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EY新日本有限責任監査法人
公認会計士 大浦 佑季
2023年3月期決算に係る有価証券報告書(以下「有報」という。)のコーポレート・ガバナンスの状況等における取締役会及び監査役会等に関する開示の状況を知りたい。
調査対象会社(201社)の有報の「コーポレート・ガバナンスの概要」及び「監査の状況」の「監査役監査の状況」から、取締役会及び監査役会等の開催回数について調査した結果は、<図表1>のとおりである。
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6回以下 |
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6回超12回以下 |
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12回超18回以下 |
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18回超24回以下 |
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24回超 |
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その他 |
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合計 |
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(注)「その他」には実際の開催回数の記載ではなく「原則月1回」と記載している3社及び「毎月定例」と記載している1社を集計している。
<図表1>からは、取締役会、監査役会等のいずれも約3分の2の会社で開催回数は「12回超18回以下」となっており、平均すると月1回~1.5回の頻度で開催している会社が多いことがわかる。
なお、年間の開催回数の最頻値は取締役会、監査役会等ともに13回(取締役会が13回の会社数は35社、監査役会等が13回の会社数は37社)、最も多い開催回数は取締役会、監査役会等ともに28回(ともに1社ずつ)、最も少ない開催回数は取締役会が7回(2社)、監査役会等が6回(1社)であった。
また、調査対象会社について取締役会や監査役会等の所要時間を記載している会社を集計したところ、<図表2>の結果となった。
平均所要時間(注) |
取締役会 |
監査役会等 |
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1時間以下 |
1社 |
10社 |
1時間超2時間以下 |
2社 |
23社 |
2時間超3時間以下 |
3社 |
6社 |
3時間超 |
- |
1社 |
合計 |
6社 |
40社 |
所要時間の記載方法 |
平均所要時間を記載:5社 |
平均所要時間を記載:38社 |
<図表2>からは、取締役会の所要時間を記載している会社は少なく、監査役会等の所要時間を記載している会社も全体の2割に満たないことがわかる。また、監査役会等の所要時間を記載している会社の中では、監査役会等の所要時間が1時間超2時間以下である会社が多いといえる。
開催回数、討議内容以外にも有報の利用者に取締役会、監査役会等の活動状況を説明するための記載が充実していくことが望まれる。
(旬刊経理情報(中央経済社)2023年9月20日号 No.1688「2023年3月期「有報」調査」を一部修正)
2023年3月期 有報開示事例分析