イノベーションとテクノロジーがEYの従来のサービスを変革し、成長を促進
EYはすべてのビジネス部門で従来および新しいサービスの両方を変革し強化するために、労働集約的な手作業のプロセスに、ブロックチェーン、人工知能(AI)、ロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)を活用するなど、テクノロジーの新たな活用法を構築しています。現在、2,000以上のボット(RPA)がEYのビジネス部門とクライアントサービスの全般において活用されています。そのうち700のボットがEY内部での作業に活用され、210万フルタイム当量以上の労働力節約と、手作業より正確度の高い作業が実現しています。
EYが支援したブロックチェーンのプロジェクト数は、FY18に倍増し、数多くの画期的なソリューションやパイロット運用が開始されました。EYのアシュアランス部門では、「EY Blockchain Analyzer」と呼ばれるブロックチェーンを活用した監査テクノロジーをパイロット運用していますが、これによって仮想通貨を使ったビジネス取引に対する深度あるレビューを行う能力が向上しています。この「EY Blockchain Analyzer」は、スマートコントラクトやブロックチェーンアセットの監査上の試査の自動化へ向けた礎となるものです。
EYはまた、マイクロソフト社と提携し、コンテンツの権利やロイヤリティの管理を行うための世界初のブロックチェーン・ソリューションを立ち上げました。本ソリューションは現在、世界最大のコンピューターゲーム開発・販売会社の1つであるUbisoft社がテスト使用しています。今後はゲーム業界だけでなく、音楽業界や出版業界でも本ソリューションが使用されることが見込まれています。さらに、EYはブロックチェーン関連会社Guardtime社と提携し、海上保険業界のためのブロックチェーン・プラットフォームを商業的に運用していますが、これは世界で初めての試みです。また、ウィーン市と協働で、市選挙の投票結果から公共交通のスケジュールや運行ルートの管理に至る、幅広い領域のデータの保証と安全確保のためにブロックチェーン技術を活用しています。
ターゲットを絞った戦略的買収と提携もまた、EYのイノベーションの取り組みを支えています。FY18に21件の企業を買収しましたが、これによってデジタル、データ、アナリティクス、戦略、サイバーなどの領域におけるプロフェッショナルスキルとケイパビリティを向上させました。BlackLine Systems社、JDA Software社などと新たな提携契約を締結したことで、クラウドテクノロジー、サプライチェーン、フィンテックなどの領域で、クライアントに提供可能なサービスの範囲やスキルを拡大しています。
EYはイノベーションを加速させる取り組みの一環として、新しいテクノロジーソリューションとケイパビリティを、金融サービス、サイバー、リスクマネージメント、マネージドサービス、ソフトウェア、デジタル税務、デジタル監査などの分野で確立させるために、今後2年間で10億米ドルを投資していきます。FY18には、EYのイノベーションセンターであるEY wavespace™のフラッグシップ拠点が、新たにミラノとテルアビブの2ヵ所でオープンし、グローバル規模でつながったEY wavespace™フラッグシップ拠点の数は合計18ヵ所になりました。FY19には新たに6ヵ所のEY wavespace™を、オープンさせる予定です。これらの取り組みにより、クライアントの皆様が、モビリティ、顧客体験、データアナリティクスだけでなく様々な分野でソリューションを生み出し、立ち上げる支援をします。
EYのグローバル・マネージング・パートナー(クライアントサービス担当)のカーマイン・ディ・シビオは次のように述べています。
「EYは、新しいテクノロジーの最良のユースケースの活用に全力で取り組むことによって、クライアントの皆様が、現在のビジネス界で起こっているディスラプションについていくだけでなく、その一歩先を進む後押しをします。私たちが過去数年間にわたって、EYの構成メンバー、テクノロジー、他企業との提携に大きな投資を行ったことで、EYの伝統的なサービスと新しく台頭しているサービスの両方に変革が起きています。クライアントの皆様が、現在の複雑化したビジネス環境で成功し、成長するお手伝いをしていることを、誇りに思います。」