EY共通のパーパス・価値観の下、複雑化するクライアントの課題を解決し、高品質のサービスを通じて社会に貢献

EY共通のパーパス・価値観の下、複雑化するクライアントの課題を解決し、高品質のサービスを通じて社会に貢献


ポリクライシスの時代、単独ではなく、多様な業界に属するステークホルダーが協働しながら、平和で暮らしやすくサステナブルな社会を目指していくことが求められています。

共通のパーパスと価値観で結びついた私たちEYは、クライアントサービスや多分野にわたる課題への取り組みを通じて、より良い社会の構築に貢献していきます。


要点

  • ポリクライシスの時代の中、多様なステークホルダーによる連携・協働が鍵となる
  • 品質を追求し続けることで生まれる信頼関係。品質の根底をなす価値観とは?
  • 共通のパーパスと価値観が存在することの意義をひもとく



ポリクライシスに見舞われている今、サステナブルな社会のために求められること
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ポリクライシスに見舞われている今、サステナブルな社会のために求められること

経営課題と社会課題が同義となっている時代、単独で課題解決を図るのではなく、連携・協働が鍵を握ります


年々激化かつ頻発化する異常気象や気候変動、ウクライナや中東などで深刻化する地政学的情勢、エネルギーや食糧原価の高騰、サプライチェーンの断絶をはじめとする経済的問題など、私たちは幾多もの世界的な危機に直面しています。2023 年の世界経済フォーラムでも取り沙汰されたように、それらの危機が絡み合い複合的な影響を及ぼすポリクライシスの時代に突入しています。

それぞれの危機には何らかの関連性があり、個別に解決を試みようとして別の危機がさらに深刻化するという副作用が生じる恐れもあります。個別の企業、政府、国際機関、教育機関、独立団体などが単独で課題の解決を図るのではなく、多様な業界に属するステークホルダーが協働しながら、平和で暮らしやすく、サステナブルな社会を目指していくことが求められています。

最近は、サステナビリティにフォーカスして環境問題や社会問題に企業がどのように取り組むかという、さらに進んだ議論がなされています。ESG の 1つであるガバナンスについても、大きな転換点を迎えていると言えます。

グローバルにビジネスを拡大している日本企業の多くは、日本国内と海外の現地子会社におけるガバナンスを切り離してきました。特にM&Aで連結グループとなった海外子会社に対しては、それまでの社内制度や企業文化にはあまり手をつけず、日本の本社による統治色を強めないという手法が一般的でした。ところが、現在は海外子会社も含めてグループ全体でパーパス(存在意義)を共通化させたうえで、それぞれの国々や地域における課題の解決に取り組む方向へとガバナンスの考え方が変わりつつあります。統一されたグローバルのガバナンスに沿った戦略を再定義すること、それを全世界ベースで展開していくクライアントを、EY は数多く支援してきました。

本社で策定した戦略をステークホルダーに透明性高く、世界中の従業員に落とし込んでいくという点でも、ガバナンスの強化は重要な意味を持ちます。グループ全体を見渡したガバナンス体制であれば、現地法人のみならず日本の親会社で役員に抜てきされる可能性も生まれ、そのことが海外における優秀な人材の獲得にも結びつきます。

イノベーションの創出や DX においても、グローバルな枠組みでの取り組みが必要

イノベーションにおいても、グローバルな規模で取り組み、世界各国の消費者の動向を取り入れ、研究開発部門だけにとどまらず、海外拠点から出てきたアイデアも吸い上げながら消費者の思考に影響を与えることが重要です。デジタルトランスフォーメーション(DX)も然りで、グローバルに共通したシステムを基盤とするのが必須になってきています。そもそも DX は、単にデジタル化を推進することが真の目的ではありません。自社に散らばっているさまざまな情報をタイムリーに分析し、その分析結果をもとに投資を増やす部門と縮小・撤退すべき部門のポートフォリオ精査を行う“選択と集中”によって、効果的かつ効率的、大胆な投資に結びつけ、ビジネスの成長につなげることが可能になります。真の DX の大きな目的は、迅速に収集した情報の精度を高め、市場動向を先取りした適切な経営判断が可能となることです。

EY Japan チェアパーソン 兼 CEO ジャパン・リージョナル・マネージング・パートナー(RMP) 貴田 守亮

EY Japan チェアパーソン 兼 CEO
ジャパン・リージョナル・マネージング・パートナー(RMP)
貴田 守亮


高品質のサービスを提供するうえでのよりどころとなっているのがパーパスと価値観
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高品質のサービスを提供するうえでのよりどころとなっているのがパーパスと価値観

EY共通のパーパスと価値観は、一人一人のメンバーや組織としての在り方にどう反映され、どう周囲に波及していくのでしょうか?


クライアントに高品質のサービスを提供していくうえで、大きなよりどころとなっているのが、EY が業界に先駆けて10 数年以上も前から掲げている全世界共通のパーパスである Building a better working world(より良い社会の構築を目指して)です。また、私たちの在り方を定義する、EY の全従業員が共有すべき 3つの価値観を定め、それらを強く意識しながらビジネスを進めてきました。2024年7 月、EY のグローバル会長兼 CEO にジャネット・トランカーリーが就任し新体制となりましたが、パーパスと価値観は変わることなく組織に生き続けていきます。

時代がどれだけ変わっても、より良い社会の構築は、永久に追求し続けていくべきテーマです。EY 共通の価値観も、私たちが常に公平かつ公正で信頼できるプロフェッショナルであり続けるために不可欠です。これらの価値観に基づいて行動することによって、解決が非常に難しい問題や秘匿性の高い課題であっても、EY なら信頼して仕事を依頼できるという安心感をクライアントにお届けできると自負しています。

3つの価値観は、EY の一人一人の取り組みや、クライアントをはじめとするステークホルダーとの連携に反映されています。1つ目の「正しいことを実行することによる信頼関係の構築」は、公平公正ではないことや不正につながりかねないと判断したことについて、私たちは臆することなく、自分たちの見解を率直に伝えます。特に、企業の開示情報の保証を担う監査が土台を成す私たちだからこそ、高品質のサービスを追求し提供することを何よりも重視しています。正しいと思う行動を貫き、質の高いサービスを提供できてはじめて、クライアントやその先にある社会から信頼が得られると考えています。この価値観は、監査を担うサービスラインであるアシュアランスはもとより、他のサービスラインも含め EY 全体に息づいています。

EYの価値観

より良い社会の構築を目指して起業家やアライアンスパートナーとの連携にも注力
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より良い社会の構築を目指して起業家やアライアンスパートナーとの連携にも注力

私たちEYは、クライアントサービスや多分野にわたる課題への取り組みを通じて、多様なステークホルダーと協働しながら、より良い社会の構築に貢献していきます。


2つ目の価値観である「誠実、相互の敬意、協働、インクルーシブな精神の実践」は、クライアントが直面しているさまざまな課題に取り組む際の大前提です。難題の解決には、個人の単独の力よりもチーム、チームの力よりも部門、部門の力よりも EY Japan 全体、さらに EY Japan だけでなくEYというグローバル組織全体の力を結集させることが求められていきます。

一丸となって取り組むうえでは、一人一人が相互に敬意を払いながら、誠実に意見を述べ合うことが欠かせません。相手と真っ向から対立する内容であっても、きちんと自分の考えを伝えるという「健全な衝突」が行われる社内のカルチャー醸成に努めています。さらに、多様な背景、キャリア、知見を持つ一人一人の声をリーダーが尊重し、意思決定へと結びつけていくインクルーシブな精神を養うことも、クライアントの課題解決の一助となると考えます。

私たち EY は、40 年近くの歴史を誇るEY アントレプレナー・オブ・ザ・イヤーにおいて、サービス・事業を通じて社会が直面する課題に果敢に挑戦するアントレプレナーシップに光を当て続けてきました。毎年開催される世界大会では、日本の国内大会を経て選出された代表をはじめ、世界中から集まった起業家がパーパスとアイデアを共有することで社会変革を促す絆が生まれ、そこからさらに新たなアイデアにつながる化学反応が起こります。さらに、女性起業家と事業成長の支援を目的としたアクセラレータープログラムや、女性アスリートが競技引退後、起業を含むビジネス分野に挑戦できるように支援するWomen Athletes Business Network (WABN)も実施しています。

EYのメンバー、クライアント、社会全体が All in で連携して最善を目指す

3つ目の価値観である「人々をリードする活力、情熱、勇気の保持」も、クライアントに高品質なサービスを提供するうえで欠かせません。付加価値の高いサービスとは、単に適切なプロセスで仕事を進めていけば生み出せるものではなく、熱意を持って取り組む姿勢が大切な要素となってきます。だからこそ、EY Japanでは仕事に対する英気を養うための休暇やウェルビーイング(心身ともに良好な状態)向上への取り組みにも重点を置いています。

組織内で一丸となって情熱的に働くことは、EYのパーパスだけでなく、個々人が胸に秘めている自分自身のパーパス、さらには私たちのクライアントが掲げているパーパスの実現へと結びついていくことでしょう。加えて、自分自身のアイデアやスキルが生かされ、クライアントや社会に貢献していると一人一人が実感できることは、さらなる情熱を育むという好循環ももたらします。

「勇気の保持」にも、重要な意味があります。多数派の見解に違和感を覚えたり、まだ誰も認識していないことに気づいたりした場合に、意見の衝突を恐れずに自分の考えを述べるためには相応の勇気が求められるからです。とかく日本の社会では同調圧力が強くなりやすく、1つ目に挙げた価値観の一節でもある「正しいことを実行する」という点においても、物怖じせず自分自身の意見をきちんと伝えられる勇気が重要だと考えます。

EY では 2024 年 7月からの新体制の下でAll in という戦略を打ち出し、監査品質のさらなる向上、サステナビリティ、マネージドサービス、トランスフォーメーションなどの領域に戦略的に投資し、アライアンスパートナーを含めた外部のステークホルダーと連携しながら、資本市場への信頼を築き、クライアントや社会が直面する課題への対応力を強化することを掲げています。私たち EY Japan も、これに整合する戦略の実行をすでに進めています。

All in という表現は日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、スポーツの試合を思い浮かべていただければイメージしやすいでしょう。チームプレイによるスポーツにおいては、試合の流れを左右する重要な局面でメンバーが一カ所に集まり、それぞれが手を重ね合わせて気持ちを一つにさせる光景がよく見られると思います。おそらくいずれのシーンにおいても、「それぞれが自分の全力を尽くし、ともにがんばっていこう」という思いが込められていることでしょう。私たち EY が意図している All in もそれに近いもので、組織内のみならず、クライアントや社会全体も含めてともに連携しながらベストを尽くしていくことが大切だと考えています。


ニュースリリース

 EY新日本、「監査品質に関する報告書2024: 監査品質がもたらす社会的価値とは?」を発行

EYのメンバーファームであるEY新日本有限責任監査法人(東京都千代田区、理事長:片倉正美)は、経営およびガバナンス体制、品質管理、人材育成など、監査品質を追求する当法人の取組みを「監査品質に関する報告書2024」としてまとめ、本日発行いたしました。

EY Japan + 1

EY、2024年度の全世界の業務収入は512億米ドル

EYは本日、2024年6月に終了する会計年度(以下、FY24)の全世界の業務収入が512億米ドルで、現地通貨ベースで3.9%増加したことを発表しました。

EY、2023年度グローバル業務収入は過去最高の500億米ドル弱

EYは、2023年6月末終了の会計年度の業績を発表しました。EYの全世界における業務収入は494億米ドルと、現地通貨ベースで前期比14.2%増(米ドルベースでは9.3%増)となりました。これはEY史上最高の売上であり、著しい成長を続けているEYの歴史において、最も成功した年度のひとつとなりました。

EY Japan、長期的価値(LTV)ビジョンに基づく自社取り組みの23年度実績を発表

EY Japanは、経済社会・クライアント・自社における長期的視点での価値創造を行うLTV(Long-term value、長期的価値)ビジョンに基づく自社の取り組みに対する2023年度(2022年7月~2023年6月)実績を発表しました。

EY新日本、「監査品質に関する報告書2023 ~社会の期待の先にある監査の未来とは?」を発行

EYのメンバーファームであるEY新日本有限責任監査法人(東京都千代田区、理事長:片倉正美)は、経営およびガバナンス体制、品質管理、人材育成など、監査品質を追求する当法人の取り組みを「監査品質に関する報告書2023」としてまとめ、本日発行いたしました。

EY Japan + 1

EY Japan、LGBT+取り組みを評価するPRIDE指標において「ゴールド」を7年連続で取得

EY Japan(東京都千代田区、チェアパーソン 兼 CEO 貴田 守亮)は、LGBT+インクルージョンに関する職場の取り組みを推進するPRIDE指標において、最高評価の「ゴールド」認定を受けました。さらに、セクターを越えて協働し、LGBT+に関する理解促進や権利擁護を積極的に推進する取り組みが評価され、「レインボー」認定も受けたことをお知らせします。

EY Japan、在日英国商業会議所主催「2023年ブリティッシュ・ビジネス・アワード」にて 「カンパニー・オブ・イヤー」を受賞

EY Japan(東京都千代田区、チェアパーソン 兼 CEO 貴田 守亮)は、在日英国商業会議所(BCCJ)主催の第16回「2023年ブリティッシュ・ビジネス・アワード(British Business Award: BBA 2023)」において、「カンパニー・オブ・イヤー賞」を受賞したことをお知らせします。これまでEY Japanは、2019年(イノベーション部門)、2020年(D&I部門)、2022年(DE&I部門)を受賞した実績があり、今回で4回目の受賞となります。

EY Japan、日経WOMANの「女性が活躍する会社BEST100」において総合8位に選出

EY Japan(東京都千代田区、チェアパーソン 兼 CEO 貴田 守亮)は、女性社員の活躍を推進している企業を認定する「日経WOMAN」(発行:日経BP社)の「女性が活躍する会社BEST100」において、回答企業512社中で総合第8位に選出され、2年連続トップ20入りしたことをお知らせします。

EY Japan、京都大学経営管理大学院にて「パーパス経営」の寄附講義を開講

EY Japan(東京都千代田区、チェアパーソン 兼 CEO 貴田 守亮)は、京都大学経営管理大学院(キャンパス:京都府京都市、大学院長:澤邉 紀生)において、2023年度前期に寄附講義「パーパス経営」を新たに開講することをお知らせします。

EY Japan、一橋大学大学院 経営管理研究科にて「サステナビリティ経営」の寄附講義を開講

EY Japan(東京都千代田区、チェアパーソン 兼 CEO 貴田 守亮)は、一橋大学(キャンパス:東京都国立市、学長:中野 聡)大学院 経営管理研究科(一橋ビジネススクール)経営管理専攻ならびに商学部において、2023年度春夏学期に寄附講義「サステナビリティ経営(Sustainability Management)」を新たに開講することをお知らせします。

EY Japan、青山学院大学大学院国際マネジメント研究科で「人的資本マネジメント」の寄附講座を新開講

【EY Japan】EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長:近藤 聡)は、青山学院大学大学院国際マネジメント研究科(キャンパス:東京都渋谷区、研究科長:中里 宗敬、通称:青山ビジネススクール)で2022年度MBAプログラムの科目として新たに寄附講座「人的資本マネジメント」を開講することをお知らせします。

EY新日本「セクター認定者制度」2022年度、1,251名を認定

【EY Japan】EY新日本有限責任監査法人(東京都千代田区、理事長:片倉 正美)は、所属する公認会計士の各業種(セクター)に関する知見を向上し、監査品質のさらなる高度化のため、「セクター認定者制度」を導入しました。制度導入初年度である2022年度において、1,251名をセクター認定者として認定したことをお知らせいたします。

女性起業家と事業成長の支援を目的としたアクセラレータープログラムを開始

【EY Japan】EY Japan(東京都千代田区、チェアパーソン 兼 CEO 貴田 守亮) と、株式会社Yazawa Venturesは、起業をして世界に大きなインパクトを生み出せる事業創造に挑戦する女性に対して、支援することを目的としたアクセラレータープログラムを、2022年9月から共同開催することをお知らせいたします。

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    一橋大学大学院 経営管理研究科 経営管理専攻ならびに商学部にて、2023年度春夏学期に開講した寄附講義「サステナビリティ経営(Sustainability Management)」の講義レポートをお読みいただけます。


      EY Japan 統合報告書 2024

      Integrated Report 2024


      サマリー

      気候変動、地政学的情勢、エネルギーや食糧原価の高騰、サプライチェーンの断絶など、幾多もの危機が複合的に絡み合うポリクライシスの時代。単独で課題解決を図るのではなく、多様な業界に属するステークホルダーが連携・協働することが欠かせません。共通のパーパスと価値観で結び付いた私たちEYは、クライアントサービスや多分野にわたる課題への取り組みを通じて、より良い社会の構築に貢献していきます。


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