無償取引及び低廉な価格での取引の重要性の判断

2010年12月24日
カテゴリー 会計実務Q&A

Question 

関連会社に無利子での貸付を行いました。貸付金額は総資産の1%を超過しないため、重要性がないと判定し、関連当事者との取引としての開示は不要でしょうか。

Answer 

関連当事者との無償取引(無利子貸付、寄付等)や、有償取引における低利貸付などのように取引金額が時価に比して低廉な価格で行った取引(低利貸付等、取引金額が時価に比して著しく低い場合)については、財務諸表に重要な影響を及ぼし、投資判断情報として重要な場合があるため、実際の取引金額ではなく独立第三者間取引であったと仮定した場合の金額を見積もって重要性の判断を行うこととされています。
したがって、貸付金額は総資産の1%を超過しない場合においても、当該貸付について独立第三者間取引を行った場合の貸付利率を見積り、当該利率をもとに計算された貸付利息が損益計算書項目の重要性の判断基準を超過する場合には、関連当事者との取引として開示対象となります。

根拠条文

  • 「関連当事者の開示に関する会計基準」 第7項、第29項
  • 「関連当事者の開示に関する会計基準の適用指針」 第15項(2)

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