EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバルネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。
EY新日本有限責任監査法人
企業成長サポートセンター
シニアマネージャー 税理士 左近司 涼子
2025年1月~12月の国内株式市場は、年明け日経平均株価終値39,307円でスタートし、円安・輸出による業績改善期待やAI関連銘柄などの好調を受け上昇を続け10月には史上初の50,000円台となり、10月31日には最高値52,411円(終値)を記録し、その後もわずかに下降傾向になりながらも最終日終値は50,339円となりました。そのような市場環境の中で、新規上場企業数は、65社(TOKYO PRO Market、FUKUOKA PRO Marketを除く。以下同様)となりました。前年同期(2024年1月~12月)と比較した場合21社減となり、その要因として東証グロース上場の23社減があげられます。市場別に見ると、全体の63.1%にあたる41社が東証グロースに上場し、新興市場合計で全体の72.3%を占めています(表1)。
(注1)東証(1部、2部、マザーズ、JASDAQスタンダード)及び名証セントレックスについては2022年1月から4月3日の実績となっています。
(注2)対象期間に新規上場実績のある市場のみを上記に記載しています。
(注3)東証と同日に他の市場に上場している場合は、東証の実績に含めています。
業種別では、情報・通信業21社(昨年同期27社)、サービス業18社(昨年同期27社)、となっており、それぞれ新規上場企業全体の32.3%及び27.7%を占め、他の業種社数との開きが昨年同様に見られます。(表2)。
本社所在地別では、全体の69.2%にあたる45社の本店所在地が東京都であり、依然として東京都が中心です(表3)。東京都以外に本店所在地がある場合でも上場市場は東証に集中しています。
赤字上場企業(直前期の当期純利益が赤字で上場した企業)はグロース市場に上場した9社でした。また初値が公募価格を下回った会社は10社ありました。
直前期の売上高の分布を見ると、10億円未満の企業が5社(7.7%)、10億円以上50億円未満の企業が31社(47.7%)であり、全体の約5割程度を売上高50億円未満の比較的小規模な企業が占めています(図1)。売上高が200億円を超える新規上場企業は、東証プライム5社、東証スタンダード4社、合計9社となっています。
初値時価総額の分布を見ると、50億円未満の企業が11社(16.9%)、50億円以上100億円未満の企業が19社(29.2%)であり、全体の約5割弱程度を占めています。500億円以上の企業は8社(12.3%)あり、昨年同期(10社、11.6%)と比較して減少しています(図2)。なお、初値時価総額が最も高かったのは、株式会社SBI新生銀行の1兆4,202億円でした。東証スタンダード市場及び東証グロース市場の平均初値時価総額は168億円でした。
図1 2025年(1月~12月)新規上場企業・直前期売上高
図2 2025年(1月~12月)新規上場企業・初値時価総額
監査法人別では、EY新日本有限責任監査法人15社(23.1%)、PwC Japan有限責任監査法人6社(9.2%)、有限責任監査法人トーマツ6社(9.2%)、有限責任あずざ監査法人2社(3.1%)、となり4法人合計で全体の5割弱程度で、中小規模等のその他の監査法人の割合が増加しており、新規上場において担う役割が大きくなってきていることがうかがえます(表4)。