EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバルネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。
ベルギーでPillar 2 Notificationフォームの提出に関する王令が公布され、最も早い提出期限は2024年7月13日となっています。
2024年5月29日に、2024年5月15日付の王令がベルギー官報に掲載され、Pillar 2の対象となる多国籍企業(以下、「MNE」)および大規模国内グループ(ベルギーの最終親会社または1つ以上のベルギー構成企業を持つ企業)がベルギーでPillar 2のNotificationフォームを提出するカウントダウンが開始されました。この登録はPillar 2登録番号(以下、「P2 TIN」)を取得するために必要です。
この王令は2023年12月31日から施行され、2023年12月31日以降に開始する会計報告期間に適用されます。したがって、この王令は新しい規則を実施するものではなく、追加のガイダンスを提供するものでもありませんが、Pillar 2 Notificationフォームがベルギー税務当局(以下、「BTA」)に次のいずれかの遅い期限までに提出されるべきであることを確認しています。
なお、制度の対象となる納税者がベルギーで移行期CbCRセーフハーバールールの恩恵を受ける可能性がある場合も、Pillar 2のNotificationフォームを提出する必要がある点にご留意ください。
王令は、Pillar 2のNotificationフォームが提出されると、BTAがそのフォームを確認し、不完全または特定の情報が不足している場合は、それを納税者に通知し、必要な修正を行うことができます。
Pillar 2の税金の予納を選択する納税者は、P2 TINの割り当てが優先して受けられます。
さらに、Pillar 2のNotificationフォームの期限後提出または不正確な提出に対する特段の罰則は王令に定められていません。しかし、国王への報告書には、遅延または不正確な提出は登録遅延(later registration)を招くことが記されており、そのような登録遅延は、(例えば、納税者がP2 TINがないことによりQDMTT申告書を<適時に>提出できない場合や他のベルギーのPillar 2の義務などに)結果として生じる制裁に対する酌量事由として主張することはできないとされています。
連結の年間収入金額が7億5,000万ユーロを超えるMNEおよび大規模国内グループで、ベルギーに関連性(ネクサス)がある企業は、Pillar 2に従って、連邦公共サービス財務省(以下、「FPS Finance」)にP2のNotificationフォームを完成させ、提出し登録する必要があります。これにより、IIRおよびQDMTTの税金の予納を行い、Pillar2関連のNotificationおよび申告書を提出することができます。
P2のNotificationフォームの提出は以下の通り行う必要があります:
なお、対象となるMNEまたは大規模国内グループに複数のベルギー企業がある場合でも、ベルギーのP2 TINは1つだけを要求する必要があり、そのためP2のNotificationフォームも1つだけ提出する必要がある点にご留意ください。
代理人は特定の委任状フォームを通じて指定され、電子署名と共に、P2のNotificationフォームと一緒に提出する必要があります。この税務ニュースの発表時点では、特定の(PDF)委任状フォームはまだ利用できません。このフォームは公式なものであり、変更することはできません。
Pillar2の対象外となる納税者は特に対応は不要となります。
納税者は、デジタル政府プラットフォーム「MyMinfin」で提供されるXML形式のP2のNotificationフォームを提出することで、FPS Financeに登録する必要があります。XMLファイルを提出する際には、以下の項目を確認する必要があります:
提出が完了すると、FPS FinanceはMNEまたは大規模国内グループをクロスロード銀行(ベルギーの商業登記)に登録します。その後、グループ特定のベルギーのP2 TINがグループの登録された企業にEメールで送信されます。
Notificationに関するより詳細な情報は、2024年5月22日付EY Global Tax Alert「Belgian tax authorities issue a specific Pillar Two notification form, which requires immediate action」をご参照下さい。
BTAは、Pillar 2に関する質問について、特定の連絡先を公開しました。内容に関連する質問は goge.beheer.gestion3@minfin.fed.be、テクニカル(IT)関連の問題については spoc.pillar2@minfin.fed.be に連絡することができます。
さらに、納税者がPillar 2のタックステクニカルに関連する質問をBTAと相談したい場合の追加の実務ガイドラインも公開されました。FAQが公開され、定期的に更新されるようです。
Pillar 2のNotificationフォームを完成させるために必要な情報については、各事業体のPillar 2の資格を含め、MNEまたは大規模国内グループのPillar 2の適用範囲を十分に理解することが求められます。
Pillar 2のNotificationフォームの記入に関してのサポート、また、提出を円滑にするために必要な情報の収集を支援する税務技術のサポート、フォームの実際の電子提出、または一般的なPillar2関連の質問についてのサポートが必要な場合は、どうぞお気軽に弊社または専任の連絡担当者にご連絡ください。
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