税務オペレーション・情報申告関連サービス

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EYのチームが世界各地でサポートする、最先端テクノロジーを駆使した顧客の口座開設時の確認手続から税務当局宛て報告までの一連のプロセスに係るエンド・ツー・エンドの税務コンプライアンス運⽤サービスを通じて、EYは金融機関の皆さまがFATCA.CRSをはじめ顧客に関する各種規制を効率的かつ確実に遵守できるよう⽀援しています。

EYができること

世界中の多国籍企業や納税者は、事業を展開するあらゆる国・地域で、さまざまな複雑な法規制に対応しなければなりません。これら各種法規制への対処にあたり、以下のような業務において高い専門性が求められる一方、十分なリソースを確保できず重い事務負荷が課題になっているケースが増加しています。

  • 収集した顧客情報などに基づく正確な税務ステータスの判定および記録
  • 顧客データ・取引データの監視・管理および顧客の税務ステータスなどの更新
  • 世界各国の税務当局に対する顧客情報の報告

特に⾦融機関の場合、顧客の規模と複雑さを考えると複数の法規制を遵守するという重い責務が課せられています。法規制の遵守を怠った場合は、罰則金の発生などに伴う財務コストとレピュテーションコスト(評判の失墜に伴うコスト)の増加につながります。

税務オペレーション・情報申告関連サービス(CTORS)とは?

税務オペレーション・情報申告関連サービス(Customer Tax Operations and Reporting Services:CTORS)は、顧客などに関する税務コンプライアンス業務の運⽤サービスをモジュール⽅式またはエンドツーエンド⽅式で提供するものです。EY CTORSは顧客などから入手したデータの収集・分析・管理、ワークフロー管理、ガバナンス関連の各種テクノロジーの活⽤を通じて、顧客などに関する税務コンプライアンス業務の複雑さを簡素化し、コストとリスクを低減し、顧客などに関する税務コンプライアンス機能を強化することで、グローバルな税法規制管理に求められる一連のプロセス・業務(顧客情報の収集・分析・管理および各国の税務当局への報告)を効果的にサポートします。

EYタックス・オペレーション・プロセス

2009年以来、EY CTORSチームは、多国籍企業が⾃社の顧客などに関する報告や事業税の納付義務を果たせるよう⽀援を⾏っています。この10年で、税の透明性に最初に取り組んだ法規制の1つである⽶国外国⼝座税務コンプライアンス法(FATCA)に関する助⾔サポートに始まり、増え続けるクロスボーダーの法規制に対応する各種テクノロジーソリューションの開発に、EY CTORSは取り組んできました。具体的には、共通報告基準(CRS)に基づく自動的情報交換制度、米国内国歳入法第3章(QI制度)、源泉徴収税およびその他の国内報告、EUの義務的開⽰制度(DAC6)や、税を利用した犯罪に係る規制に対応するものです。

EY CTORが提供するテクノロジーソリューション・サービス

EY CTORSが提供するサービスは、顧客の税務プロセスの各段階をサポートすべく情報管理を徹底したクラウドベース(※)のテクノロジーソリューションを通じて提供しています。

※クライアントのニーズにより、オンプレミスベースでのソリューションにカスタマイズし提供することも可能です。

 

  ツール 説明
顧客情報の収集・分析・管理関連 eTFV
  • eTFVは、口座開設手続きの一環として、顧客などがFATCAの自己宣誓書、および、CRSの特定取引届出書を金融機関に提出するため、または、開設済口座の顧客などの情報更新のために使用するオンラインシステムです。
  • 提出された情報の正確性の確保および誤った情報が記載された書類の受け入れを防ぐために、リアルタイムでのチェック・照合を行うとともに、エラーを検出した場合には、顧客や顧客担当者に対して注意メッセージを発信します。
  • eTFVを使用することで、書類入手処理速度、効率性、正確性を向上させ、顧客の満足度およびコスト削減にも寄与します。
CTDM
  • CTDMは、顧客などより提出された各種情報(住所、電話番号、納税者番号、業種コードなど)を、IRSやOECDが公表する各種情報と照合することで、FATCA/CRSの税務ステータスや顧客の届出内容の適切性・合理性を判定・管理する顧客管理データベースです。
  • また、CTDMは金融機関より連携を受けた顧客のアップデート情報をもとに顧客などの状況の変化をモニタリングし、書類の追加提出のほか、従前提出を受けた書類の有効期限が切れた際には、改めて書類を提出いただくよう顧客などに通知を送ることも可能です。
  • CTDMを使用することで、FATCA/CRSにおける口座保有者の税務ステータス判定・管理の事務処理負担の軽減のほか、顧客税務ステータス判定の堅確性を向上させます。
各国の税務当局への報告関連 EY FIRST
  • EY FIRSTは、XMLスキーマ、有効なデータフィールド・形式・仕様などの各種報告要件を組み入れた、FATCA/CRSの年次報告用データ生成ツールです。
  • EY FIRSTは、随時更新される報告要件に係るアップデートのほか、各国のローカルルールへの充足もカバーしています。
  • EY FIRSTを使用することで、FATCA/CRS年次報告に係るコンプライアンスレベルを向上させるとともに、報告事務手続きに係る時間を削減することが可能です。
GTRS
  • GTRSは、FATCA/CRS年次報告業務をサポートするためのレポーティングサービスです。
  • 金融機関から提供されたデータについては、GTRS内で分析・照合作業を実施し、潜在的なエラーを検出・自動修正し、FATCA/CRS年次報告業務のコンプライアンス向上もサポートします。
ワークフロー管理、ガバナンス関連 TOCC
  • TOCCは、金融機関が上記eTFV、CTDMなどの各種CTORツールを1つのインターフェースやポータルビューに統合、管理することで、状況の変化などを容易にモニタリングすることを実現できるユーザーインターフェースです。
  • TOCCは、各CTORツールにおける状況把握・管理のために、サマリーデータをアップロードし、重要な情報や留意点、リスクポイントを1つのダッシュボード画面で確認することができるほか、グローバル金融機関の担当者が、各国でのFATCA/CRSコンプライアンスの遵守状況を確認するために、各CTORツールの情報を、一貫性をもって一覧表示することも可能です。
ROC
  • ROCは、Responsible Officer(FATCA遵守責任者)によるFATCA宣誓をサポートするために、金融機関に対し、FATCA遵守状況に係るモニタリングおよびFATCA内部統制フレームワークを提供します。
  • ROCは、標準的なFATCAのコンプライアンス手続きをベースに構築されますが、各国当局の規制やガイダンスにより、ローカルカスタマイズすることも可能です。
  • また、FATCA宣誓提出時における、各国のFFIの検証プロセスの遂行状況や宣誓手続きの実施状況などをモニタリングし、そのステータスを、一覧性をもって監視・管理することも可能です。
IGA Analyzer   
  • IGA Analyzerは、IRSやOECD、約110カ国に及ぶFATCA/CRS賛同国の税務当局から、日々公表されるアップデート情報などをモニタリングし、金融機関のご担当者に配信するサービスです。
  • また、各国におけるFATCA/CRSの法規制要件や各国間の差分などを検索、調査することが可能なデータベース機能なども提供します。

 

情報申告書検証ツール(eTFV)

eTFVは、貴社の顧客、投資家、ベンダーが、安全なプラットフォームを介して時間や場所を問わず税務関連情報の提供が可能になり、それらの情報の適切性を検証することを可能にします。その結果、多国籍企業の業務負担は⼤幅に軽減され、個⼈や企業などの顧客との取引が容易に、かつ、効率的に行うことができます。
 
 

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