日本のプライベートエクイティ市場動向-2026年上半期

2026年上半期、日本のプライベートエクイティ市場はどう動いたのか


本記事では、2026年上半期の日本のプライベートエクイティ(PE)市場を分析し、事業承継やカーブアウトを背景とする投資・エグジットの動向を踏まえ、今後の市場機会と課題を展望します。


要点

  • 2026年上半期の日本PE市場では、投資件数が前年同期比2.5倍に増加。一方、メガディール減少を背景に総投資額は減少。 
  • 事業承継、カーブアウト、上場企業の非公開化が投資をけん引。海外PE投資家の日本市場への関心も継続。 
  • エグジット市場は堅調に推移。投資機会が期待される一方、地政学的リスクや価格ギャップが大型案件の不透明要因。

EYは、2026年上半期の日本プライベートエクイティ(PE)市場を分析した最新レポート「Japan Private Equity Pulse: Mid year review 2026」を公開しました。2026年上半期は、案件数が160件まで増加した一方で、投資額は約110億米ドルとなり、市場では大型案件の減少と中堅案件の活発化という特徴的な動きが見られました。また、PE投資家によるエグジット総額は134億米ドルに達し、堅調な流動性環境が継続しています。こうした市場環境の変化を踏まえ、本レポートでは投資・エグジット動向に加え、事業承継、カーブアウト、非公開化案件などの主要テーマについて考察しています。日本PE市場の最新トレンドや今後の展望にご関心のある方は、ぜひレポートをご覧ください。


本レポートの概要

2026年上半期の日本PE市場では、投資件数が増え、投資額は減少したものの、エグジット総額は増加し、日本市場が引き続き魅力的な投資機会を提供していることを示しています。 

以下の図表は、2026年上半期における投資活動とエグジット活動の規模を示しています。日本PE市場の最新動向を理解するための参考としてご覧ください。

本レポートの主なポイントは以下のとおりです。 

  • 2026年上期の日本PE市場は、案件数の大幅な増加と投資額の減少という特徴的な動きを見せました。投資件数は前年同期比2.5倍となる160件まで増加した一方、総投資額は約110億米ドルと前年同期比37%減少しました。これは2025年上期に見られた大型案件(メガディール)が減少したことが主因であり、中堅案件市場は引き続き活発な状況にあります。 
  • 投資テーマとしては、日本企業の事業承継ニーズ、コーポレートガバナンス改革によるカーブアウト案件、上場企業の非公開化案件(Take-private)が引き続き市場をけん引しています。また、海外PE投資家は案件件数では全体の20%程度であるものの、投資額ベースでは約92%を占めており、日本市場への高い関心が継続しています。 
  • 業種別では産業セクターが投資額全体の約42%を占め、テクノロジー、消費財セクターがこれに続きました。最大案件はApollo Global Managementによる日本板硝子株式会社(Nippon Sheet Glass)の買収で、取引額は約37億米ドルでした。 
  • エグジット市場も堅調であり、エグジット総額は134億米ドルと前年同期比34%増加しました。IPO市場の回復は限定的であるものの、戦略的売却やセカンダリー取引が活発に行われており、投資家への流動性供給は引き続き良好な状況にあります。
  • 今後については、事業承継案件の増加、アクティビストファンドによる企業変革圧力の高まり、カーブアウト案件の継続的な創出を背景に、日本のPE市場は引き続き魅力的な投資機会を提供すると見込まれます。一方で、地政学的リスクや買い手・売り手間の価格ギャップなどが大型案件の成立に影響を与える可能性があると考えられます。

Japan Private Equity Pulse: Mid year review 2026




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サマリー 

2026年上半期の日本PE市場は底堅さを維持したものの、投資・エグジット双方において環境変化への対応が重要なテーマとなりました。今後も市場参加者には柔軟な戦略と付加価値創出への取り組みが期待されます。


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