EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバルネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。
IFRSウェブキャスト 適用間近の新基準、一般事業会社が気を付けるポイント~IFRS第17号『保険契約』~2022年9月
本ウェブキャストでは、2023年1月1日以降開始する事業年度より適用が始まる新基準:IFRS第17号「保険契約」について、一般事業会社が気を付けるべきポイントに絞り、具体例を交えながら分かりやすく解説します。
山野:IFRSの適用は経営やビジネスモデルにどのような影響があると考えられるでしょうか?
河﨑 氏:生命保険会社のビジネスモデルは、長期にわたる収益で初期コストを回収します。IFRSを導入したことで、全体としては安定的に利益を計上していけるようになったわけですが、今後は商品ごとやチャネルごとなど、収益性管理をより高度化させる必要性を感じています。商品設計においても、これまで以上に収益へのインパクトを見ていく形になるでしょうし、新契約の獲得や契約の維持に係る効率性を洗練させていくことも重要です。
山野:IFRS導入が経営管理やKPIの設定に影響を与える可能性があるということですね。
河﨑 氏:そうですね。副次的な影響としては、現在の東証グロース市場から東証プライム市場に移行する見通しが立ったことも大きいと思います。
当社は2025年度をめどに東証プライム市場への移⾏を⽬指すことを公表しているのですが、IFRS適用によって東証プライムの上場基準である「最近2年間の利益の額の総額が25億円以上」をクリアできる可能性が高まりました。東証プライムへの移行は、契約者の皆さまに安心・信頼をお届けすることにつながりますし、投資家層の拡大なども含めてさまざまなプラスの効果を期待できます。