EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバルネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。
EY OpsChain Contract Manager
EYのブロックチェーンプラットフォームの一部であるEY OpsChain Contract Managerは、パブリックブロックチェーンネットワーク上でトークンとスマートコントラクトを利用して、組織の調達活動を支援します。これにより、ビジネスネットワークの拡大や断片的なITシステム、変化する調達契約により生じる複雑性を軽減します。
EYができること
調達は、外部のビジネスパートナーとの相互作用を伴う、企業の主要な機能です。サプライヤーとバイヤー双方のネットワークの複雑さが増す一方で、これらのネットワークを管理する技術は、従来のアプリケーションとプロセスに基づいています。その結果、調達チームは契約交渉には長けていますが、契約を効果的に実行することには苦労しています。
これまで、法務、調達、サプライチェーンおよび財務の各部門は、企業内でゆるやかに連携し、企業内部で最適化された環境で運営されてきました。また、従来のERPシステムでは、複数の部門や子会社、パートナーにまたがる調達におけるビジネスルールやボリュームディスカウントの処理が容易ではありません。 昨今の契約締結要件の複雑化のため、大企業では契約の漏れが多発し、交渉により得られるはずの節減額と実現された節減額との間にギャップが生じています。
組織にとって
これは、調達契約から期待される価値に対する「深刻な」契約漏れによる平均的な損失割合です。
組織は、請求書の発行ミスや価格設定の誤りなどの「深刻な」漏れにより、調達契約から期待される価値の平均12%を失っています。加えて、M&A、アウトソーシング、グローバル化などにより、直接的な調達関係の管理も複雑化しています。
ブロックチェーン技術により、すべての関係者を単一のデジタル環境に統合することが可能になり、プロセスのサイクルタイムの大幅な加速とコスト削減につながります。また、企業は、条件や割引などの秘密情報をコンパートメント化しつつ、拡張されたビジネスネットワークに結びつけることができます。
EY OpsChain Contract Managerは、 blockchain.ey.com 上のSaaS（サービスとしてのソフトウェア）モデルで提供され、パブリックブロックチェーンネットワーク上でトークンとスマートコントラクトを利用して、組織のエンド・ツー・エンドの調達活動を支援します。これにより、ビジネスネットワークの拡大や断片的なITシステム、変化する調達契約により生じる複雑性を軽減します。
EY OpsChain Contract Managerのメリットには以下のものが含まれます。
- グローバルな契約交渉力とローカルでの実行力の向上
- サプライヤーネットワークの透明性の向上
- 手作業による照合作業の排除
- 契約締結の自動化
- 承認されたステークホルダーに対する単一かつ不変の真正バージョンを活用する能力
- データの精度と分析力の向上
- サイロ化したシステムを1つの環境に統合
スマートコントラクトの自動化の投資対効果への理解が進んでいます。最もインパクトのある事例の1つとして挙げられるのが、Microsoft社でブロックチェーンベースのソリューション導入により期待されるメリットです。同社は「Xbox」ビデオゲームネットワークのゲーム著作権とロイヤリティ管理にEY OpsChain Contract Managerを導入し、その結果、ロイヤリティへのアクセスが従来の45日から4分に短縮されました。