制当局への影響が、開発時に意図したものになっているかどうかをIASBが評価することにあります。

本稿では、EYの見解も含めて本EDについて解説しています。

尚、コメント募集期限は2023年7月19日です。


「IFRS Developments第213号 2023年4月」をダウンロード


英語版の資料は下記のリンクをご参照ください。 
IASB proposes amendments to Classification and Measurement in IFRS 9


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