EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバルネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。
EY新日本有限責任監査法人 公認会計士 中澤 範之
連結納税制度を導入している会社は?
【調査範囲】
【調査結果】
提出会社又は連結子会社が連結納税制度を導入している旨の開示状況を分析した結果は、<図表1>のとおりである。
連結会計年度(連結財務諸表非作成会社では事業年度)における年度売上高ごとでは、売上規模が大きくなるにつれて導入割合が高まる傾向となった。
<図表1> 連結納税制度を導入している旨の開示状況-売上規模別
売上高 |
導入会社数 |
全会社数 |
導入割合 |
---|---|---|---|
100億円未満 |
47 |
555 |
8% |
100億円以上500億円未満 |
108 |
923 |
12% |
500億円以上1,000億円未満 |
57 |
337 |
17% |
1,000億円以上3,000億円未満 |
110 |
427 |
26% |
3,000億円以上5,000億円未満 |
46 |
121 |
38% |
5,000億円以上1兆円未満 |
49 |
117 |
42% |
1兆円以上 |
81 |
152 |
53% |
合 計 |
498 |
2,632 |
19% |
連結納税制度を導入している旨の開示状況の過去の推移を分析した結果は、<図表2>のとおりである。
2019年3月期決算の有報提出会社について、導入会社数は増加傾向にあるものの、導入割合としては19%と前期より1%の増加傾向にあった。
なお、この他に当期より連結納税制度を離脱している旨を開示している会社はなかったが、2020年3月期より連結納税制度の導入を予定している旨を9社が開示していた。
<図表2> 連結納税制度を導入している旨の開示状況-過去推移
導入会社数 |
全会社数 |
導入割合 |
|
---|---|---|---|
2013年3月期 |
352 |
2,797 |
13% |
2014年3月期 |
395 |
2,754 |
14% |
2015年3月期 |
421 |
2,720 |
15% |
2016年3月期 |
451 |
2,695 |
17% |
2017年3月期 |
455 |
2,672 |
17% |
2018年3月期 |
473 |
2,666 |
18% |
2019年3月期 |
498 |
2,632 |
19% |
(旬刊経理情報(中央経済社)2019年9月20日号 No.1556「2019年3月期 「有報」分析」を一部修正)
2019年3月期 有報開示事例分析