EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバルネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。
EY-Parthenonは、EYにおけるブランドの一つであり、このブランドのもとで世界中の多くのEYメンバーファームが戦略コンサルティングサービスを提供しています。
要点
EY-Parthenonができること
ROIC経営が注目される昨今、さまざまな取り組みが進む中で、ITマネジメントの重要性は見逃されがちです。しかし、実はITマネジメントは企業価値向上の重要な鍵です。IT投資の管理やROI評価、ビジネス戦略との連携が十分でなければ、資本効率の改善は困難です。EYは、ROIC経営への適応を支えるITマネジメントの高度化をIT・事業の両面から総合的にご支援します。
続きを読む低PBRの状態が続く企業は、株主還元の強化や事業再編を求められるだけでなく、M&AやTOB、アクティビストの標的となるリスクも高まります。そのため、単に利益を上げるだけでなく、「投下した資本に対してどれだけ効率的に価値を生み出しているか」を示すROICを軸とした経営が、企業価値を説明するための重要な枠組みとして注目されています。
ROEは企業と投資家の双方にとって最重要指標として認識されている一方で、ROICについては明確なギャップが存在します。投資家はROICや資本コストを重視し、企業価値を評価していますが、企業側では依然として売上高や利益成長といったフロー指標が中期経営計画の中心に据えられているケースが多いです。
このギャップは、中長期的な投資戦略においても顕著です。企業は設備投資や株主還元を重視する傾向がある一方、投資家はIT投資や研究開発投資を将来の成長を左右する重要なドライバーとして高く評価しています。投資家は「何に資本を投下し、どのように将来価値を創出するのか」というストーリーを重視しており、その中でIT投資は中心的な役割を担っています。
このような認識ギャップが生じる背景には、IT・デジタル投資の成果が短期的な財務指標として可視化されにくいという構造的な問題もあります。多くのIT・デジタル投資は、初期段階ではコストとして顕在化する一方、その効果は業務プロセスの高度化や意思決定の質の向上、将来の事業拡張余地の拡大といった形で、中長期的かつ間接的に現れます。そのため、従来型のROIや単年度損益を中心とした評価軸では、IT・デジタル投資の本質的な価値を十分に捉えきれないケースが少なくありません。
こうした認識の変化の背景には、企業価値の源泉が有形資産から無形資産へと急速にシフトしている構造変化があります。データ、クラウド、ソフトウェア、知的財産といった無形資産は、競争優位や成長の源泉となり、IT・デジタル投資はもはや単なるコストではなく、企業価値に直結する戦略的資源となっています。
かつてITは効率化やコスト削減の手段として位置付けられてきましたが、現在では新たな事業機会の創出やビジネスモデル変革を支える基盤となっています。IT投資を「どれだけ抑えたか」ではなく、「どのように価値創出につながっているか」という視点で評価することが、ROIC経営において不可欠となっています。
より詳しい情報をご希望の方はご連絡ください。
特に投資家はIT投資を単独のプロジェクトとしてではなく、企業全体の資本配分や成長戦略の一部として捉えています。IT・デジタル投資が将来キャッシュフローの創出力や事業ポートフォリオの質をどのように高め、結果としてROICの改善につながるのか、その一貫したストーリーが示されるかどうかが評価の分かれ目となります。企業にとっては、IT投資を「実行したか否か」ではなく、「資本効率の観点からどのような意味を持つのか」を説明する姿勢への転換が求められています。
これまで、ビジネス戦略とIT戦略は分離、もしくは緩やかな連携関係にあることが一般的でした。しかし、ROIC経営が求められる現在、その関係性は大きく変わりつつあります。売り上げやシェア拡大を重視する時代、あるいはコスト削減を主眼とする時代とは異なり、今は「資本効率を高めながら事業価値を最大化する」ことが経営の中心命題となっています。
この環境下では、ITはビジネス戦略を支える裏方ではなく、戦略そのものを構成する要素となります。事業ポートフォリオの見直しや成長投資の判断においても、IT戦略を前提にした意思決定が求められ、ビジネス戦略とIT戦略の融合は避けて通れないテーマとなっています。
ROIC経営時代のITマネジメントには、従来のシステム管理やコスト管理を超えた役割が求められます。IT投資が資本効率や企業価値にどのように貢献するのかを明確にし、経営層や投資家に説明できることが重要となります。そのため、CEOやCFOとCIOの連携はこれまで以上に強化され、ITマネジメントは経営中枢のテーマへと位置付けられていくでしょう。
今後のITマネジメントの本質は、テクノロジーそのものではなく、資本効率と事業価値の両立をいかに実現するかにあります。ROICを軸とした視点でIT投資を評価・マネジメントすることが、企業価値向上に向けた重要な鍵となります。
メールで受け取る
メールマガジンで最新情報をご覧ください。
ROIC経営の浸透により、ITマネジメントはコスト管理から価値創出へと役割が変わりつつあります。IT戦略をビジネス戦略と一体で捉え、資本効率の向上につなげる視点が重要となります。
関連記事
ROIC経営時代のITマネジメント ~「ROIC x ITマネジメント=高PBR」の法則~
ROIC経営が日本企業に浸透する中、投資家は株主還元よりもIT・デジタル投資を重視しています。IT投資は企業価値に直結する戦略的資源であり、PBR向上の鍵となります。しかし多くの企業でITマネジメントは旧態依然で、ROIC経営に対応できていません。本セミナーでは、IT投資と企業価値の関係、管理レベルと市場評価の相関、ROI/ROIC評価や事業KPI連動など具体的手法を解説し、弊社独自のフレームワークによる新しいITマネジメントの実践を提案します。
「第4の資源」であるデータは量/質ともに、年々爆発的な勢いで増え続け、さまざまな領域で産業構造の変化と新たなビジネスチャンスを生み出し続けています。 そのため、データを生かしたビジネス(=データビジネス)を理解し、取り組むことは業界を問わず、多くの企業に不可欠と言えるでしょう。