Asean mobility spotlight 2023年8月号 ー国境を越えたリモート勤務ー

近年、国境を越えたリモート勤務に対する関心が高まっています。新型コロナウイルス(COVID-19)大流行時のロックダウンなど、さまざまな行動制限への対応として始まったこの取り組みは、組織の長期的な人材戦略の中核を成すものへと発展しつつあります。中でも国をまたいだリモートワークや人材活用(いわゆる「バーチャルアサインメント」 と呼ばれる仕組み)は、スキル不足への対処や広範なグローバル人材目標を達成する解決方法の一つとして、検討・導入する企業が増えてきています。

一般的に、リモート勤務の採用により企業はさまざな勤務形態の提示が可能となります。ニーズに合った人材を採用するためにどの程度のリスクを許容できるかは、企業によって異なりますが、社員が在宅勤務を余儀なくされるケースや休暇先からの勤務(ワーケーション)を希望する場合においても、リモート勤務の制度があれば柔軟な対応が可能となります。また国内外を問わず、転居を伴うことなく人材ニーズに対応できるよう、社員の永続的なリモート勤務の提供を検討する会社も増えてきています。

一方で、国境を越えたリモート勤務にはコンプライアンス上のリスクが伴います。例として、個人所得税や法人税、社会保障やイミグレーション等の対応が挙げられますが、社員の所在の監視・追跡等はコンプライアンス違反となるリスクがあるため、アプローチについては検討が必要です。各国間の租税条約等も確認する必要があり、非常に複雑な分野と言えます。

本ニュースレターでは「国境を越えたリモート勤務」について、ASEAN主要6カ国における所得税やイミグレーションなどコンプライアンス上のリスクや留意点について解説します。本稿が、制度の導入を検討する上で考察の一助となれば幸いです。

なお、本文の解説は英語となりますこと、ご了承ください。

*本ニュースレターに記載されている情報は2023年8月時点のものとなります。

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