EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバルネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。
(注)本記事は、Forbes Japan 2025年12月オンライン版に掲載された記事を、許諾を得て転載・再構成したものです。
総合コンサルティングファームの「Big 4」の一角として、世界150以上の国と地域でサービスを展開するEYストラテジー・アンド・コンサルティング(以下、EYSC)には、テクノロジーを専門とする部門がある。AI活用やDX推進など、従来のコンサルティングの枠を超えたサービスを提供。課題設定を含む戦略策定からシステム導入まで一気通貫で支援し、クライアントの変革を加速させている。
この部門には、社会的意義の高いプロジェクトを推進するプロフェッショナルが集う。自動車業界でのプラットフォーム構築、自治体のDX推進、グローバル企業のシステム刷新──その業務は多岐にわたる。彼らはどのようにして、企業や社会のテクノロジー変革を支えているのか。現場のコンサルタントたちに話を聞いた。
EYSCマネージャーの青木美和は、社会的意義のある仕事をしたいと考え、大学卒業後に大手SIerでエンジニアになった。金融機関のシステム開発にやりがいを感じていたが、次第に「もっと上流の自由度のある仕事に関わりたい」と考えるようになり、行き着いたのはコンサルタントへのキャリアチェンジだった。
青木は現在、自動車業界のユーザ向けサービスの統合プラットフォームの開発プロジェクトに携わっている。日本の基幹産業に関わる大きなプロジェクトだが、エンジニアとしての経験が生かされているという。
「ユーザ向けのいろいろなサービスをプラットフォームでつなぐため、領域を跨ぐことがあり、関わる人の数も多い。ウォーターフォールで開発を進めるなか、その数が多ければ多いほど、どこか1箇所が少し遅れるだけで全体への影響が大きくなるので、関係者との調整が大変です。
幸い私は前職の経験から、システム開発におけるリスクをある程度把握していました。そのおかげで、先回りして調整することができ、リスクになりそうな部分をあらかじめ潰すことができました」(青木)
こうした青木の働きもあり、プロジェクトは現在、順調に進んでいるという。「社会情勢がダイレクトに影響する業界なので、急な変更に右往左往することも多い」と苦労を口にしつつも、基幹産業の重要なシステムであるがゆえに青木は、理想としていた「社会的意義」を感じているという。
「誰もが安心して自動車を選び、手に入れられる環境を整えることは、移動の自由を守り、暮らしの選択肢を広げることにつながります。自動車は、社会を支える重要なインフラの一部です。だからこそ、誰でもどこでも自動車に関わるサービスを受けられるようにする取り組みには、大きな社会的意義があると日々感じています。
今後もデジタルの活用により、お客様の車に関するサービス体験をよりスムーズにすることで、人々の移動と暮らしをITで豊かにしていきたいと考えています」(青木)
新卒で入社したシニアコンサルタントの稲葉健允は、神戸大学大学院で映像AIの研究に取り組んできた。研究で培った技術を社会で生かせる仕事に就きたいと考えていたが、同時に、人と対話しながら課題を共に解決することにも強い魅力を感じていた。
稲葉はもともとコミュニケーションが好きで、チームで成果を生み出す働き方を得意としていた。そのため、技術だけでなく顧客や仲間と向き合いながら価値をつくる仕事に携わりたいと考えるようになった。さらに、単なる開発にとどまらず、ビジネスの方向性を決める上流工程にも関わりたいという思いも強かった。
「ビジネスの課題をITで解決する架け橋になりたい」――そうした志向を総合的に満たす環境として、稲葉が選んだのがEYSCだった。技術と対話、そしてビジネスをつなぐ役割を担える場所だと感じたからだ。
とはいえ、入ったからといってAI関連の業務に就くことが保証されていたわけではない。稲葉は熱意を伝えることで、その仕事を勝ち取ってきた。
「業界関係者の講演会に積極的に足を運び、名刺を渡しにも行きましたし、自分がやりたいことを常に周りにアピールしていました。自分のアサインメントを管理してくれるカウンセラーにも、キャリアの進め方などについてたびたび相談していました。案件の状況やタイミングもあると思いますが、そうして希望を出し続けた結果、チャンスに恵まれたのです」(稲葉)
そうして稲葉は、マルチモーダルAIなど映像AI関連のプロジェクトを任されるようになった。映像AIは社会課題の解決に用いられることも多く、自治体の案件も少なくない。人手不足の問題を抱える地方都市では課題が切実で、それを解決することに稲葉は社会的意義を感じている。
「ドローンと(画像識別)AIを活用したインフラ点検、(人物検知)AIを活用した立入禁止エリアの監視、(状態検知)AIを活用したイベントでの人流分析などに取り組んできました。エンドユーザーの課題分析からクライアントの提案実行までを伴走して解決する、手触り感のある社会貢献ができていることに喜びを感じています。
AIが好きで、人とプロジェクトを進めることが好きだという自分のモチベーションの源泉があるからこそ、熱意をもってやりきれるのだと思います」(稲葉)
ディレクターのチェン・シンエックはキャリアを通して、日本の大学を卒業して以来、一貫してSAPのプロジェクトに関わってきた。日本のコンサルティングファームに勤務したのちに、10年ほど母国・マレーシアで働いていたが、再び日本でグローバル案件に関わりたいと考え、5年前にEYSCにジョインした。
主にSAPを中心に、グローバル企業のERP領域でマスタ標準化を支援するチェン。日本語・マレーシア語・英語・中国語を操るマルチリンガルとして、ビジネス慣習が大きく異なる国々とのプロジェクトでも、双方の意図を丁寧にくみ取りながら、現場を着実に前へと動かしている。
「例えばドキュメンテーションをひとつとっても、日本と海外とでは考え方がまったく異なります。海外では口頭で済ませることが多く、資料があまりありませんが、日本では、見積もった工数以上に資料をつくりすぎてしまう。どちらの肩をもってもうまくいかないので、私は“和洋折衷”で間を取るよう心がけています。最低限つくらなければならないドキュメンテーションなどを決めることで、うまくいくケースが多いですね。私は日本のプロジェクトにも海外のプロジェクトにも長年、取り組んできているので、その匙加減は、肌感覚でわかっているつもりです」(チェン)
両者が納得する形でプロジェクトを進めることができるのが、チェンの強みなのだ。
人口減少が加速する日本で、企業が持続的な成長を目指すには、海外市場への進出が重要な選択肢となる。しかしその一方で、海外法人とのコミュニケーションに思うように橋がかけられず、足踏みしてしまう企業もまだ多い。チェンは、そうした課題の解決にやりがいを感じている。
「日本企業は、海外法人とのコミュニケーションに苦手意識をもつ企業もあり、それぞれの拠点がそれぞれにプロセスを定義していることもよく見られます。そこに私たちが入って標準化するのですが、定期的にワークショップやミーティングを開いたり、ニュースレターを発行したりすることを呼びかけ、拠点間での仲間意識を醸成しています。マスタ標準化が会社のためにあることを起点に、顧客のグローバルコミュニケーションの促進にも微力ながら貢献していると思っています」(チェン)
3人が口を揃えるのは、社会的意義を感じながら、日々のプロジェクトに向き合えるやりがいだ。それはEYSCが手がけるプロジェクトが多様であり、社会課題解決を目指す案件も多いからだが、同時にそれぞれが自分の力を発揮し思い切り挑戦できる環境をEYSCが整えていることも大きい。
青木は、「現場はもちろん、社内でも学びが大きく、EYSCには自分のやりたいことを実現できる環境がある」と言う。
「前職のSIerでは経営層の意見を聞ける機会があまりなかったのですが、EYSCでは、パートナーレベルの上司との接点が日常的に多くあります。自分の意見も伝えやすく、やりたいことに積極的にチャレンジできる会社だと感じています」(青木)
稲葉は、研究成果を社会実装できる環境に満足している。
「大規模から小規模まで、プロジェクトは本当に幅広く、いろいろな分野でさまざまな技術を実装する案件があり、EYSCには自分の強みを生かせる案件に確実に出合うことができます。会社にとって利益になると思わせることができれば、自分のやりたいことができますし、動き方次第で、無限にキャリアを積んでいける環境があります」(稲葉)
チェンはほかの大手コンサルティングファームに勤務していた経験もあるが、グローバルの各拠点とダイナミックにプロジェクトを進められることがEYSCの強みだと言う。
「EYSCでは、海外拠点所属の人が普通にアサインされますし、日本国内でも、他ユニットの担当者や、ビジネスコンサルティング、ストラテジーといった別サービスラインの人がプロジェクトに加わることが珍しくありません」(チェン)
EYSCはプロジェクトの実効性を高めるためには、垣根を越えてプロフェッショナルが集まり、プロジェクトを進めることがごく自然な文化として根付いているようだ。
各々の強みを生かし、社会課題の解決に挑むコンサルタントたち。そこにはEYSCでしか味わえないやりがいがあり、EYSCだからこそ感じられる喜びがある。彼らの高い視座と専門性が、社会を動かす力となるに違いない。
EYストラテジー・アンド・コンサルティング テクノロジー部門
https://www.ey.com/ja_jp/services/consulting/technology-consulting
あおき・みわ◎テクノロジー・ストラテジー&トランスフォーメーション マネージャー。自動車業界において、購入検討プラットフォームプロジェクトやペーパレス対応プロジェクトに従事。日本の基幹産業のDXに貢献している。
いなば・けんすけ◎AI&データシニアコンサルタント。通信事業会社の映像AIを扱う部署の立ち上げや、自治体での映像AIを活用したインフラ点検導入などを支援。
チェン・シンエック◎デジタル・プラットフォーム ディレクター。日本語、マレーシア語、英語、中国語の4ヵ国語を駆使し、SAPをはじめとするERPのマスタ標準化の構想策定やMDMツールの導入を支援。
EYSCテクノロジー部門で、高い専門性を武器に社会課題の解決に挑むコンサルタントたちに話を聞いた。
領域や地域の垣根を越えて力を発揮できる環境の下、社会的意義を感じながら日々のプロジェクトに向き合っている。
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