SECスタッフはSPAC上場によるリスクに関する声明を発表しました(4月1日号)

SECスタッフはSPAC上場によるリスクに関する声明を発表しました(4月1日号)

2021年4月1日
カテゴリー PCAOB/AICPA/監査

SEC and US GAAP Weekly Update 2021年

企業財務部および主任会計官室のスタッフは、非上場企業が従来のIPOプロセスを踏むのではなく、特別買収目的会社(SPAC)と合併することで上場するケースが増加している状況を受けて、当該上場手段が生み出すリスクに関する声明をそれぞれ発表しました。

SPAC(すなわち、既に上場している企業)と、SPACが買収する予定の非上場企業(すなわち、ターゲット企業)との合併は、わずか数か月で完了する場合が多いです。合併までの期間が短いことから、ターゲット企業およびその企業顧問は、取得企業である上場企業(SPAC)が会計上、監査上、規制上の要求事項に準拠しているかどうかについて確認することが困難になる可能性があります。SECスタッフが列記したSPACおよびそのターゲット企業が重点的に検討すべき会計領域は、以下のとおりです。

  • 上場企業に対する開示要求およびセグメント、1株当たり利益に関する報告等の公開企業に適用される米国会計基準への移行
  • 会計上の取得企業の決定
  • アーンアウト契約または報酬の取り決めの会計処理
  • ワラント等の複雑な金融商品の会計処理

SECスタッフは、SPAC上場を果たしたターゲット企業の経営者が、適切な帳簿および記録ならびに内部統制の維持を求める証券取引法における一般的な要求事項と、財務報告に係る内部統制(ICFR)および開示統制と手続(DCP)に関する要求事項の双方を理解し、これらに準拠するための計画を策定する必要があることを強調しました。また、SPACとの合併手続期間中およびその前後における取締役会の監視の重要性についても強調した上で、米国の証券取引所に上場する企業の取締役会は過半数を独立取締役にしなければならない点、そして、専門性を有するメンバーで構成される独立監査委員会の設置が義務付けられる点に留意するよう指摘しました。スタッフは、合併手続の実施中と実施後に発生する可能性がある報告、統制、監査上の問題に対処するには、監査委員会、監査人、経営者との有効なコミュニケーションが重要である点に触れました。

加えて、非上場企業である監査クライアントがSPAC経由の上場を計画している場合、監査人は監査チームに時間的余裕と適切な水準の監査経験を持つメンバーを配置し、適切な契約受嘱と継続の手続を実施する必要があるとも述べています。さらに、スタッフは、企業と監査人がSECおよびPCAOBの独立性基準を遵守する必要がある点についても言及しました。

最後にSECスタッフは、SPACとターゲット企業の合併完了後に適用される多数の規制上の制限を提示して声明を締め括りました。

EY's AccountingLink websiteより他の記事もご参照ください(英語)。

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