旬刊経理情報 連載『女性リーダーからあなたへ』ー 第79回 生成AIを操る女性特化型デジタル人材の育成と排出こそが真の女性活躍である

石塚 つばさ
株式会社スルミ 代表取締役CEO


Entrepreneurial Winning Womenの企画・協力で、旬刊経理情報に『女性リーダーからあなたへ』を連載しています。2023年11月10日号に掲載された記事をご紹介します。



真の女性活躍とはなんでしょうか。昨今、企業が取り組んでいる女性管理職の登用や女性の活発採用、産休育休支援の充実など挙げられますが、私はさまざまな分野で働く女性たちがキャリアを構築し平均年収が男性と並ぶことで自信を持って人生を歩んでいけることこそ真の女性活躍だと思っています。そこで、弊社ではどんなバックグラウンドの女性でもキャリアを築くチャンスを掴むための「girl crush」というサービスを展開しています。

未経験者をPMやマーケターといったデジタル人材に育成しキャリアとスキルを築く支援を行っています。学習方法もユニークなシステムを取り入れており、弊社が独自開発した、生成AIによる学習アシスト「AI仮想メンター」を取り入れており、コンサルティング、マーケティング、プログラミングなど各分野の専門性を持った仮想のAIを構築し、質問したい専門性を持ったAI仮想メンターに対して、どんな拙い質問でも専門的な解答を的確に返し学習のスピードと質を向上させる効果があります。この「AI仮想メンター」は専門性を持っているだけでなく、各企業様の独自情報を組み込む事が可能な為、企業様によってカスタマイズしさまざまな用途に活用することができます。 

そもそも私が女性活躍のためのサービスを立ち上げるきっかけとなった経緯は子供の頃に遡ります。4歳の頃に母子家庭となった私の父親代わりは会社経営をしていた祖父でした。何不自由ない人並み以上の生活を送らせてくれていた祖父でしたが、私が中学生の時会社が傾き、もう面倒をみられないと宣言されました。

子育てだけをしてきた私の母にはなんのキャリアもスキルもなく、子どものためにと40代半ばでタクシードライバーの職につきました。そこでキャリアのない女性の大変さを目の当たりにすることになります。裕福だった家庭が急激に貧困へと転落し私は家計に負担をかけないため定時制高校に入学します。母娘大変な苦労で日々を凌ぎながらもなんとか道を開こうと自力で大学を卒業しました。

大学在学時にミスユニバースやミスワールドといった世界的ミスコンに出場し女性活躍やSDGsについて学ぶうちに真の女性活躍とは何かを学び、そもそも女性のキャリアと年収を底上げすることではないかという考えに至ります。大学4年時に起業。波乱に満ちた学生生活でしたが、こんな私だからこそ女性のロールモデルになれるのではないかと考え大学院まで卒業しました。大学院では法学研究科知的財産専攻に所属したことで会社経営において大切な知財の学びを活かしています。

学歴がないから、チャンスがなかったから、私なんてどうせ無理、さまざまな理由でキャリアを諦めてほしくない。自分の力で輝いてほしい。人は何度でも立ち上がれるということを示すため「girl crush」は、ゆくゆくは女性役員になれるレベルのロールモデルを多数輩出してまいります。



石塚 つばさ

石塚 つばさ(いしづか・つばさ)
株式会社スルミ 代表取締役CEO

略歴
日本大学法学部法律学科卒業。日本大学大学院法学研究科知的財産専攻博士前期課程修了。経営者の祖父の影響を受け大学在学中に起業。株式会社スルミを創業し代表取締役CEOに就任。女性活躍・DX領域でAIを活用したプロダクトの開発を行っている。大学では心理学・法学を専攻。大学院では知的財産を専攻。大学在学中に芸能活動を経て横須賀市観光大使と防衛省広報支援に就任。世界的ミスコンでSDGs・ESGに関して世界に向けて発信し、受賞歴もある。青年版ダボス会議“One Young World”Manchester Summit 2022およびILS TOP100スタートアップにも選出された。



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