EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバルネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。
CBPは2026年3月31日にCITへ提出した宣誓供述書において、IEEPA関税の算定および還付を行うため、ACE内に新たに導入した輸入申告統合管理・処理(CAPE)機能について、著しい進展があったことを報告しました。CBPはまた、CAPE第1フェーズの対象範囲を、2026年3月20日および27日にCITが発令した命令と整合性が取れるように改良しました。
第1フェーズでは、未清算の輸入申告および清算後90日間の任意再清算期間内にある輸入申告が対象となります。CBPは、IEEPA関税を支払済みまたは預託済みの輸入申告の約63%が第1フェーズでカバーされると見込んでおり、清算が最終確定している輸入申告やその他の複雑なケースは今後のフェーズで対応するとしています。(米国への輸入品の申告は、CBPが当該輸入品にかかる関税、税金、および手数料の総額を決定した時点で清算されます。CBPまたは輸入者は、誤りを訂正するために、清算後90日以内に任意の再清算を申請することができます。輸入者は、清算から180日以内であれば異議申立を行うことができます。)
なお、第1フェーズにおいては、照合を求めるフラグが立てられた輸入申告、払戻し請求の対象に指定された輸入申告、係争中の異議申立が行われている輸入申告、ACEに登録されていない、またはACEの清算ステータスがない輸入申告、およびダンピング防止税および相殺関税(AD/CVD)が適用される特定の輸入申告は除外されます。
IEEPA関税の還付は全て、電子還付の形で行うことが義務付けられています。2026年3月26日時点で、26,664の登録輸入者が電子還付手続きの登録を完了しています。これは、影響を受ける輸入申告の約78%(還付の対象となる総徴収税額約1,200億米ドル)に相当します。
CBPによれば、2026年3月30日時点で、新システムの各機能の開発進捗度は、請求ポータルで約85%、一括処理で約60%、審査および清算/再清算で約80%、還付で約75%が完了となっています。
CITはAtmus Filtration, Inc.対米国政府訴訟において、2026年3月20日に修正命令(および2026年3月27日にさらなる修正命令)を発令しました。CBPはこれらの修正命令への対応として、IEEPAに基づき賦課された追加従価関税の有効な還付を管理するACEの新機能であるCAPEの設計および開発状況を詳細に説明しました。CAPEは、請求ポータル、一括処理、審査および清算/再清算、還付の4つの統合コンポーネントで構成されています。CBPは前回のCITへの供述書提出以降、請求ポータルのユーザーインターフェース、自動検証機能、およびACE徴収モジュール内での還付処理など、中核となる開発とテストを進めてきました。
CBPに対し、輸入申告の清算/再清算を行うためのプロセスを構築するよう命じたCITの当初の命令の詳細については、2026年3月5日付EY Global Tax Alert「US Court of International Trade orders CBP to liquidate and reliquidate entries without IEEPA duties」および2026年3月23日付EY Japan税務ニュース「米国国際貿易裁判所、米国税関国境警備局に対しIEEPA関税を適用しない輸入申告の清算および再清算を命令:詳細版」をご参照ください。CBPがCITに提出した最初の供述書の詳細については、2026年3月13日付EY Global Tax Alert「US Customs and Border Protection details new CAPE process in ACE to administer IEEPA duty refunds; phased rollout planned」および2026年6月5日付EY Japan税務ニュース「米国税関国境警備局、IEEPA関税還付を管理するためのACE内の新たなCAPEプロセスの詳細を公表、段階的導入を予定」をご参照ください。
なお、CITは2026年3月27日に当初の命令を修正し、未清算、清算済みであるものの最終確定していない、または清算済みかつ最終確定済みの輸入申告のいずれの場合であっても、IEEPA関税が適用される全ての輸入申告について、当該関税を考慮せずに清算または再清算するようCBPに指示しました。
直近のスケジュール対応として、第1フェーズで処理されるのは(1)未清算の輸入申告、および(2)過去80日以内に清算された輸入申告となります(合衆国法典第19編第1501条の定める90日の期間内に再清算が行えるようにするため)。CBPの推計によると、これにより、IEEPA関税を支払済みまたは預託済みの輸入申告の約63%がカバーされることになります。
ただし、第1フェーズの対象範囲に以下は含まれません。
(1)照合を求めるフラグが立てられた輸入申告(申告区分09、すなわち輸入者が申告時にデータ項目にフラグを立て、後に修正値を提出することが認められた照合申告を含む)
(2)払戻し請求(後に輸出または廃棄される輸入品にかかる関税、税金および手数料の回収を目的とする)の対象として指定された輸入申告
(3)係争中の異議申立てが行われている輸入申告
(4)ACEに登録されていない、またはACEの清算ステータスがない輸入申告
(5)DOCが清算の指示を出しており、合衆国法典第19編第1504条(d)に基づき清算が保留中の、AD/CVDが適用される輸入申告
CBPは、CAPE宣誓書の受理から、有効と認められた輸入申告書のレビューおよび清算までに、(さらなる審査を必要とするコンプライアンス上の懸念がない場合)最大45日を要する可能性があると見込んでいます。
CBPは今後のフェーズで、より複雑なケースに対応するためにCAPEの機能を拡張する計画です。これらの機能拡張には、照合のフラッグが立てられた輸入申告、払戻し請求の対象に指定された輸入申告、徴収日が複数ある場合の複雑な利子計算、およびIEEPA関税以外が未払いである状況をサポートするための、追加のコンプライアンスおよび財務ツールが含まれます。また、後続するフェーズでは、清算が最終確定している輸入申告、および輸入申告書の明細行(品目別データ)を欠く、自動ブローカーインターフェース(ABI)を利用せずに提出された輸入申告もサポートされる予定です。CBPは、後続フェーズの開発と展開が完了する時点で、追加のガイダンスを公表する予定です。
CBPが提出した供述書では、以下のような進捗状況が報告されています。
大統領令第14247号(2025年3月25日発令)およびCBPの暫定最終規則(2026年1月2日公布、2026年2月6日発効)に基づき、CBPは、わずかな例外を除き、還付金を電子的に支払うことが義務付けられています。CBPの報告によると、2026年3月26日時点で、26,664の登録輸入者が電子還付手続きの登録を完了しています。これは、影響を受ける輸入申告の約78%に相当し、IEEPA関税還付の対象となる総徴収税額は約1,200億米ドルに上っています。
近く行われる還付は段階的に実施されます。第1フェーズでは、未清算の輸入申告、および合衆国法典第19編第1501条に基づく90日間の期間内の再清算が可能となるように、過去80日以内に清算された輸入申告が優先されます。一方、清算が最終確定している輸入申告や、その他の複雑なカテゴリーについては、後続フェーズで対応することになります。
電子還付を受領するための準備が極めて重要です。還付処理が完了次第、還付金が登録輸入者またはCBP様式4811に基づく指定受領者に電子送金されます。
保留中のケースや保税倉庫のケースといった特定のシナリオにおいては、CAPEによってIEEPA関税のHTSコードが削除され、関税額が再計算されます。その結果生じる還付金は、通常の清算が行われた時点で支払われることになります。
輸入後に移転価格調整を適用する輸入者は、CAPEによる還付が関税評価にどう影響するかを評価する必要があります。CAPEによってIEEPAのHTSコードが削除され、関税額が再計算されますが、取引価格を独自に再評価することはありません。遡及的な価格調整、関連会社間取引の補償調整を行う、または照合申告が保留中の企業は、影響を受ける輸入申告が第1フェーズの対象範囲外となるのか、あるいは還付額と最終的な関税評価額を必ず一致させるための追加的な調整が必要かどうかを評価する必要があるかもしれません。
各社の状況に応じて企業が取るべき対応策としては、以下が挙げられます。
EY税理士法人
大平 洋一 パートナー
原岡 由美 パートナー
福井 剛次郎 シニアマネージャー
※所属・役職は記事公開当時のものです
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