子会社が孫会社を吸収合併し、外部株主に新株を発行する場合の払込資本

Question 

子会社が孫会社を吸収合併し、非支配株主に新株を発行しますが、当該新株発行による払込資本の増加は、非支配株主との取引として、新たに発行された子会社株式の時価で計上するのでしょうか。

Answer 

非支配株主との取引は、親会社の立場からは外部取引であり、時価を基礎として会計処理されます。しかし、非支配株主との取引は、最上位の親会社と非支配株主との取引であり、最上位の親会社ではない子会社と孫会社の非支配株主との取引には適用されません。

非支配株主の存在する孫会社を子会社が吸収合併し、非支配株主に子会社株式(新株)を交付する場合の払込資本は、子会社株式の時価ではなく、孫会社から受入れた資産と負債との差額のうち株主資本の額に合併期日前日の持分比率を乗じて算定した金額(孫会社に係る非支配株主持分)により算定します。

参照条文等

  • 企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針200項なお書き、206項(4) 


この記事に関連するテーマ別一覧