ファイナンス・デジタルトランスフォーメーション

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ファイナンス・デジタルトランスフォーメーション=「ファイナンス領域のデジタルツールの導入」ではなく、ファイナンス・デジタルトランスフォーメーション =「デジタルを活用したファイナンスの役割・業務そのもののトランスフォーメーション」であるとEYは、考えます。

この考えのもと、ファイナンス組織の変革の方向性やそれを実現するためのデジタルの活用ポイントの初期検討、デジタル適用の構想・計画策定、導入支援までクライアント企業をサポートします。

EYは、ファイナンス組織の役割を2軸/4象限で整理しており、ファイナンス組織は今後、Score Keeper領域からBusiness Partner領域に、エフォート・シフトしていくことが求められます。

図1

ファイナンス組織の役割進化を実現していくためには、デジタルの有効活用が非常に重要なテーマであり、私たちは各領域における短期的な施策(NEXT)と中期的な施策(BEYOND)の検討・実行支援に加えて、ファイナンスDXを推進するために必要な人材の定義・育成も含めてクライアント企業を包括的にサポートします。

図2
  • 1. オペレーショナルエクセレンス

    Score Keeper領域を中心としたファイナンスオペレーションを徹底的に自動化・省力化することで、ファイナンス部門の役割進化に向けた余力を創出します。短期的な施策として以下のようなサービスを提供します。

    • 現状業務分析、効率化ポイントの策定
    • Intelligent Automationツール、リモート・タスク管理ツールなど、最適なソリューションの選定
    • PoC (Proof of Concept) の実施・効果検証および本格導入支援

    また、近い将来、デジタルの進化がファイナンスオペレーションの前提条件を覆すことに備えて、新たなオペレーションをゼロベースで再構築し、スムーズな業務移行を設計します。中期的な施策として以下のようなサービスを提供します。

    • デジタル技術の進化がファイナンス業務に与えるインパクトの分析
    • 新たな前提条件をもとにしたファイナンスプロセスの仮説構築と蓋然性検証
    • 新たなファイナンスオペレーションを実行するためのルールや規定類の見直し、最適な組織体制や必要なケイパビリティの育成・準備
  • 2. 意思決定支援

    デジタルを活用して、予実分析などの作業を効率化するとともに、分析深度や柔軟性、拡張性の観点からPDCAの高度化を実現します。短期的な施策として以下のようなサービスを提供します。

    • 必要なデジタル基盤の要件整理
    • デジタル基盤のアーキテクチャー設計、適用ソリューションの選定、および実装PMO
    • 新たなデジタル基盤を活用した意思決定シナリオの策定
    • PDCAプロセスや部門・機能間の役割分担などの見直し

    また、中長期の経営資源配分や日々の事業運営を行う経営者、事業責任者の傍らに立ち、将来の財務成績を一緒に作っていくための意思決定支援を高度化します。中期的な施策として以下のようなサービスを提供します。

    • 事業特性を考慮した、意思決定の全体像の把握・整理
    • OODAループ推進に必要な分析、将来予測の要件定義、最適なデジタルツールの選定、および導入PMO
    • 部門・機能間の責任・役割分担の見直しや、意思決定プロセスの最適化
    • 新たな意思決定スキームに必要な人材・ケイパビリティの定義と育成、およびデータドリブン経営の文化醸成
  • 3. データガバナンス

    意思決定に活用できるデータ基盤を整備するに当たっては、ERPなどの基幹システムを通じた、データの標準化・構造化が有効です。短期的な施策として以下のようなサービスを提供します。

    • 経営管理要件(Metrics, 分析軸)の定義、データ要件(粒度、属性、鮮度)への落とし込み、データガバナンス上の要件詳細化
    • デジタル基盤の全体像検討と適用ソリューションの選定
    • 基幹システム刷新におけるPMO、ユーザー支援

    今後、競争優位や差別化の源泉は、「標準化や構造化が難しいデータをいかに活用するか」が重要です。中期的な施策として以下のようなサービスを提供します。

    • 社内の非標準・非構造データを活用する際に必要な事前処理のパターン化と、デジタルによる自動化の検討
    • 将来業績や意思決定に影響を及ぼす外部非構造データの特定と、インパクト・シナリオの仮説構築
    • 適用可能なデジタル技術の選定、仮説検証、PoC (Proof of Concept) の実施
  • 4. リスク管理

    企業価値の番人として、コンプライアンスリスクへの統制強化や予防、および流動性リスクや外国為替などの財務リスクの適時把握と効果的な対応を講じます。短期的な施策として以下のようなサービスを提供します。

    • 手作業ではなくITACにより依拠した内部統制の確立 (*1)
    • 大量データ解析による不正の兆候検知と予防的統制 (*1)
    • TMS/CMSを活用した、海外子会社を含むグループ内における銀行口座の動きのリアルタイム可視化
    • 資金流動性と資金効率の両立
    • 財務リスクに関するエクスポージャー把握と最適ヘッジ

    また、企業の継続的な成長のために必要なリスクテイクを適切に行うことができるよう、デジタルを活用することで「資金」の観点から企業経営をナビゲートします。中期的な施策として以下のようなサービスを提供します。

    • バリューチェーン上の収益ポイントやリスクポイントの可視化
    • バリューチェーンの変化予測と、リスクマネーの張り方に関するシミュレーション
    • 中期戦略と、中期の資金計画・資本政策のアラインメント
    • 上記を可能にするデジタル技術の選定と、仮説検証、PoC (Proof of Concept)の実施

    *1 これらのサービスは、新日本有限責任監査法人など、EY内の専業部門と連携して提供します。

  • 5. ファイナンス ✖ デジタル人材

    ファイナンスDXの実行・促進のためには、従来のファイナンスリテラシーのみでなく、デジタルリテラシーやビジネスリテラシーを備えたさまざまな人材を、戦略的に育成、配置を実現していくために、以下のようなサービスを提供します。

    • 必要な人材・ケイパビリティの洗い出し、および現行棚卸しとGap特定
    • Gap解消に向けた必要施策の洗い出しと実行計画策定
    • タレントトランスフォーメーションの実行