4 分 2020年11月24日

            建物の上からバンコクの街中を見渡す女性

プライベートビジネス(非上場企業)の取締役会が意識改革を促進すべき理由

執筆者 Ryan Burke

Global EY Private Leader

Global leader helping companies grow and profit in this transformative age. Passionate about eradicating child illiteracy and raising neurodiversity awareness. Father of two.

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コロナ禍ですっかり健康志向。在宅にてオペラを視聴しながら、ウォーキング・マシンで汗を流す。

4 分 2020年11月24日

ニューノーマルの全体像がまだ見えない中、プライベートビジネスは機敏性を持って今後に備える必要があります。

要点
  • プライベートビジネスが確実に生き抜くためには、回復期の先を見据えて今後に備える必要がある。
  • 企業は現行のビジネスモデルを再評価し、未知の航海に乗り出すための新たな戦略を考案しなければならない。
  • そうすることで、非上場企業のリーダーは、パンデミック後の企業体制を強化するまたとない機会を得ることになる。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)がもたらした混乱の爪痕は深く、広範囲に及んでいます。発生から何カ月もたった今でも、まだ回復期にあると感じている企業も多いでしょう。しかし、私たちがこのパンデミックを乗り越えようと取り組む中で、プライベートビジネスが前に進み、その成長を真に望むのであれば、取締役会はコロナ禍を生き抜いた先の未来を恐れずに見据えなければなりません。

安定化だけに焦点を当てた事業戦略では、もはや現状には対応できません。リーダーには、これまでの姿勢を転換させ、レジリエンスの構築に多大なエネルギーを注ぐことが求められます。そうすることで、例えば新型コロナウイルス感染症の第2波や、ビジネスの在り方を間違いなく一変させる別の混乱要因といった、次の困難に耐える準備ができます。ニューノーマルの全体像がまだ見えない中、非上場企業は今後に備える必要があります。そのためには、現行のビジネスモデルを再評価し、未知の航海に乗り出すための新たな戦略の考案が不可欠です。取締役会は経営幹部に意識改革を促すことで、以下取り組みの見直しを図ることができます。

1. カスタマーエンゲージメントの見直し

店頭販売など対面型事業が休業に追い込まれたことで、顧客とブランドの関係性や購入方法が変わりました。顧客基盤を維持したまま顧客のロイヤルティを獲得するためには、企業の持つ顧客像や顧客との結びつきをリセットした上で、サービスと商品の魅力を伝え、販売につなげる革新的な方法を考案する必要があります。

 

2. デジタルトランスフォーメーション

すでにテクノロジー化への圧力は生じていたものの、新型コロナウイルス感染症によってデジタル化のスピードが加速しました。非常に短期間でリモートワークへと移行したことで、ビデオ会議やクラウドツールの大規模な導入が促進され、企業はバーチャルでできる業務の種類やプロセスを認識することができました。賢明な企業は、人工知能やアナリティクスなどを通じたトランスフォーメーション構築のための研究開発に投資を行うでしょう。

3. サプライチェーンの見直し

今回のパンデミックはサプライチェーンに衝撃を与えました。計り知れない影響をもたらした一方、今後のレジリエンス構築で対処が必要な連携の弱さも浮き彫りにし、リーダーに再認識の機会を与えました。サプライヤーを再編成し、サプライヤー間の連携を促すことは、ケイパビリティの強化につながります。

4. ワークフォース(労働力)プランニング

テクノロジーの活用方法が急速に変化しています。どこをデジタル化するのか、今後はどのような働き方となるのかを検討する必要があります。成長とイノベーションに欠かせない優秀な人材プールを確保するには、再教育が必要になるかもしれません。

5. 課税強化への転換を想定しておく

各国政府が経済対策を打ち出しており、その総額は27兆ドルを超えます。この資金の大部分が借金です。そのため、税務当局は財政赤字を解消するために税務執行を強化し始めると予想されます。企業は、デジタルサービス税導入の動きを注視し、職場の変化と新たなサプライチェーンが税務上に及ぼす影響を把握しなければなりません。

6. コスト管理

リモートワークへの移行を受け、リース契約と不動産資産の見直しが図られています。最優先課題は物理的拠点とコスト基盤の見直しですが、物理的な職場環境の変化が人材を採用・育成する際にどのように影響するか、そのバランスを取ることが肝要です。

プライベートビジネスの取締役会にとっては、リセットボタンを押してより良い企業づくりに取り組み、2020年初頭時点よりも体制を強化する、またとない機会です。ここで挙げた取り組みのうち、5つについてはEMEIA EY Private LeaderのSuwin LeeがHow private businesses can reset their strategies in the wake of COVID-19で詳しく説明しています。

サマリー

単に生き抜くだけではなく、その先の未来を考慮してより良い企業づくりに取り組むというように、新型コロナウイルス感染症がもたらした混乱の収束後を見据えることで、プライベートビジネスの取締役会はパンデミックを乗り越え、成長し、体制を強化することができるのです。

この記事について

執筆者 Ryan Burke

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