6 分 2024年3月8日
ノルウェーのロフォーテン諸島で日没の風景を楽しむバックパックを背負ったハイカー

2024年に予想される地政学的動向トップ10

執筆者
Courtney Rickert McCaffrey

EY Global Geostrategic Business Group Insights Leader

Geopolitical analyst and strategist. Creative methodologist. Proud feminist. Passionate about generating insights to help executives make better-informed decisions.

Oliver Jones

EY Global Business Development, Markets and Insights Leader; EY-Parthenon Global Government & Public Sector Leader

Passionate about providing outstanding support to governments and businesses. Deeply committed to excellence in public policy. Team builder. Mentor. Flexible worker. Loving husband. Father of three.

Famke Krumbmüller

EY EMEIA Leader, Geostrategic Business Group

Multilingual political analyst and strategist focused on helping businesses understand and manage politics. Passionate about European and global politics, business, innovation and entrepreneurship.

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クロスボーダーを強みとする、実績のある戦略コンサルタント&オピニオンリーダー。

6 分 2024年3月8日

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2024年は世界各国で選挙が相次ぐ「選挙イヤー」となるため、地政学的な混迷が深まるとみられます。企業は競争上の優位性を維持・確保できるよう、地政学的環境に合わせて企業戦略を再考する必要があります。

要点
  • 2024年は、人工知能(AI)と海洋をめぐり、地政学的な競争の激化や活発的な規制動向が、新たな課題として注目を集めるとみられる。
  • この新たな時代を勝ち抜くために、企業は、ビジネスモデルや戦略、サプライチェーン、サステナビリティプランなどを地政学的情勢に応じて再考していくことが不可欠である。
  • EYの地政学戦略グループ(Geostrategic Business Group、GBG)は今般、2024 Geostrategic Outlook(2024年度の地政学的戦略見通し)を公表し、今後1年間の地政学的情勢が事業に及ぼし得る影響について詳しい分析結果を解説している。

2024年は地政学的情勢の変動が激しくなり、不安定化が進むことが予想されます。2024 Geostrategic Outlook(2024年度の地政学的戦略見通し、PDF、英語版のみ)の詳細に入る前に、まず2023年を振り返ってみましょう。2023 Geostrategic Outlookで示された予測は、どの程度現実に符合していたのでしょうか。

  • 2024 Geostrategic Outlookについて

    EYの地政学戦略グループが毎年公表しているGeostrategic Outlook(地政学的戦略見通し)シリーズでは、今後1年間で予想される世界の政治的リスクの動向に関する分析結果を解説しています。

    2024 Geostrategic Outlookにおいて地政学的動向のトップ10を選ぶにあたり、EYの地政学戦略グループはまず、クラウドソーシングによるホライズンスキャニング調査(将来大きなインパクトをもたらす可能性のある変化の兆候をいち早く捉えるために、現状を調査・分析して将来を展望する)を実施して潜在的な政治的リスクを特定しました。このクラウドソーシングを通じて、数十に及ぶ領域の各EYプロフェッショナルチームから世界のさまざまな地域の公共政策、戦略、マクロトレンド、セクター動向などに関する見解や情報を収集しました。本スキャニング調査は、世界のすべての地域を対象とし、地政学的戦略の枠組みを構成する4つのカテゴリー(地政学・国・規制・社会)すべての政治的リスクを網羅しています。また、さらに多くの動向を把握すべく、政治的リスク関連の調査会社に所属する専門家にも聞き取り調査を行いました。

    次に、特定したすべての政治的リスクを、その発生確率および、世界中のさまざまなセクターや地域の企業への影響度合いという2つの側面から評価しました。この影響評価は、地政学戦略の実行プロセスにおける第2段階の一環として位置付けられています。EYがGeostrategic Outlookで公表している地政学的動向トップ10は、グローバル企業に代表される政治的リスクの発生確率と影響度合いの評価結果に基づいています。

2023年もまた、極めて異例と言えるほどの数々な地政学的事象やトレンドの深化に企業が振り回された1年となりました。地政学的動向の多くは、おおむね、EYの予想通りの展開を見せました。例えば、2023 Geostrategic Outlookで提示した包括的テーマの1つである「ボラティリティの定着」は、地政学的緊張と政府の経済介入が続きつつも、高いレベルで安定感が一定に保たれているという複雑な状況を的確に表現したと言えます。しかし、第4四半期に入ると再び地政学的緊張が世界的に高まりました。特に、2023年の地政学的動向トップ10に含まれていなかった中東地域でそうした動向が顕著になりました。

2023 Geostrategic Outlookで示したもう1つの包括的テーマである「政策のトレードオフ」も、各国政府が難しいかじ取りを多方面で対処しなければいけないものとなりました。中でも、エネルギー安全保障とそれに伴うサステナビリティ上の課題対処との両立は最も重要であり、依然としてダイナミックな政策が求められています。気候政策についても、多くの政府にとって最重要課題の1つであることは現在も変わりなく、2023年にアラブ首長国連邦で開催された国連気候変動枠組条約締約国会議(COP28)では歴史的合意にまで至りました。そうした中、各国の中央銀行と財政政策当局は、インフレと景気後退のパラドックスに対し、予想以上に適切な対処をしました。さらに、生成人工知能(AI)の普及のスピードやAI規制のあり方が主要議題の1つに急浮上したことも予想の域を超えたものとなりました。

概して、2023 Geostrategic Outlookで提示したテーマや動向の多くが2024年も続いていくものと思われます。

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  • 2024 Geostrategic Outlook全文をダウンロードする

多極分散化する世界でかじを取る

2024年の地政学的環境の方向性を決定付けるテーマの1つとして、「多極分散型への移行」が挙げられます。影響力を持つ多くのプレーヤーによってグローバルシステムがより複雑化され、とりわけ、欧州連合(EU)、米国、中国などの大国は、国際的な動向を形作る存在であり続けるでしょう。世界のパワーバランスを左右し得るスイングステート(地政学的動向を左右する国・地域)と称される、インド、サウジアラビア、トルコ、南アフリカ、ブラジルなどは、特定の大国や経済圏と密接な関係を構築していないものの、国際的なアジェンダに大きな影響力を及ぼす存在となっていくと考えられます。

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    上の折れ線グラフは、世界の政治的リスクが依然高い水準で推移しているにもかかわらず、地政学リスクに対する企業の関心が2022年初頭をピークに低下していることを示しています。

さらに、比較的小規模な国や非国家によるイデオロギー・思想の再考や、世界的な潮流の再編成、加えて地政学的に多元化した世界の一角をなす機会も訪れるでしょう。ウクライナ情勢を含み、すでに世界の複数の地域で激化している地政学的紛争は序章に過ぎないのかもしれません。

グローバルサプライチェーンのデリスキング

2024年の地政学的戦略を決定付ける2つ目のテーマは「デリスキング(リスク低減)」です。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックやウクライナ情勢により、国家間のグローバルな相互依存の現実や、ジャストインタイム生産方式によるグローバルサプライチェーンの強靭化(レジリエンス)に関する課題が浮き彫りになりました。特に、生産拠点が少数の市場に集中している場合、そうした課題は一層顕著に表れました。

各国政府の間では、再び産業政策を積極的に推し進め、それら産業政策方針に依拠する形での対応が広がっています。こうした背景には、重要製品の国産化の拡大・促進という狙いがあります。一部の市場では、すでに産業政策自体に地政学的競争の要素を盛り込んでおり、今後、経済政策と外交・国家安全保障政策の関連性は一層強まることが予想されます。

各国による相次ぐAIのイノベーションと規制の法整備

2023年はAIの驚異的な進歩に盛り上がりを見せた1年となりました。2024年はその勢いを基に、AIの地政学がますます重要になると考えられます。各国政府は、社会政治的リスクの低減に向けて、相次いでAI規制の法整備に乗り出すでしょう。また並行して、地政学上の優位性を確保するために、国独自のAIイノベーションの推進にも力を入れていくでしょう。こうした動向は、AIが米中関係を左右する中心的なダイナミクスとなり得ることを示唆しています。2024年は、各国が相次いでAIのイノベーションとAIの規制の法整備という2つの取り組みを並行して推進し、地政学的ブロック化がこれまで以上に加速すると予想されます。

地政学的な重要性を帯びる海洋

2024年はまた、海洋地政学の観点からも例年とは異なるいくつかの重要な事象が見込まれます。とりわけ、現在のグローバルな時代の潮流において、海洋地政学への注目度は一層高まるでしょう。地球上の生物の94%が海洋に生息していますが、こうした海洋生物は経済や国家安全保障上ますます重要な資源となっています。驚くべきことに、世界の商品貿易の90%に及ぶ物品が海上ルートで輸送されていますが、最も往来が盛んな海上輸送ルートの多くが地政学的混乱のリスクにさらされています。また、脱炭素に向けたエネルギー転換に不可欠なクリティカルミネラル(重要鉱物)の供給量の少なくとも3分の1は、深海から採掘する必要があると予測されています。こうした状況を受け、企業はサプライチェーン戦略やサステナビリティ戦略の策定にあたり、海洋地政学についても考慮することが必要になるでしょう。

各国の選挙がめじろ押しの選挙イヤー

2024年は、世界的な選挙イヤーとなります。選挙が実施される国・地域の人口とGDPはそれぞれ、世界全体の約54%と約60%を占めると予想されるため、短期・中期的に、規制や政策面で不確実性が生じる可能性があります。また、一部の国・地域、特に米国や欧州諸国の選挙戦では、世界のビジネス環境を根本的に左右し得る国際関係や経済政策に対するビジョンが対立しており、将来、こうした選挙戦を振り返り、過去数十年で最も重大な影響をもたらした選挙だったと思い起こすことになるかもしれません。

 
2024年の地政学的見通し

足元の世界情勢を踏まえると、今後1年間の地政学的見通しは混沌としており、紛争がさらに深刻化するリスクが高いです。明らかなことは、地政学的観点から世界の多元化がすでに進んでいるということです。国家間による同盟組成の動きと対立が入り交じり、2国間や地域間、その他さまざまな形態の組織的な結び付きも相互に重なり合って存在しています。2024年は、こうした動的状況だけでなく、近年まれにみるほど多くの国々が選挙を控えていることから、下振れ・上振れリスク双方において予想を超える地政学的事象が発生する可能性が高いと思われます。

上記に挙げたAIと海洋をめぐる地政学的動向は、2024 Geostrategic Outlookの地政学的動向トップ10のうちの2つに過ぎません。EYの地政学戦略グループは、この2つの動向がセクターや地域を問わず、2024年において企業に重大な影響を与える可能性が非常に高いと判断し、同トップ10リストに加えました。こうした動向リストを基に経営幹部が2024年の地政学的混乱を予測し、それらに備えようとする際に、以下の主要テーマを念頭に置く必要があります。1つ目のテーマは「多極分散型への移行」です。異なる経済ブロックや同盟ネットワークの間で競合の激化に伴い、地政学的な勢力の分散化がさらに進むと考えられます。2つ目のテーマは「デリスキング」です。各国は国際的依存度の低減を狙いとする政策を推進しており、単に経済的な考慮にとどまらず、広義に国家安全保障を優先的に考える傾向が見られます。

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    上のインタラクティブな図表は、2024年に予想される地政学的動向トップ10の各動向を示しています。各動向の説明は以下の通りです。

    1. 地政学的に多元化した世界(マルチバース)
      地政学的なスイングステートや現状の変更を目指す小規模なプレーヤーなどの影響力が増大することにより、世界は多元化が進み、ますます複雑になるでしょう。企業は、グローバルな事業展開と企業戦略を多極分散化した地政学的環境に適合するように調整する必要があります。
    2. AIの地政学
      各国が相次いでAIのイノベーションとAIの規制の法整備を並行して進めるため、明確な地政学的ブロック(経済圏)の形成に向けた動きが加速するでしょう。企業は、各市場の異なる規制動向を踏まえて、AIに関するビジネスモデルの構築とテクノロジー戦略の策定に取り組む必要があります。
    3. 米中各国の国内の課題
      米中各国で政治的リスクが高まっており、地政学的情勢や世界の経済成長にその影響が波及する可能性があります。企業は、両国それぞれの国内の課題と、この2国と関わりのある国々が受ける影響を考慮した上で企業戦略を策定する必要があります。
    4. 世界的な選挙イヤー
      2024年は世界の多くの国々で選挙が実施されることから、規制や政策の不確実性が増すことが予想されます。長期的には産業戦略、気候政策、進行中の軍事紛争に影響が及ぶでしょう。企業は、シナリオ分析を実施して潜在的な影響を見極める必要があります。
    5. 経済安全保障の優先
      グローバルな相互依存関係の「デリスキング」を目的とする経済安全保障対策が、地政学的な競合で優位に立つための主要な手段になるでしょう。企業は、サプライチェーンの各構成要素が現時点で当該政府にとって戦略上重要か、または将来重要になるかを判断しながら自社のサプライチェーン戦略を再考する必要があります。
    6. 多様化に伴う課題
      バリューチェーンの多様化は、代替市場に参入・進出拡大する企業に対し、上振れ・下振れ双方の政治的リスクをもたらします。企業は、サプライチェーン戦略を再考し、新規市場での生産能力増強とサプライヤーとの関係強化の可能性を検討する必要があるでしょう。
    7. 海洋の地政学
      2024年には世界の海洋をめぐる競争が激化し、サプライチェーン、データフロー、食料供給、エネルギー安全保障に影響が及ぶでしょう。企業は、海上輸送保険料の上昇、出荷遅延、貨物や船舶への損害により影響が生じる可能性に備え、レジリエンスを増強する必要があります。
    8. 物資をめぐる競争
      クリティカルミネラル(重要鉱物)、食料、水の供給確保に向けて地政学的な競争が激化するでしょう。企業は、世界の各市場における再生可能エネルギーと水資源の現在および将来の利用可能性、ならびに水資源とエネルギーの使用に対する社会の関心度を分析する必要があります。
    9. グリーン政策の並行実施
      経済成長とエネルギー安全保障という2つの国家目標が、各国の気候政策の原動力となるでしょう。企業は、政策がもたらすリスクと機会をサステナビリティのアジェンダに組み込みつつ、世界の規制の先手を打つ必要があるでしょう。
    10. 気候変動への適応の緊急性
      政策立案者が排出削減を通じて気候変動の緩和に努めている一方で、気候変動が現在もたらしている、物理的リスクへの適応の緊急性はより強く認識されるでしょう。企業は、自然を基盤としたソリューションの導入をはじめとする、適応のための取り組みに向けて投資機会を模索する必要があります。

2024 Geostrategic Outlookで示した今後1年で予想される地政学的動向トップ10は、セクターや国・地域を問わず幅広い企業に影響を与えると考えられます。また、特に短中期的には、トップ10の各動向が特定のセクターやサブセクターに対してより直接的な影響を与える可能性があります。

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    上の図表は、2024 Geostrategic Outlookの地政学的動向トップ10のそれぞれが、特定のセクターやサブセクターにどのような影響を及ぼすかについて示したものです。各セクターおよび予測される影響は以下の通りです。

    • 先進製造業、モビリティ
      経済安全保障政策が、製造業にとって成長と投資の機会となる可能性があります。しかし、物資をめぐる競争が激化し、重要な原材料の価格と入手可能性が影響を受けるとみられます。
    • 消費財・小売
      気候政策が、消費財企業が同分野において投資を行う契機になり得るでしょう。しかし、地政学的な緊張により、重要な海上輸送経路の寸断といったリスクがあり、輸送コストと保険料が上昇するおそれがあります。
    • エネルギー・資源
      2種類のグリーン政策が並行して実施されることにより、セクター全体のビジネスモデルと戦略に影響が及ぶとみられます。物資をめぐる競争は、鉱山事業者、ユーティリティ企業、バイオ燃料生産者にリスクと機会をもたらすでしょう。
    • 金融サービス
      経済安全保障と多様化に伴う課題のために、銀行や保険会社のグローバルな事業展開や戦略が影響を受けています。そして、地政学的な多元化がグローバルに進む結果、外国為替レートと為替市場に影響が及ぶでしょう。
    • 政府・公共部門
      世界的な選挙イヤーのために、政策決定プロセスの遅延が多数生じるとみられます。また、選挙システムは、サイバー攻撃、偽情報の拡散、資金提供などによる、外国からの干渉のリスクにさらされるでしょう。
    • 医療・ヘルスケア
      経済安全保障政策の影響が、企業のグローバルな事業展開とサプライチェーンに及ぶかもしれません。AIの活用を通じた医療の変革を模索する企業は、AIの地政学の影響を受けることになるでしょう。
    • プライベートエクイティ
      経済安全保障は、投資資金の調達や国内のスタートアップ・ファンド立ち上げの増加の契機になる可能性があります。AIの地政学と気候変動への適応の緊急性がファンドの投資テーマにも影響を与えるでしょう。
    • テクノロジー、メディア・エンターテインメント、テレコム
      経済安全保障政策は、半導体メーカーや電気通信事業者の投資や売り上げに影響するとみられます。データセンターによる大量のエネルギー使用に、監視の目が向けられるおそれがあります。

混迷を生き抜くための3つの行動

多極分散型への移行とデリスキングは、世界中の企業に課題と機会の双方をもたらすことでしょう。2024 Geostrategic Outlookで検討されたそれぞれの動向が、特有な形で企業に影響を与えるでしょう。こうしたリスクを軽減しつつ訪れる機会を活用するには、地政学に基づく的確な行動が重要となります。概括すると、将来悔やむことのないよう企業が取るべき地政学的行動は次の3つです。

1. 地政学上の検討事項をビジネスモデルと戦略に組み込む。

国際システムが根本的に変化しているこの時代では、企業戦略における地政学の重要性がかつてないほど増しています。地政学的動向を企業戦略に効果的に織り込むことが、従来以上に競争上の優位性の維持・確保につながるでしょう。

2. グローバルサプライチェーンのレジリエンスを高める。

多くの企業では、サプライチェーンが地政学的動向の影響を受けます。経営幹部は、地政学的な混乱に対して先見的に備え、レジリエンスを高めるには、自社の事業モデルとサプライチェーン戦略の位置付けをどのように改善すべきか判断する必要があります。

3. サステナビリティ戦略を地政学上の現実に適合させる。

多極分散型への移行とデリスキングは、気候変動・天然資源政策に対する政府のアプローチに影響を及ぼしています。そのため、企業のサステナビリティに関する要求事項、コスト、競争機会、戦略も影響を受けるとみられます。経営幹部は、新たな政策や規制に加えて、そのような政策が将来どのように進展するかを示す兆候をサステナビリティ戦略に組み込む必要があります。

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サマリー

グローバルな経営幹部が地政学的混乱を予測し、備えようとする中で、2024年に念頭に置くべき2つの主要テーマは「多極分散型への移行」と「デリスキング」です。3つの重要な行動を実行に移すことで、今後1年間に予想される地政学的動向トップ10に先んじることができます。

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