英国、企業向けにプラスチック製包装税に関する最新のガイダンスを発表

Japan tax alert 2021年8月24日号

英国、企業向けにプラスチック製包装税に関する最新のガイダンスを発表

2021年8月12日、英国の税務当局である歳入関税庁(HMRC)は、新たなプラスチック製包装税(Plastic Packaging Tax)の遵守に向けてどのように準備すべきかについて、企業向けの最新のガイダンス を発表しました。登録義務や定義など、プラスチック製包装税の重要な側面に関する詳細情報ガイダンスも更新されました。本ガイダンスは、プラスチック製包装材を製造または英国に輸入する企業を対象としており、すでに商品が入っている包装材を輸入する企業も含まれます。

背景

英国のプラスチック製包装税は、2022年4月1日から施行され1、英国内で製造されたプラスチック製包装材、または英国に輸入されたプラスチック製包装材で、その製造に使用されたプラスチックのリサイクル率が30%未満の場合に適用されます。税率はプラスチック製包装材1トン当たり200ポンドとなります。

プラスチック製包装税は、プラスチック製包装材において、新しいプラスチックではなくリサイクルされたプラスチックの使用を奨励することを目的としています。これにより、プラスチック廃棄物のリサイクルや回収が促進され、埋立てや焼却からの転換が図られることが期待されます。

ガイダンス

最新のガイダンスは、記録の保持、プラスチック製包装税のための登録、請求書の発行など、企業にとって重要な詳細を取り上げています。ただし、プラスチック製包装税の法律はまだ制定されていないため、企業はいくつかの詳細が変更される可能性があることを認識しておく必要があります。HMRCは、プラスチック製包装税が施行される前の今年後半には、さらなる最新情報を提供するとしています。

しかしながら、プラスチック製包装税はまだ施行されていませんが、HMRCは、影響を受ける企業は、新しい規定を遵守するために必要な情報や請求書・報告書作成システムの要件を確認するために、今すぐ行動を起こすべきだと強調しています。これらの要件は、登録や税金の徴収を必要としない企業にも適用される可能性があり、プラスチック製包装材を購入する企業であっても、サプライヤーが負担していない税金について連帯して責任を負う可能性があります。

プラスチック税の詳細については、EYの記事「Why tax and finance functions must pay heed at plastic taxes(税務・財務部門が、プラスチック税に注意を払う必要がある理由 )」をご覧ください。


お問い合わせ先

Jo Stobbs EY UK Partner

Richard Johnston EY UK Associate Partner

Jonathon Shepherd EY Japan Manager (UK Desk)


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