EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバルネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。
公認会計士 蟹澤啓輔
公認会計士 牧野幸享
第4回では、キャッシュ・フロー計算書から企業の資金繰りなどの状況をどのように読むのかについて、典型的な例を基に解説します。
【ポイント】
営業キャッシュ・フローは、新規投資や借り入れの返済などの原資となる重要な指標です。
営業キャッシュ・フローは、主に企業の営業活動から生じたキャッシュ・フローを表示しており、企業の資金繰りなどの状況を読むために、まず確認すべき指標となります。
【ポイント】
営業キャッシュ・フローがプラスの場合でも、投資活動で工場の新設など巨額の設備投資による支出が生じた場合、財務キャッシュ・フローでどのように資金を調達しているかが重要になります。
設例4-2
営業キャッシュ・フローがプラスの場合でも、投資活動で工場の新設など巨額の設備投資による支出が生じ、手元資金に加えて金融機関からの借り入れなどを行った場合、財務キャッシュ・フローはプラスになります。財務活動によるキャッシュ・フローを見ることにより、企業の設備投資に係る資金調達方針を確認することができます。
【ポイント】
営業キャッシュ・フローがマイナスの場合、借り入れの増加などによって必要な資金を調達する必要があります。
設例4-3
企業の本業が不振で営業キャッシュ・フローがマイナスの場合、企業の取り得る戦略の幅は制約を受けるケースが多いです。
【ポイント】
営業キャッシュ・フローがマイナスで、金融機関等からの追加資金調達が困難な場合、有価証券などの保有資産を売却することによって、資金を調達する必要があります。
設例4-4
営業キャッシュ・フローがマイナスで、金融機関等からの追加資金調達が困難な場合、有価証券などの保有資産を売却することによって、資金を調達することが必要になります。
わかりやすい解説シリーズ「キャッシュ・フロー計算書」