EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバルネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。
AYANA:私は、子どもが生まれるまで時間を気にすることなく、際限なく働いていました。自分が満足するまで仕事に時間をかけることが当たり前でしたが、出産して育児をするようになったことでそれができなくなり、限られた時間を効率的に使って成果を出すことを覚えました。また、出産・育児を経て培われた人間性が「仕事に良い影響を出している」とマインド面について上司からうれしいフィードバックをいただきました。それらは自分の新たな強みになったと感じています。
YUKIKO:まさに私の部署でも、周りのメンバーは子育ての真っ最中。無理のない範囲で仕事ができるよう、日頃から密にコミュニケーションを取っています。組織の中には、育児や介護はもちろん、その他にもさまざまな立場で仕事に関わる人たちがいて、それぞれが仕事に割ける時間やエネルギーにも違いがあります。チームのメンバーがお互いの状況を理解し、どう補えるかを話し合うこと、何よりその機会を意識的に設けていくことはとても大切ですね。
AYANA:おっしゃる通りだと思います。幸せに働き続けていくためのアドバイスとして周りからよくいただくのが、無理をしないこと。ひとりで抱え込まないこと。周りを頼ること。そうすることで心身に余裕が生まれ、ひいては家庭や仕事のチームなど、周りの環境の幸せにもつながっていくのだと思います。
YUKIKO:私は現在、シニアマネージャーとして仕事をしているのですが、前職では技術系への関心のほうが強く、管理職への昇格にあまり魅力を感じていませんでした。そんな心境が変化したのは、EYで多様なメンバーと働くようになってから。コンサルティングの仕事はメンバーのスキルや経歴が千差万別ですから、意見を出してチームの進め方を自ら変えていけることは自分の働きやすさにも直結します。昇格したほうがより仕事を進めやすくなり、自分自身がやりやすいように環境を変えていけるのではと思うようになりました。それは大きな魅力ですし、自分にとっての強みになったとも感じています。
AYANA:私は業務の傍ら、地方在住女性のリスキリング・スキルアップを支援する社会貢献活動をしています。経済的に自立した女性を増やすことは、女性の社会的地位の向上や日本経済の活性化にもつながります。私には娘がふたりいるのですが、彼女たちが社会に出た時に性別関係なく働ける就労環境を整えたい、未来の世代のために貢献したいという思いを持って活動をしています。
YUKIKO:すてきですね。女性の中には昇格やキャリアアップ、新しいことへの挑戦に興味がありながらも「責任が増えて大変そう」「失敗したらどうしよう」など、ネガティブな感情を持つ方もいらっしゃるかもしれません。私も、そういう方には自身の経験をもとにポジティブな面をお伝えすることで力になりたいと思っています。
AYANA:そうですね。女性支援活動の中で多く聞こえる声として、「女性のキャリアにおける参考事例が少ない」というものがあります。実際にロールモデルとして活躍され、メディアに掲載されるような女性は非常に優秀な方が多く、自分とは遠い存在に感じてしまうことがあります。私のように一般的な社員でも出産・育児を経て仕事を継続し、周りの協力を得ながら不自由なく生き生きと働けているという事実を共有することで、ひとりでも多くの女性に「私にも仕事と育児の両立ができそうだ」と思ってもらうことができたら、いいなと思います。
AYANA:もしも私が、男性優位で、限られた人しか認められないような環境で働いていたら、今の自分はありませんし、幸福度ももっと低かったかもしれません。
特定の属性を持つマジョリティにとっての幸せな環境をつくるのではなく、誰もが多様性を認められ、強みを生かして生き生きと働ける社会をつくっていくこと。それが、EYが掲げるBuilding a better working world(より良い社会の構築を目指して)というパーパス(存在意義)にもつながると考えています。
YUKIKO:そうですね。自分の強みを生かして働くことは、巡り巡って社会にとってもプラスになるはず。それを実現できるチャンスや環境がEYにはあると思います。私もこれからさらに自分の強みを活かして、社会に貢献していきたいですね。
MEGUMI:私は産休からの復帰が早かったため、周囲からは仕事優先だと思われたかもしれません。ですが、実際はそんなに振り切れるものではなく、仕事も子どももどちらも大切にしたいというのが本音です。プロフェッショナルファームで仕事をする限り、100以上のパフォーマンスを出さなければと思いながらも、それができない自分に悩むこともあります。そんな時、上司が「そのぐらいでちょうどいいのでは?」とうまく抜いてくださったり、実務面でもさまざまなサポートをしてくださるのがとてもありがたいです。きれいに解決する問題でもないですが、EYではそういう上司の下で仕事ができるので、「与えられた環境の中で、できることを精いっぱいやり、それが受け入れられるかどうかは周りに委ねよう」と思うようにしています。
MIHARU:とてもよくわかります。私も育児と仕事の両立には、当初大きな不安を抱えていました。専門性の高いこの仕事でキャリアを積んでいきたいという思いはあったものの、会計監査は繁忙期は非常に業務量が増え、忙しくなります。育休復帰後に、これまでに経験のないIPO準備会社の主査を打診された際、「やり切れる自信がない」と率直に伝えたところ、しっかりとサポートするという言葉をいただき、前向きに引き受けることができました。
MEGUMI:やはり、何より大きいのは周りの理解ですね。それぞれいろいろと抱えながら仕事をしているわけで、それをお互いに理解することが、心理的安全につながるのだと思います。「わかってくれる人がいる」というその安心感は絶大です。無理ができない時も、「今はそういうタイミングなんだ」とわかってあげる。それだけで気持ちがだいぶ楽になるように思いますし、仕事にも余計なことを考えずに取り組めて、結果プラスになる気がします。
MIHARU:私は、女性たちのキャリアを応援するために、有志で女性メンバーの座談会を開催しています。その根底には、自身の経験を後輩に共有することで、自分だけではないという安心感や、自身のキャリアを考えるヒントを得られる場になればとの思いがあります。
MEGUMI:最近では男性の育児参加もありますし、介護をされている方もいます。男女問わず、誰しもが仕事だけというわけにはいかず、仕事と家庭の間で葛藤を持つことがあるはず。私の場合、上司がその葛藤も含めて理解を示してくれたことがとても支えになりました。今度は私が周りに返していくことで、強い組織にしていけたらと思っています。
MIHARU:確かに、男性も女性も働き方にはいろいろな考え方がありますよね。当面は仕事をセーブして、家庭を中心にしたい方もいると思います。それぞれの意向をしっかりと聞いて、必要な時に必要なサポートをして、長期的な目線でキャリア支援をしてあげることが大切ですね。
MEGUMI:仕事で意識しているのは、目の前のクライアントに尽くすこと。その姿勢は、プライベートでも同じかもしれません。育児と仕事を両方こなす中、悩んだり迷ったりした時は取りあえず目の前のことだけに集中してがんばる。シンプルに考え、行動するほうが案外うまくいくような気がしています。
MIHARU:私も今、仕事と育児のふたつの軸があります。どうしてもその時々で優先順位が変わってきますが、あまり考えすぎず、無理のない範囲で両立してやっていきたいと思っています。また、公認会計士としてさらに専門性を積みながら、後輩の育成にも積極的に関わりたいですね。女性会計士の増加は目標のひとつです。女性会計士がさらに増えていくような活動もしていきたいと考えています。
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