6 分 2019.03.08
工場の品質検査官

視野を広げると、どのように公益事業に優れたソリューションがもたらされるのか?

執筆者

Cyntressa Dickey

EY Americas People Advisory Services – Energy Leader

Transformation advisor to leading energy and other Fortune 500 companies. Passionate advocate for diversity, inclusion and equity. Chemical engineer. Committed to fitness and Atlanta Bootcamp.

6 分 2019.03.08

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昼食に人生を変える力があるでしょうか?NorthWestern EnergyのDirectorであるBritt Ide氏にとっては、何の変哲もない食事が並外れたキャリアの出発点となりました。

Britt Ide氏は12歳のころ、数学と科学を熱心に勉強する生徒でした。ある日、父親に連れられて、スタンフォード大学でエンジニアリングを専攻していた女性とランチを取りました。 「振り返ってみれば、私にとってエンジニアリングに関わる女性に出会ったのが、とても重要だったことが分かります。そのキャリアの選択肢が現実にあり得ることとして実感し、私にもできると思えたのです」と、彼女は回想しています。

この時の出会いをきっかけとして、Ide氏は高校生のころ、空軍でエンジニアリング担当のインターンを経験しました。「操縦室の音響装置で素晴らしい仕事を担当」し、エンジニアリングや法律、社会事業、エネルギーを網羅した幅広い分野でキャリアを積むことになります。彼女は今や、自身が設立した企業、Ide Energy & Strategyの社長であり、各セクターにまたがる豊富な経験と仲裁スキルを組み合わせて、公益事業の複雑な問題解決を支援しています。

ダイバーシティーが好業績を生む

Ide氏は、エネルギー業界を根底から覆す変革に合わせて、エネルギー企業がソリューションを見いだせるように支援しています。「私たちの社会はエネルギーで動いていて、エネルギーがあらゆることに関わっています。そして現在、企業が近代化を進め、気候変動や技術革新といった課題に対してソリューションを見いだそうとする中で、エネルギー業界は大きく変わろうとしています」

こうしたソリューションを見いだす支援をする場合、企業が多様性に富むチームをまとめられるかどうかが成功に不可欠であると、Ide氏は言います。

「多様な視点を備えていれば、より優れたソリューションを考案できます。見落としもそれほど多くありません。性別や人種の多様性も重要ですが、地理的なバックグラウンドや年齢の面でも、多様性に富むチームであることが重要です。テクノロジーの変化やオンラインでのコミュニケーションの影響を受けて、若い層を取り込むことが今日では大きな課題になっています」

Ide氏は複数の組織で取締役を務めた経験があり、その経験を踏まえて、リーダー層でジェンダーダイバーシティーを推進するメリットがあることを理解しています。同氏が取締役を務めるNorthWestern Energyは、モンタナやサウスダコタ、ネブラスカ、イエローストーン国立公園を中心に、米国の顧客に電力とガスを提供しています。同社の取締役8人のうち、3人が女性であり、Ide氏は他の公益事業にも、女性の取締役への登用を熱心に勧めています。

「公益事業会社が次期取締役候補を検討する際には、違う考え方をするように促しています。違う考え方をすることこそ、ダイバーシティーの核心です。CEOやCFOを取締役会に迎えたい気持ちは分かります。しかし、取締役全員がCEOやCFOである必要はありません。異なった業務経験や違う視点を持つ候補、コミュニティーや顧客基盤にとって重要な候補を探すことが大事です」

「おなじみの候補者以外にも、検討の範囲を広げてください。そして、別の場所でも探してください。範囲を広げるのです。私たちは今も知人の中から候補者を選ぶ傾向がありますが、ダイバーシティに富むサークルの中に入っていかなければ、視野が制限されてしまいます」

次期取締役を選任する際には、おなじみの候補者以外にも検討の幅を広げてください。そして、別の場所でも探してください。
Britt Ide
Director, NorthWestern Energy

女性は早い段階から取締役就任を計画しておくべきです

Ide氏自身が初めて取締役に就任した企業は、STEM(科学・技術・工学・数学)関連の教育製品を販売する小規模の上場企業でした。その企業では、同氏が初めての女性取締役であり、彼女は子どものころにエンジニアとランチを共にした経験に、今なお意欲をかき立てられ、若い層にSTEM教育を浸透させるという同社の使命に情熱を傾けています。

Ide氏は、取締役に就任したおかげでより戦略的に考えるようになり、取締役を志望する他の女性が、いかに希望の職に就くかを積極的に計画することを勧めていると言います。

「私は女性に向けてこのように言っています。『たとえあなたが今の時点で取締役を務める準備ができており、全てを適切にこなしていたとしても、取締役に就くまでに、おそらくあと5年は掛かるでしょう。』私自身が初めて取締役に就任するまでに学んだことや活用したリソースはまとめてあるので、興味のある女性にはお見せしています。」

「今では、女性が取締役のポジションを探すために利用できるリソースがたくさんあります。米国ではAthena Alliance、英国ではNurole、その他世界中にあります。」

クリーンエネルギー業界で中間層の女性の地位向上を促す米国のプログラムの一つに、クリーンエナジー・エジュケーション&エンパワーメント(C3E)があります。Ide氏は米国エネルギー省長官の招へいを受け、C3Eの米国アンバサダーに就任しました。同氏によれば、C3Eは上級管理職に就く多くの女性に、目に見える形で違いが分かるように支援しています。

「C3Eは、中間層の女性を登用するために、主として女性たちが次の段階へと進めるように、刺激や人脈、サポート、奨励金を提供しようとしています。これは非常に重要であり、リーダー層に占める女性の総数はまだ少ないものの、明らかに前進が見られます」

多様性が高まるほど、多様性が促されます。私は間違いなく、将来を楽観しています。
Britt Ide
Director, NorthWestern Energy

「実際に目にしたことのないものにはなれません」

しかし、女性のリーダー層への登用には課題が残るものの、エネルギー業界で女性の姿が目立つようになったこともあり、Ide氏は変化を感じています。また、Ide氏自身の経験からも明らかなように、ロールモデルには大きな力があります。

「実際に目にしたことのないものにはなれません。私が中間管理職に就き、幼い子どもを抱えていたころには、周囲を見回してもロールモデルやメンターは見つかりませんでした。もしかしたらいたのかもしれませんが、進んで手を貸してくれる人はいませんでした。幸運なことに、成功した女性が、後に続く人々を支援しようとする時代になっています。状況は改善しているのです。そして出世する女性が増えれば、他の女性や若い女の子たちもそれが実現可能だと分かり、後に続いていくわけです」

「ダイバーシティーの価値を示すことができる、強くて聡明(そうめい)な人々が必要です。多様性が高まるほど、多様性が促されます。私は間違いなく、将来を楽観しています」

電力会社および公益法人で働く女性

根本的な変革の最中では、イノベーション能力が欠かせません。私たちがP&Uの何人かのリーダーと実施した、新しいEYリサーチとインタビューでは、公益法人が挑戦しているイノベーションとダイバーシティはリンクしていることを示唆しています。

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サマリー

若い世代を指導する際に、ダイバーシティー(多様性)とインクルーシブネス(包摂性)を念頭に置くことで、エネルギー業界にポジティブで長期的な影響を与えることができます。

この記事について

執筆者

Cyntressa Dickey

EY Americas People Advisory Services – Energy Leader

Transformation advisor to leading energy and other Fortune 500 companies. Passionate advocate for diversity, inclusion and equity. Chemical engineer. Committed to fitness and Atlanta Bootcamp.