EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバルネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。
先月号では、不正の基本類型、主な発生の原因、発覚のきっかけや企業が講じるべき不正対策についてご紹介しました。また、企業が各種管理体制を整備していたとしても不正リスクを完全に排除することは困難である点や、海外拠点においては、物理的距離、言語や文化の違い、さらには管理や監督の難しさなどから、場合によっては問題が発生しやすい状況が生まれ、また、発覚が遅れることがあるという特徴がある点にも触れました。
企業が内部通報を受けた場合、異常な取引を発見した場合、あるいは不適切な行為の存在が疑われる場合には、事実関係をいかに適切かつ効率的に解明するかが重要な課題となります。単に問題の有無を確認するだけでなく、関与者の特定、影響範囲や潜在的な損失を把握することが求められます。さらに、関連する証拠を適切に保全し、その後の意思決定や再発防止策の検討につなげていく必要があります。
近年、多くの企業がフォレンジック調査(Forensic Investigation)を活用しています。体系的な手法によって証拠の収集・分析・検証を行うことで、事案の全容解明、不正の手口の特定、さらには内部統制上の不備の把握に取り組んでいます。
本稿では、台湾における日系企業における不正事例を題材として、フォレンジック調査のプロセスと実務上の活用方法について解説します。また、海外拠点において生じやすい管理上のリスクや不正発生の要因を考察するとともに、企業がフォレンジック調査及びリスクベースの管理体制を通じて、早期に異常を検知し、コーポレートガバナンスの強化につなげるための考え方について紹介します。
今回お伝えしたいポイント
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