ニュースリリース
2023年10月19日  | Tokyo, JP

EY Japan、EY知恵のプラットフォーム 『地方創生先駆者モデル 「共助」が生み出す新たな戦略』を出版

プレス窓口

EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長 近藤 聡、以下EYSC)は、2023年10月19日中央経済社より、EY知恵のプラットフォームで1年余りにわたって執り行われた地方創生先駆者会議と、新たに追加したインタビューを加えた書籍『地方創生先駆者モデル 「共助」が生み出す新たな戦略』を出版します。

先駆者会議という試み

地方創生の成功要因について議論になると、「このスーパースターがいたから成功した」といった属人的な要因で片付けられてしまうことが多いのが実情です。しかし、特定のスーパースターが不在でも成功は可能ではないか、事例は意図的に作れるのではないかと考えていました。そうした思いから、8人の地方創生の先駆者にお集まりいただき、地方創生の成功要因を徹底的に因数分解しながら、属人的要素を排除した地方創生の成功モデルを探るため、「地方創生先駆者会議」を立ち上げました。

先駆者会議のこだわり

同会議では、先駆者が携わってきた地域の取り組みと特定のテーマについて発表いただき、参加者は発表された各ケースの示唆をメンバーでひもときながら、会議の回数を重ねるごとに論点を深く掘り下げてきました。

「わたしをことばにする研究所」の堀 潤氏、宮瀬 茉美子氏を司会進行として迎え、毎回、各地域を実際に訪れて取材を行っていただきました。その取材から得られた映像は、理論だけでは伝えきれない地域の成功を共有する上で大きな効果を示しました。会議の本番では、その映像を基に、エモーショナルな面を含めて現場感のあふれた討議を展開する新たな形の確立につながりました。

各回の先駆者会議の各セッションの詳細は、EYのウェブサイトだけでなく、「月刊事業構想」とソーシャルベンチャーに浸透したオンラインメディア「リディラバジャーナル」で、記事および、映像と全文議事録を公開しました。地方創生を担うキーパーソンたちの多くにも、その議論を知っていただくことができます。

今回、先駆者会議の取り組みや成功モデルをより多くの方々に知ってもらうために、各回の会議風景や先駆者の振り返りインタビューを織り交ぜ、『地方創生先駆者モデル』として1冊の本に取りまとめました。

具体的には、①暖気ステージ、②本格化ステージ、③拡大ステージの3層構造のモデルにまとめられています。詳しくは、本書をご覧ください。

今後、EYとしては、下記のような3つの展開を考えています。

第一に、特定のスターに頼らない地方創生のモデル作りの実践。
第二に、いざという時に、ともに地域を助けることができる専門人材の育成とネットワーク化。
第三に、データ戦略やモビリティ戦略など、特定の専門分野の強みを生かした新たな地方創生コンサルテーションの開発。

こうした取り組みを通じて、先行開発した地方創生分野における知見・ノウハウを生かしつつ、積極的に地方創生のさらなる進化に、貢献してまいります。

書籍概要
地方創生先駆者モデル —「共助」が生み出す新たな戦略
『地方創生先駆者モデル ~「共助」が生み出す新たな戦略~』

著:EYストラテジー・アンド・コンサルティング
監修:地方創生先駆者会議
出版社:中央経済社
発売日:2023.10.19
価格:3,000円+消費税

書籍についてのお問い合わせ・購入などは下記出版社サイトをご確認ください。
中央経済社:
chuokeizai.co.jp


目次
はじめに  地方創生先駆者会議は、何故、どうやって始まったのか
第1章  地方先駆者モデル

第1回 香川県三豊市 古田秘馬氏のケース
    UDON HOUSEからUrashima Villageへ―観光客が5年間で100倍に
第2回 島根県海士町 竹本吉輝氏のケース
    島前高校からはじまる起死回生の物語—公助から共助へ。そして半官半Xへ。
第3回 民泊を制度化する 上山康博氏のケース
    市場創造型の業界団体はどうやったら作れるのか―政と官を信じて動く、ロビー活動の極意
第4回 北海道上士幌町 藤沢久美氏のケース
    分配思考から投資思考への転換—ディスクロージャー、ガバナンス、そしてファイナンス
第5回 愛媛県松山市 加戸慎太郎氏のケース
    世代を超えて地域をまとめるための知恵—データによる説得が広げた、「まちペイ」という成功の輪
第6回 新潟県越後妻有 安部敏樹氏のケース
    地域に創る人材と事業の「藻場」—芸術祭が生んだ地方創生のエコシステム
第7回 岡山県西粟倉村 牧 大介氏のケース
    「人口増」から「所得増」への次なるステージに向けて—合併しないという選択。「百年の森林」構想が生み出したもの

第2章  地方創生先駆者モデル

1 目的を考える
 (1)様々な事業者や市民の考えを横断して、共通の目標を持つこと。
 (2)共有すべきゴールとは。
 (3)何故デジタルが必要になるのか

2 準備を整える(暖気ステージ)
 (1) なぜ多様性/包摂性が重要か
 (2)人を集めるためにはどうすれば良いか

3 最初に鍵となる事業を絞り込む(本格化ステージ)
 (1)ガバナンスを整える 【GP論】
 (2)鍵となる事業を絞り込む
 (3)デジタル基盤
 (4)対象エリア【エリア論】

4 拡大期に重要なことを考える(拡大ステージ)
 (1)アクセラレーターネットワークの必要性
 (2)GP候補が生まれやすい環境の確保(藻場)
 (3)Well-Being指標の活用とソーシャルインパクトの計測とデータの収集

 第3章 先駆者インタビュー

地域を見る目の「解像度」を高め、次のステージへ:古田 秘馬氏/株式会社umari 代表取締役
固有名から機能へ、地方創生の構成要素を探る:竹本 吉輝氏/株式会社トビムシ 代表取締役 
外国メディアの威も借りて「儲かる地域」に:上山 康博氏/株式会社百戦錬磨 代表取締役社長
「投資理論」で地方創生をもっとスーパーにする:藤沢 久美氏/株式会社国際社会経済研究所 理事長
支援者の論理に偏らない真の「伴走者」が必要:加戸 慎太郎氏/株式会社まちづくり松山 代表取締役社長
「関係人口の資産化」を組織的に行う仕組みづくりを:安部 敏樹氏/株式会社Ridilover 代表取締役
地方創生「先駆者モデル」を武器に事業拡大を望む:牧 大介氏/株式会社エーゼログループ 代表取締役社長
地域に潜む本当の想い、声なき声を「ことば」にして:堀 潤氏/わたしをことばにする研究所 代表取締役
                         宮瀬 茉祐子氏/わたしをことばにする研究所 取締役

おわりに 先駆者会議で踏み出した共助社会への第一歩

先駆者会議議事録・会議映像:
先駆者会議-EY 知恵のプラットフォーム


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