ノンバンク金融に対する規制当局の注目点:金融サービスプロバイダーが考慮すべき事項

ノンバンク金融に対する規制当局の注目点:
金融サービスプロバイダーが考慮すべき事項


ノンバンク金融仲介(NBFI)が世界資産の半分に迫る今、規制強化の行方など、金融機関が考慮すべき事項を解説します。


要点

  • ノンバンク金融は世界金融資産の約半分を占め、その拡大につれ規制は強化されていく方向にある。
  • ノンバンク金融機関に関わる重大なエクスポージャーやリスク集中を的確に把握するため、データ分析・集計能力の高度化により可視性の向上が重要。
  • ノンバンク金融の銀行との結び付きが深まり、情報開示や規制対応を含むガバナンス刷新が急務。

最近の調査によると、ノンバンク金融機関は世界の金融資産のおよそ半分を占めるまでに拡大しています。ノンバンク金融機関は銀行顧客に新たな選択肢をもたらし、経済成長を後押しする可能性を秘める一方、金融システムの安定性に対するリスクも指摘されており、各国規制当局は対応を加速させています。

わが国のノンバンク金融機関の状況をみると、グローバルに占めるシェアが 5%程度、国内金融資産残高に占めるシェアも 3 割前後とグローバルの平均より低いものの、資産規模自体は増加を続けています。業態別にみると、保険会社や年金基金のシェアが縮小する一方、投資ファンドが拡大するとともに、わが国の特徴的な動きとして、ブローカー・ディーラーの拡大が指摘されています。

また、⾦融危機時と⽐較し、国内⾦融機関の海外ノンバンク部⾨への投融資や、投資ファンドを中⼼とした海外ノンバンク部⾨の本邦株式・債券への投資が増加しており、海外ノンバンク部⾨と国内⾦融部⾨の結び付きが強まっています。わが国⾦融システムや資産価格が、グローバルな⾦融市場の変動や海外ファンドを通じた影響や、グローバルな活動を行う海外ノンバンクの動向に影響を受けやすくなっているといえるでしょう。

EYの最新レポートでは、ノンバンク金融機関を取り巻く動向を詳細に分析し、金融機関がこの複雑な環境を乗り越えるための戦略的インサイトを提供しています。


金融機関が検討すべき主なポイント

  • 監督当局による監視強化への備え:カウンターパーティーリスク・集中リスク・流動性リスクを中心に、リスク評価・管理態勢への監督が一段と厳格化する見通しです。
  • 規制当局との建設的なエンゲージメント:規制動向を継続的にモニタリングし、当局とのオープンな対話を通じて懸念事項を早期に把握・解決する枠組みを構築しましょう。
  • データ分析・集計能力の高度化:重大なエクスポージャーやリスク集中を的確に把握するため、ノンバンク金融機関に関わるリスクを既存フレームワークへ統合し、可視性を高めることが急務です。
  • ガバナンス体制の見直し:取締役会・経営陣に対し、監督当局の指摘やフィードバックを迅速に報告できる仕組みを整備し、リスク管理プロセスをアップデートする必要があります。


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サマリー

ノンバンク金融機関は世界の金融資産のおよそ半分を占めるまでに拡大しており、日本でも投資ファンドやブローカーが拡大するとともに、海外資金との結び付きが強まり海外ノンバンクの影響を受けやすくなっています。各国当局は監視を強化しており、金融機関には、データ分析能力の高度化、カバナンス体制の見直し、当局による監視強化への備えなどの対応の検討が求められます。



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