EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバルネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。
「第10回EYモビリティサーベイ」を発表:海外赴任者の一時帰国支援・赴任支度金・株式報酬プランの実態を調査
EY税理士法人(東京都千代田区、統括代表社員 蝦名 和博)は、海外赴任者の実態調査である「EYモビリティサーベイ」の10回目を実施しました。今回は、海外赴任における処遇制度である「一時帰国費用補助」「赴任支度金」「株式報酬プラン」について、国内外企業の実態調査・分析を行いました。
本調査により、物価上昇や為替変動など海外赴任を取り巻く環境の変化にもかかわらず、一時帰国制度および赴任支度金については、改定の動きが限定的であることが浮き彫りとなりました。一方で、株式報酬プランに関しては、未導入企業が大半を占めるものの、一部で導入検討の動きが始まっており、グローバル人材の確保・定着(リテンション)の観点から、今後制度導入の必要性が高まる可能性があります。
本調査は、海外赴任者関連制度の現状を明らかにすることを目的に2026年2月16日~同年4月24日に実施し、国内外の企業から計213名(有効回答数:181件)の回答を得ました。回答者の多くは人事・経理・経営企画系の管理部門に所属する担当者です。
第10回EYモビリティサーベイの調査結果(一部抜粋)
EY税理士法人 パートナー 藤井 恵(ふじい めぐみ)のコメント:
第10回EYモビリティサーベイでは、「一時帰国制度」「赴任支度金」「株式報酬プラン」といった海外赴任者の処遇制度の現状を多角的に調査しました。2022年調査にて反響の大きかった一時帰国制度および赴任支度金については、物価上昇など海外赴任を取り巻く環境の変化にもかかわらず、制度改定の動きが限定的にとどまっていることが浮き彫りとなりました。これは2020年以前から支度金の金額を見直していない企業が全体の3割以上に上るなど、近年のインフレ局面にあっても多くの企業でこれら制度が十分に改定されていない実態を示すものです。一方で株式報酬プランに関しては、現時点で未導入企業が大半を占めますが、一部で導入検討の動きが始まっており、今後グローバル人材の確保・定着(リテンション)の観点から制度導入の必要性が高まる可能性があります。
近年、円安や海外物価の上昇に伴い、海外赴任による金銭的メリットは従来に比べ大きく減少しています。赴任関連の従来からの制度である一時帰国支援や赴任支度金についても、物価や為替変動に合わせた抜本的な見直しが各社で求められています。また、デジタル技術の進展によりリモートワークが普及する中、帯同家族を伴っての長期海外赴任に慎重になる社員も増えており、海外赴任が会社からの「命令」というよりも、本人の任意選択になりつつある昨今の状況では、従来の福利厚生的な支援策だけでは人材の動機づけが不十分な場合もあるでしょう。グローバルな人材獲得競争が激化する中、従来の「日本人社員を一定期間海外に送り出すための制度」から、より多様な人材、家族形態、働き方、報酬制度を前提としたグローバルモビリティ制度へ移行する過渡期であることがうかがえます。他社動向やグローバル標準のインセンティブを踏まえ、海外赴任者に対する報酬体系・支援制度を再設計することが、効果的なタレントマネジメントの観点からも重要と考えられます。
調査結果の概要:
EY税理士法人では今後も本サーベイを継続的に実施し、ご回答いただいた方々には結果の共有および説明セミナーを行うなど、海外人事ご担当者に向けて有益な情報提供に努めてまいります。海外派遣を推進する日本企業にとっては、海外赴任者の処遇や制度の今日的な課題を認識し、人事ポリシーの再定義と実行へ迅速に移すことが不可欠です。特に一時帰国や赴任(帰任)支度金などの制度や水準の見直し、株式報酬プランの活用といった取り組みは、社員のモチベーション維持や海外任務への意欲醸成にも直結します。海外赴任関連の支援体制や報酬制度の整備・改善は、目先の福利厚生ではなく企業のタレントマネジメント戦略の重要要素として優先的に取り組むべき課題ではないでしょうか。
調査結果の概要
主な調査結果のポイントは、以下の資料から詳細をご確認ください:
第1回EYモビリティサーベイ
コロナ禍の一時帰国者処遇、利用できないベネフィット・残留赴任者の取り扱い、費用負担、赴任者総コスト、任地個人所得税
第1回:2021年10月22日(金)~同年11月26日(金)
EY調査、新型コロナウイルスの海外赴任への影響や赴任者コストに関する実態が明らかに
第2回EYモビリティサーベイ
ビザ・水際対策・海外出張・外国籍社員の受け入れ
第2回:2021年12月8日(水)~22年1月17日(月)
EY調査、新型コロナウイルスの水際対策による企業活動への影響の大きさが鮮明に
第3回EYモビリティサーベイ
海外赴任者の手当・給与・福利厚生・海外赴任者規程・海外出張時の二重課税
第3回:2022年2月14日(月)~同年3月31日(木)
EY調査、海外赴任者に関する処遇制度の見直し・再検討が急務に
第4回EYモビリティサーベイ
帯同する子の教育・帯同家族の就労・赴任前支度金
第4回:2022年9月8日(木)~同年10月14日(金)
EY調査、海外赴任時の帯同家族の就労状況、帯同する子の費用負担が課題
第5回EYモビリティサーベイ
海外赴任中の医療費・出産・子育てへのサポート体制・物価・為替変動への対応
第5回:2023年9月12日(火)~同年10月13日(金)
EY調査、海外赴任者の多様化進む、サポート体制の強化が急務に
第6回EYモビリティサーベイ
海外出張、海外人事体制、国をまたいだリモートワーク・バーチャルアサインメント
第6回:2024年4月8日(月)~同年5月31日(金)
EY調査、海外人事体制の強化、人員不足の解消が課題
第7回EYモビリティサーベイ
海外赴任者の税務(コスト負担/税・社保の管理体制/みなし税/税務ブリーフィング/夫婦合算申告/個人的収入に対する課税/退職金課税
第7回:2024年9月4日(水)~同年10月18日(金)
EY調査、海外赴任者関連の税務対策の遅れが明らかに
第8回EYモビリティサーベイ
海外赴任者の給与・手当・海外赴任者規程・労災特別加入制度
第8回:2025年1月23日(木)~同年3月14日(金)
EY調査、海外赴任者を取り巻く環境変化は大きいものの、給与・手当の水準に顕著な変化は見られない
第9回EYモビリティサーベイ
海外赴任者の帯同家族に関するサポート
第9回:2025年8月8日(金)~同年9月19日(金)
EY調査、海外赴任者を取り巻く環境は変わり、帯同家族へのサポート体制の見直しに焦点
EYについて
EYは、クライアント、EYのメンバー、社会、そして地球のために新たな価値を創出するとともに、資本市場における信頼を確立していくことで、より良い社会の構築を目指しています。 データ、AI、および先進テクノロジーの活用により、EYのチームはクライアントが確信を持って未来を形づくるための支援を行い、現在、そして未来における喫緊の課題への解決策を導き出します。 EYのチームの活動領域は、アシュアランス、コンサルティング、税務、ストラテジー、トランザクションの全領域にわたります。蓄積した業界の知見やグローバルに連携したさまざまな分野にわたるネットワーク、多様なエコシステムパートナーに支えられ、150以上の国と地域でサービスを提供しています。
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EY税理士法人について
EY税理士法人は、EYメンバーファームです。税務コンプライアンス、クロスボーダー取引、M&A、組織再編や移転価格などにおける豊富な実績を持つ税務の専門家集団です。グローバルネットワークを駆使して、各国税務機関や規則改正の最新動向を把握し、変化する企業のビジネスニーズに合わせて税務の最適化と税務リスクの低減を支援することで、より良い社会の構築に貢献します。詳しくは、ey.com/ja_jp/about-us/ey-taxをご覧ください。
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