EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバルネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。
要点
EY新日本有限責任監査法人は2026年6月11日、福岡市のTHE KEGO CLUBにおいて、IPO地区戦略室設置記念セミナー「企業価値を高め続ける経営-成長の設計と実践-」を開催しました。当日は105名が参加し、成長企業やIPO準備企業の経営者、金融機関、ベンチャーキャピタル、支援機関など、多様な参加者が集いました。
本セミナーは、IPOを単なるゴールではなく、持続的な企業価値向上の通過点として捉え、成長企業はどのように成長を設計し、それを実践しているのかを考える場として企画されました。プログラムは、「成長の設計」をテーマとしたPart1と、「成長の実践」をテーマとしたPart2の二部構成で実施されました。
Part1「成長の設計をひもとく」では、GMOインターネットグループ株式会社の安田昌史氏とベータ・ベンチャーキャピタル株式会社の林龍平氏が登壇し、企業が持続的に成長するために必要な仕組みについて議論しました。
セッションでは、GMOインターネットグループが創業以来大切にしてきた価値観や、2051年を見据えた55カ年計画などが紹介されました。事業や組織が拡大しても理念や価値観を共有し続けること、長期視点で経営を行うこと、そして資本市場との対話を通じて企業価値向上を目指すことが、持続的成長を支える重要な要素として語られました。
参加者からも、「長期ビジョンの重要性を再認識した」「企業理念を組織へ浸透させる仕組みが参考になった」「IPO後を見据えた経営の視点を学ぶことができた」といった声が寄せられました。
Part2「成長を実装する経営の打ち手」では、株式会社オーレックホールディングスの今村健二氏、Tensor Energy株式会社の堀ナナ氏、GMOインターネットグループ株式会社の安田昌史氏が登壇し、EY新日本有限責任監査法人の井本賢治がモデレーターを務めました。
本セッションの特徴は、異なる成長ステージにある企業が同じテーマについて議論した点にあります。
それぞれの立場から、企業成長の実践論が共有されました。
議論は、「マーケットをどのように見立てるか」「理念やビジョンをどのように戦略や組織に落とし込むか」「やり続ける・やめる・修正する、をどう見極めるか」という3つのテーマを軸に進められました。
市場の見方一つをとっても、顧客課題から新たな市場を創造する視点、制度変化を事業機会として捉える視点、長期トレンドから次の成長領域を見極める視点など、それぞれの企業が置かれた環境や成長段階によって異なるアプローチが示されました。
また、理念やビジョンの浸透方法、組織運営、事業の継続や撤退に関する意思決定などについても、多様な実践例が共有されました。参加者は、自社の成長ステージに照らし合わせながら議論に耳を傾けていました。
会場では講演終了後も活発な交流が続き、多くの参加者が登壇者との対話や参加者同士の意見交換を行いました。
アンケートでは、長期ビジョンの重要性、理念や価値観の浸透、市場創造の考え方、経営における継続・撤退判断などに関する学びが多く挙げられました。また、「異なる成長ステージの経営者の考え方を比較できた」「自社の成長フェーズに応じた打ち手を考えるきっかけになった」といった声も寄せられました。
今回のセミナーは、成長企業に共通する「成長の仕組み」を学ぶとともに、それぞれの企業が置かれた環境や成長段階によって異なる「経営の打ち手」を考える機会となりました。企業価値を高め続けるための原理原則と実践の両面を学ぶ場として、多くの示唆が共有されたセミナーとなりました。
【執筆担当者】
井本 賢治
EY新日本有限責任監査法人 企業成長サポートセンター IPO地区戦略室 福岡 シニアマネージャー
2026年以降のIPO市場を展望。「量から質」へとシフトする上場環境の中で、黒字化・大型化・選別化の行方や、グロース市場の見直し、投資家との対話を促す新施策を解説します。
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