EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバルネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。
株式上場とは何でしょうか? 株式上場に係るメリット、デメリット(上場することにより発生する負担)はどのようなものがありますか?
株式上場とは、一般投資家から広く資金調達を行うため、金融商品市場で株式を自由に売買できるようにすることです。日本企業が株式上場する場合、株式上場の方法は、東証など国内の証券取引所への上場が主体ですが、海外の証券取引所への上場も選択肢の一つとしてあります。
株式上場のメリットとしては、①資金調達方法の多様化、②社会的信用力の増加と知名度の向上、③株式インセンティブ(創業者利潤含む)の実現、④人材獲得の優位性、⑤内部管理体制の充実・強化、⑥従業員の士気向上、⑦(豊富な資金や自社株による)機動的なM&Aなどが挙げられます。
このように、一般投資家から広く資金調達を行い、株式上場のメリットを享受するためには、投資家保護の観点から上場会社としての適格性が求められます。すなわちパブリックカンパニーとしての社会的責任が増大するとともに、企業内容のタイムリーな開示やコンプライアンス経営の実践など様々なことが要求されます。
また、株式上場後は不特定多数の投資家が株主になることから、買収のターゲットとなる可能性もあり、企業防衛の必要性も出てきます。
これらのデメリット(上場することにより発生する負担)をまとめると①経理事務、株式事務等の管理コストの増加、②企業内容のディスクロージャー義務、③内部統制報告制度の義務化、④株主総会の混乱の可能性、⑤投機的取引や買収リスクなどが挙げられます。
このように株式上場は、パブリックカンパニーならではの資金や人材の確保などが容易になる半面、パブリックカンパニーとしての義務、責任及びリスクが増すことになります。