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欧州委員会、拘束的関税評価情報に関する規則、ならびに拘束的関税分類情報および拘束的原産地情報の決定に関する条件を発表
EUでは、これまで域内各国税関における運用ルールの統一化に向けてさまざまな取り組みを行ってきました。その一環として、EUへの輸入時における貨物の関税分類(HSコード)・原産地に関して、EU域内の税関当局に対して拘束力のある拘束的関税分類情報(Binding Tariff Information、BTI)、拘束的原産地情報(Binding Origin Information、BOI)を求めることができるようになっています。この記事では、今回、新たに関税評価に関しても同様に、拘束的関税評価情報(Binding Valuation Information、BVI)として制度化すること、また、BTI・BOIの制度を改正することについて、それぞれ説明しています。
2024年4月15日、欧州委員会は、欧州連合(以下、「EU」)加盟国の税関当局が、拘束的関税分類情報(以下、「BTI」)および拘束的原産地情報(以下、「BOI」)の決定に適用しなければならない新たな条件を公表しました。また、拘束的関税評価情報(以下、「BVI」)の決定に関する新たな規則も含まれることになりました。新しい条件および規則は、欧州委員会委任規則2024/1072(以下、「本規則」)および欧州委員会施行規則2024/1071に盛り込まれており、2024年5月5日に発効し、2027年12月1日から適用されます。
本規則は、各国で異なる税関に対する事前教示のルールについて域内での一貫性を確保するため、欧州連合関税法典(2013/952)、欧州連合関税法典委任法(2015/2446)および欧州連合関税法典実施法(2015/2447)の下で、BVIの決定に関する規定を、BTIおよびBOIの決定に関する規定と可能な限り整合させることを目的としています。これにより、BVIの決定に関連する措置が関税法に導入され、事業者、税関当局およびEUの財政当局にとって、関税評価の透明性、法的確実性、コンプライアンスおよび統一性を高めることとなります。
本規則には、以下の具体的な変更が含まれています。
EY税理士法人
大平 洋一 パートナー
原岡 由美 パートナー
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