親会社が販売する商品の出荷センターを子会社に賃貸するケース

2012年2月6日
カテゴリー 会計実務Q&A

Question 

会社が販売する商品の出荷業務を委託する子会社に対し、出荷センター等の自社の不動産を賃貸するケースは、賃貸収入の獲得が本来の目的ではないため、賃貸等不動産の範囲に含めなくてよいでしょうか。

Answer 

①個別財務諸表
販売といった会社の事業目的のための賃貸であり、賃貸収入の獲得が本来の目的ではないとしても、賃貸等不動産の範囲の決定に当たっては、賃貸という形式を重視しています。従って、個別財務諸表上、当該不動産は賃貸等不動産の範囲に含まれると考えます。

②連結財務諸表
連結財務諸表において賃貸等不動産に該当するか否かの判断は連結の観点から行われます。従って、このケースで出荷センター等を賃貸している相手先が連結子会社の場合、連結の観点からは販売という企業グループの事業に使用される不動産であり、賃貸されている不動産には該当しないため、連結財務諸表上は賃貸等不動産には含まれません。

根拠条文

  • 賃貸等不動産の時価等の開示に関する会計基準 第5項、第28項
  • 賃貸等不動産の時価等の開示に関する会計基準の適用指針 第3項

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