オーストラリアにおける気候関連財務情報開示の保証に向けた準備(2024年10月)

オーストラリアの企業は、気候関連財務情報の報告および保証を義務づけられる時期を迎えています。限定的保証や合理的保証を得るためには、さらなる取り組みが必要となるため、事前準備が極めて重要です。

オーストラリアでは2025年1月1日以降に開始する会計年度より気候関連財務情報開示の制度が義務化されることとなり、企業は気候関連財務情報の保証を初めて義務付けられます。

本稿では、以下の点を検討します: 

  • 企業が保証を受けるための準備事項
  • 限定的保証と合理的保証に対して期待されていること
  • 保証準備における最高財務責任者(CFO)と取締役会の役割
    多くの企業にとって、この移行は制度保証のためのシステム、プロセス、開示の準備に多大な時間と労力を割かなければならないことを意味します。気候関連財務情報の開示の以下の点を考慮すると、保証のための早めの準備が重要です:
  • 年次報告書の一部を構成し、監査済みの財務諸表と強い関連性をもつ。
  • 監査人が重要な気候関連のリスクや機会に対応するためのプロセス、制度、ガバナンス、リスク管理の枠組みをまとめた開示情報について意見を述べる初めての機会となる。
  • 一般に公開され、様々なステークホルダーから厳重な精査を受ける。
  • マーケットにおいて、競合他社間で統一された情報という重要なデータポイントを形成する。
  • 取締役によって認証され、公開会社の年次総会(AGM)の議題の一部となる。

オーストラリアにおける気候関連財務情報開示の保証に向けた準備(2024年10月)(日本語)

オーストラリアにおける気候関連財務情報開示の保証に向けた準備(2024年10月)(英語)