法人税等会計基準及びステーブルコイン実務対応報告(案)の公表に伴う財務諸表等規則等の改正案のポイント

EY新日本有限責任監査法人
公認会計士 七海 健太郎

1. はじめに

金融庁は、2026年9月15日に「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令」を含む複数の公開草案(以下、合わせて「本公開草案」という。)を公表しました。

本公開草案は、企業会計基準委員会(ASBJ)において、改正企業会計基準第27号「法人税等に関する会計基準」(以下「法人税等会計基準」という。)等及び実務対応報告公開草案第74号「資金決済法における特定の電子決済手段の会計処理及び開示に関する当面の取扱い(案)」等(以下「ステーブルコイン実務対応報告(案)」という。)が公表されたことを受け、内閣府令等について所要の改正を行うものです。

2. 改正が提案されている府令等規則等

  • 財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下「財務諸表等規則」という。)
  • 連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下「連結財務諸表規則」という。)
  • 「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」の取扱いに関する留意事項について(財務諸表等規則ガイドライン)
  • 「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」の取扱いに関する留意事項について(連結財務諸表規則ガイドライン)
  • 財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則に規定する金融庁長官が定める企業会計の基準を指定する件(金融庁告示)
  • 連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則に規定する金融庁長官が定める企業会計の基準を指定する件(金融庁告示)

3. 本公開草案等の概要

(1) 「財務諸表等規則等の一部を改正する内閣府令(案)」

 ASBJにおいて法人税等会計基準及びステーブルコイン実務対応報告(案)が公表されたことを受け、財務諸表等規則等について所要の改正を行うものです。主に以下の内容が提案されています。

  • 当該事業年度に係る課税対象利益を基礎基礎とする税金は、「法人税等」として税引前当期純利益の次に記載する(財務諸表等規則第95条の5第1項第1号、連結財務諸表規則第65条第1項第1号)
  • 「法人税等」と「法人税等調整額」などとの合計について「法人税等合計」ではなく「税金費用」としとして表示する(財務諸表等規則様式第六号、連結財務諸表規則様式第五号)
  • キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲に外国信託型第4号電子決済手段を含める(財務諸表等規則第8条第19項、連結財務諸表規則第2条第14号)

(2) 「財務諸表等規則に規定する金融庁長官が定める企業会計の基準を指定する件」等の一部改正(案)」

ASBJが2026年7月7日までに公表した以下の会計基準を連結財務諸表規則第1条第3項及び財務諸表等規則第1条第3項に規定する一般に公正妥当と認められる企業会計の基準として告示指定するとされています。

  • 改正企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」
  • 改正企業会計基準第22号「連結財務諸に関する会計基準」
  • 改正企業会計基準第27号「法人税等に関する会計基準」
  • 企業会計基準第43号「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正(その3)」
  • 企業会計基準第44号「『連結キャッシュ・フロー計算書等の作成基準』の一部改正(その4)」

4. 適用時期

本公開草案は、公布日から施行される予定です。なお、ステーブルコイン実務対応報告(案)の公表を受けた財務諸表等規則等の改正については、ASBJにおいて当該公開草案の結果を踏まえ公表される企業会計基準等の適用日を踏まえて、財務諸表等規則等を施行する予定です。

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