香港 2020-21 Budget insights - 困難に備える香港財政予算案

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2020年2月26日
テーマ JBSインサイト
カテゴリー 税務, 新型コロナウイルス感染症, 各国ニュースレター
国・地域（権限のある国・地域） 香港

香港Budget Insights - 2020-21

2020年2月26日付で、2020-21年度の政府予算案が発表されました。

財政長官（FS）はこの10年以上にわたり、困難に備える財政準備金を慎重に維持することの必要性を呼び掛けてきましたが、ついに、その困難が2019～20年度に訪れました。

財政長官は今回の予算演説で、中米貿易紛争がもたらす逆風に加えて、2019～20年度にはさまざまな「社会問題」と新型コロナウイルスの影響で経済が大きな打撃を受けていると指摘しました。このような最悪な事態において、財政長官は、香港市民が一連の救済措置に期待していることを認めており、これが1,200億香港ドル以上の「大規模」景気対策を実施するという決定のきっかけとなりました。そして、財政長官は一連の救済措置について、企業支援、雇用保障、景気対策、市民負担の軽減という4大目的に対応するものであると述べました。

全体として、財政長官は市民の期待に応え、最近の社会不安と新型コロナウイルスの発生という2つの衝撃から、迅速な救済を提供する予算案を提出しました。今回発表された実質的な救済措置は、性質上「一回限り」であり、香港経済が現在の景気後退から回復し、正常な成長率に復帰することができれば、将来の構造的赤字は発生しないと考えられます。この点を考慮すると、財政長官がこれまでおよび前任者によって蓄えられた香港の財政準備金の一部を使うという決定は理にかなっています。現在は紛れもなく困難期であると言えます。

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