ベトナム、ハノイ税務局発行2022年11月23日付オフィシャルレター57306/CTHN-TTHTによる銀行預金からの未収利息に対するCITの計算時期他

ベトナムJBSタックスアップデート2022年12月

今回のアップデートの要点は以下の通りです。

• 銀行預金からの未収利息に対する法人所得税（CIT）の計算時期
• 残業代に対する損金算入
• 不正確に発行されたe－インボイスに関する修正インボイスの発行
• 銀行からの借入取引における関連当事者取引

その他の税務・法令に関するアップデート（英語）についてはこちらをご参照ください。

ハノイ税務局は、銀行預金からの未収利息に対するCITの計算時期に関して、2022年11月23日付オフィシャルレター57306/CTHN-TTHT（OL 57306）を発行しました。

ハノイ税務局によると、現行の法人税法では、未収利息が課税所得に含まれる時期について、規定されていません。

従って、ハノイ税務局は、OL 57306により、銀行預金の利息は、実際に利息が支払われた課税期間の課税所得に加算するようにガイダンスしています。

なお、前述のガイダンスは、信用機関の預金、又は貸付金、もしくは金融リースから生じる課税所得の認識には適用されませんので、ご留意ください。

残業代の損金算入に関するバクニン省税務局発行2022年11月8日付オフィシャルレター3674/CTBNI-TTHT（OL3674）

法人税法では、残業代の法人税法上の損金算入について、具体的に規定されていません。

従って、バクニン省税務局は、OL3674では、2019年11月20日付労働法No.45/2019/QH14の時間外労働に関する第107条、2022年3月23日付決議No.17/2022/UBTVQH15の年間及び月間の時間外労働時間数に関する第1条及び第2条に言及し、生産ニーズ及び事業運営のために発生した時間外労働の支払は、下記の場合において、損金算入として認められます。

• 当該時間外労働が業務の性質上、発生する必要があり、従業員の同意を得ていること。
• 納税者が管轄労働当局に当該時間外労働の必要性を書面で通知し、労働当局の承認を受けていること。
• 支払は、法律で定められた十分、かつ合法な資料を有していること。

納税者は、残業代が損金算入として認められるように、上記の条件に注意する必要があります。

なお、従業員の同意があっても、時間外労働の上限は1年間で300時間、1カ月で60時間を超えてはならないので、ご留意ください。また、特定の場合、1年間に200時間を超える時間外労働は、規定で認められません。

不正確に発行されたe－インボイスの修正に関するバクニン省税務局発行2022年11月9日付オフィシャルレター3687/CTBNI-TTHT（OL3687）

OL 3687によると、バクニン省税務局は、不正確なインボイスの処理に関する現行規定を参照し、単価、商品価格、付加価値税額など、不正確な情報が記載されているインボイスを修正、又は差し替えるために、e－インボイスを発行するようガイダンスしています。

修正、又は差し替えのインボイスは、原則として、不正確なインボイス1枚に対し、修正（又は差し替え）e－インボイスの1枚のみが発行され、複数の不正確なインボイスの訂正、又は差し替えを1枚で行うことは認められません。この点についても、税務総局は、インボイス発行関連の手続きを簡略化する改正案を作成するために、意見を募集しています。

関連者取引の判断に関する2022年11月2日付ロンアン省税務局発行オフィシャルレター3668/CTLAN-TTHT（OL3668）

政令No.132/2020/ND-CP第5条における「関連当事者」の定義には、他の企業への融資を保証、又は提供する企業が、当該融資が同時に以下の2つの条件を満たす場合、借入企業の関連当事者とみなされます。

（i）融資額が借入企業の資本の少なくとも25%に相当すること

（ii）融資額が借入企業の中長期借入総額の50%以上であること

2022年11月2日に、ロンアン省税務局は、OL3668を発行し、商業銀行から上記の2つの条件を満たす融資を受けた企業は、当該商業銀行と関連会社関係にあるとみなされると明らかにしました。

なお、当事者が関連会社である場合、当事者間で発生する取引は、関連当事者間取引として扱われます。借入企業は、政令132/2020/ND-CP第16条に基づき、CIT計算上の損金算入利息を決定するための要件を満たす必要があります。

また、当該OLでは、ロンアン省税務局は、（i）借入企業の資本25%の判断は、取引発生時の借入残高で計算すべきである条件を明確にしています。

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