EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバルネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。
EYの関連サービス
-
EYのコーポレート・コマーシャル・SME(CCSB)バンキングサービスのチームは、高まる市場の期待に貴社のビジネスが巧みに対処できるよう支援を提供しています。詳しい内容を知る
続きを読む
1. 顧客向けAI利用への転換
現時点でAIは主に銀行内部の効率化に使用されており、それらの価値は比較的小さいと考えます。私たちが話を聞いた全ての銀行の幹部は、この技術は内部効率化ではなく、顧客の利益のために使われることが最も有効だと話しています。例としては、回答を事前に入力してローン申請書の記入時間を半分にすることや、チャットボットを通じてアカウント関連の問い合わせに即時に回答を提供することのほかに、権限を付与の上より洞察に富んでパーソナライズされた回答を生成AIに作成させて、リレーションマネジメントに活用することもできます。
これらの潜在的なAI利活用の可能性はあるものの、銀行は顧客向けのAI利用に対しては慎重な姿勢を保っています。なぜなら、AIが誤ったアドバイスを生成することや、多くの銀行においてAIを担当するチームは、クライアントに直接関係のないチームによって主導されているため、責任の所在が不明確だからです。
また、AIを利活用した顧客体験を追求するあまり、そもそもの銀行全体の運営モデルや提供するサービスの根本的な見直しを行うという視点を忘れがちにもなります。
この点に関し、EY Global Corporate, Commercial and SME Banking ConsultingリーダーのMatt Coxは「今日、銀行はAI能力を構築し、影響力のあるユースケースを展開するために競争している。彼らはAIを使ってビジネスを変革する競争に参入する必要があり、それにより先行者の利益を獲得できる」と述べています。
2. ビジネスの拡大に向けて
ほとんどの銀行では、技術周りに関するチームがAIへの投資・導入プロジェクトを主導しています。同時に、これが理想的ではないことも認めています。通常クライアント対応を行わない技術周りに関するチームは、なじみのあるバックオフィス周りの業務にAIを導入する傾向があります。
ScotiabankのGlobal Transaction Banking Product部門のグローバル責任者であるMatthew Parker-Jones氏はこの点を強調しています。「私たちは、より良いクライアント体験やコスト削減など、AIを活用して成果を導く力を与えてきました。おそらく進みは遅くなるでしょうが、その影響はより持続的になるでしょう。トップであるCEOから、これはビジネスリーダーに期待されていることだと明確に伝える必要があります。そうでなければ、中央チームが代わりに主導することになるでしょう」