ドイツ財務省、「明確な」租税条約適用事案について遡及免除の申請期限を2023年6月30日まで延長

エグゼクティブサマリー

2022年6月29日、ドイツ財務省(MoF)は、2021年2月11日および2021年7月14日に発行したロイヤルティに関するガイダンスの改訂版を公表しました。ガイダンスはロイヤルティ収入およびキャピタルゲインに係る権利が単にドイツの登録原簿等に登録されているという理由で非居住者課税を規定していたものです(経緯に関しては、2021年2月11日付EY Global Tax Alert「German Ministry of Finance finalizes guidance on German extraterritorial taxation of intellectual property」をご参照ください)。

今回の改訂では、「明確に」租税条約で保護されたロイヤルティ支払いに対する遡及免除の基準日と申請期限が延長され、この手続きが2023年6月30日までに行われる支払いに適用されると規定されています(改訂ガイダンス以前では、基準日は2022年6月30日でした)。また、本手続きの重要な要件である遡及免除の申請期限も同様に2023年6月30日に延期されました。

これらの遡及免除に係る期日の延長は、ドイツ財務省がドイツ議会の財政委員会に提出した、この問題の評価に関する報告書に盛り込まれた主な結論の1つに沿ったものです(2022年6月17日付EY Global Tax Alert「German Ministry of Finance issues report on extraterritorial taxation of intellectual property to German Parliament」、2022年6月22日付EY Japan税務アラート「ドイツ財務省、知的財産の域外課税に関する報告書をドイツ連邦議会に提出」をご参照ください)。

 

本アラートの詳細は、2022年6月29日付EY Global Tax Alert 「German Ministry of Finance extends deadline for applications for retroactive exemption in “clear” treaty cases to 30 June 2023」(英語のみ)をご覧ください。

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