EY気候分析プラットフォーム(EY CAP)

EY気候分析プラットフォームは、気候関連リスクを高い粒度で示し、オンデマンドで提供するオンラインツールです。企業が規制や市場の要求事項を満たせるよう、また、気候変動を考慮しながら、未来にも耐え得る資産や事業を適切に構築できるようサポートします。

ビジネス上の課題

企業の資産や事業活動、サプライチェーンは、気候変動に起因する物理的リスクおよび移行リスクの増大に直面しています。企業が事業の継続性やコンプライアンスを確保するには、以下のことに対応できる体制が必要です。

  • 規制や市場の要求事項(気候関連財務情報開示タスクフォース〈TCFD〉、CDP、EUグリーンタクソノミー)への適合
  • 気候関連リスクとそれに伴う脆弱性の評価
  • 未来にも耐え得る事業の構築と、サプライチェーンネットワークのレジリエンスの確保

ソリューションのメリット

EY気候分析プラットフォーム(EY Climate Analytics Platform、以下「EY CAP」)は、気候変動を考慮しながら、事業戦略の方向性の決定やリスクの整理、規制要件への対応を行う企業を支援するツールです。以下のような機能があります。

  • 気候関連リスクである物理的リスクと移行リスクを包括的にオンデマンドでレポート、分析、開示
  • 各種ハザードや時間軸、シナリオ、地域を幅広く網羅し、瞬時に分析
  • 規制要件や主要な業界標準に沿ったレポーティングと情報開示

気候リスク分析とTCFD対応

EY CAPは、TCFD提言に沿って、貴社の気候関連リスク評価をサポートします。気候関連の物理的リスクおよび移行リスクがビジネスモデルや事業活動に与える影響を理解するのに役立つツールです。

ソリューションの特徴と機能

EY CAPは、操作が簡単でありながら学術的グレードが高く、未来志向型の革新的なオンラインソリューションです。特徴と機能は以下の通りです。

  • 物理的リスクと移行リスクの両方の評価が可能
  • 広く認知されている気候変動に関する政府間パネル(IPCC)気候変動シナリオに依拠
  • 2100年までの未来を予測するリスク評価を提供
  • 粒度の細かい空間分解能であらゆる地域を網羅
  • 直接的な事業活動だけでなく上流のサプライチェーンにも対応
  • 規制の枠組みと市場基準の要件に適合

なぜEYなのか

EYは、2022年にVerdantix社から、ESG(環境・社会・ガバナンス)市場のエキスパートのリーダーとして評価され、2021年にはGartner Magic Quadrantにおいて、データおよび分析サービスのリーダーという評価を受けています。EY CAPでは、広く認知されている科学的知見に加え、EYのプロフェッショナルが持つ高い専門知識と豊富な経験をご活用いただけます。

よくある質問

EY CAPはどういったビジネス上の課題に対応していますか

企業の資産や事業活動、サプライチェーンは、気候変動に起因する物理的リスクおよび移行リスクの増大に直面しています。企業が事業の継続性やコンプライアンスを確保するには、以下のことに対応できる体制が必要です。

  • 規制および市場の要求事項(CDP、TCFD、EUグリーンタクソノミーなど)への適合
  • 気候関連リスクとそれに伴う脆弱性の評価
  • 未来にも耐え得る事業の構築と、サプライチェーンネットワークのレジリエンスの確保

EY CAPとは何をするものですか

EY CAPは、気候変動を考慮しながら、事業戦略の方向性の決定やリスクの整理、規制要件への対応を行う企業を支援するツールで、以下のような機能があります。

  • 物理的リスクに対するエクスポージャーおよび脆弱性の分析
  • 移行リスクに対するエクスポージャーの評価
  • 複数の時間軸および気候変動シナリオに対する資産や地域、輸送セグメントの分析(財務報告およびトランザクションチーム向けの資産価値の推移、製品ポートフォリオの方向性転換、グローバル規模のビジネストランスフォーメーション、サプライチェーンの再編など)

EY CAPからはどのような形式で出力できますか

EY CAP分析では、事業戦略の判断材料となる気候関連リスク情報を2種類の形式で提供します。

  • ツール内のあらゆる資産、シナリオ、時間軸に対する物理的リスクおよび移行リスクの指標を含むcsvファイル
  • リスクプロファイルごとに最も深刻な影響を示した詳細な資産別PDFレポート

EY CAPはどの国・地域に対応していますか

リスクの種類によって対応範囲が異なります。

  • 物理的リスクに関しては、すべての地域に対応しています。
  • 移行リスクに関しては、近い将来に全世界をカバーする予定ですが、現時点ではフランス、ドイツ、米国、中国、英国、オランダのみで、これに加えて「その他のEU諸国」、「その他の地域」に対応しています。

どの時間軸に対応していますか

文献のベストプラクティスに従い、30年または20年という単位で、さまざまな時間軸が設定されています。

  • 過去の期間(1976~2005年/1980~2005年など、モデルによる)
  • 2030年、2035年、2040年、2050年
  • 2085年(物理的リスクモジュールでのみ使用可能)

時間軸をツールで直接カスタマイズすることはできません。ツールの追加開発によって、時間軸を追加できる場合があります。

EY CAPで利用できるデータの空間分解能はどれくらいですか

物理的リスクに関しては、空間分解能はデータソースによって異なります。

  • CORDEXベースの指標の場合、11km×11kmから44km×44kmの間(地理的条件による)
  • Aqueductの指標の場合、1km×1km
  • 移行リスクに関しては、前述の通り、データは国レベルで提供

このツールはどの気候データベースに依拠していますか

EY CAPがベースとする気候予測は、グローバルモデルと地域モデルを組み合わせたCORDEXイニシアチブに参加している、信頼性の高い複数の気候モデルから得られたものです。以下に示す複数のIPCCの予測実験とシナリオに対する出力を選択し、予測を取得します。

  • RCP2.6:「排出量が最も低い」シナリオで、2100年までの地球温暖化による気温上昇が0.0〜2.3°Cに相当
  • RCP4.5:中程度のシナリオ(同1.7~3.2°C)
  • RCP8.5:最悪のシナリオ(同3.2~5.4°C)

一部の指標は外部のデータベースによるものです(水ストレス、沿岸および河川の洪水についてはAqueductのグローバルプラットフォーム、自然災害についてはCATNATプラットフォーム)。

物理的リスクに関して、EY CAPが分析するのは資産レベルのリスクのみですか

EY CAPは、さまざまなシチュエーションで物理的リスクの分析に利用できます。以下に示すエクスポージャーと脆弱性の評価に対応可能です。

  • 特定の用地または資産
  • 1つのエリアまたは地域(農地、領地など)
  • サプライヤーやクライアントの用地
  • 交通インフラおよびセグメント



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