EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバルネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。
5. 顧客センチメントを対象に含めるため、ホライズンスキャニングを拡大する
個人データの大規模な収集・保管に対する懸念を背景に、2023年4月、イタリアは西洋諸国で初めて、最新生成AIチャットボットの一時的な禁止に踏み切りました3。日本でも、プライバシー保護機関が当事者の許可なく機微データを収集しないよう警告を発しました4。
このような措置が取られた場合、AIへの投資価値が一挙に損なわれかねません。規制の変更を巡る不確実性を低減し、不測の事態を回避するには、先見的な体系的分析またはホライゾンスキャニングが不可欠です。しかし、留意する必要があるのは規制だけではありません。企業は、顧客がAIの利用とデータプライバシーについてどのように考えているのかを常に把握しておく必要があります。顧客と日頃から対話を重ねて許容範囲と「立ち入ってほしくない領域」を理解することにより、規制当局の一歩先を行くよう努めなければなりません。