EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバルネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。
2025年6月16日、EY新日本有限責任監査法人(以下、EY新日本)と株式会社サイバーエージェント・キャピタル(以下、CAC)は、EY Japanのオフィスにて「EY×CAC Monthly Pitch Special Edition 2025」を共同開催しました。
本イベントはCACが毎月主催するスタートアップピッチイベント「Monthly Pitch」のEY新日本コラボレーション版として、防衛・安全保障領域におけるスタートアップの成長と参入促進を目的に開催されました。
日本では安全保障環境の変化を受け、防衛領域でスタートアップとの連携が政策課題として浮上しています。戦略3文書の策定、国策としての防衛生産・技術基盤の強化に加えて、防衛装備庁内に「防衛イノベーション科学技術研究所(DISTI)」が新設され、産学官とスタートアップの知見を集約する技術開発拠点の整備も進んでいます。防衛産業におけるスタートアップ連携は今後、さらに加速される見込みです。
そのような状況を踏まえ、EY新日本のIPO・スタートアップ支援の統括部隊である企業成長サポートセンターは、スタートアップへの豊富な投資実績やネットワークを有するサイバーエージェント・キャピタルと連携し、防衛・安全保障産業におけるスタートアップの発展と市場参入の契機を創出すべく、官民のキープレイヤーを招き、ピッチイベントを開催しました。
本イベントにはクローズドなイベントであったにもかかわらず、総勢70人を超えるプレーヤー(スタートアップ16社、事業会社13社、VC 6社)が参加し、防衛産業に対する注目度やスタートアップ連携への関心の高さがうかがえました。
防衛産業領域におけるイノベーション推進には、スタートアップの技術力と大企業・行政の連携が不可欠です。EY新日本は、IPO・スタートアップ支援の豊富な知見を生かし、官民連携による新たな市場創出や、AI・サイバーセキュリティ分野の成長を後押ししています。今後もグローバルネットワークを活用し、民間主導による防衛産業の発展と社会課題解決に貢献していきます。
ピッチセッションでは、防衛産業と親和性の高いスタートアップ10社が登壇。ハードウェアからAI、サイバーセキュリティなど幅広い分野から集結し、事業内容と防衛領域との接続可能性について発表しました。
ピッチ終了後のネットワーキングではIHIエアロスペース、NEC、富士通などの大手企業や防衛装備庁など防衛産業におけるキーパーソンがスタートアップと密に対話を行いました。
これまで「防衛」というテーマは閉ざされた領域とされてきましたが、イノベーションと社会課題の複雑化を受けて、今後はより開かれた、・分散型の防衛産業構造への移行が求められています。
その第一歩として、スタートアップ、VC、大企業、行政、そして監査法人をはじめとする士業が同じ空間で未来を語り合い、連携を深める機会を設けることが重要であると考えています。
企業はAIやサイバーセキュリティなど多様な技術を開発しています。今後の「防衛×スタートアップ」の可能性の拡大に向けては、民間主導のイノベーションと防衛産業構造の変革について議論を交わし、ネットワーキングによって大手企業や防衛装備庁との連携を深めていく必要があります。
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EY新日本有限責任監査法人 企業成長サポートセンター
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