人的資本・無形のアセットを活用するサステナビリティ経営戦略支援

本サービスは、企業に深く定着しているDNAともいうべきアセットの活用を目指し、自社内の暗黙知の構造化により、保有する強みを活用した成長戦略へのイノベーションの構想を加速します。各非財務情報戦略からシステム統合までのEYの専門性を横断的に駆使して、人的資本の拡充・高度化の設計・構築・実装を支援します。戦略的な意思決定のためのAI活用情報基盤を導入し、価値創造を加速し、企業価値向上によるサステナブルな成長の伴走支援を提供します。

人的資本・無形のアセットを活用する経営成長戦略

2026年のコーポレートガバナンス・コード改訂によって人的資本や知的財産といった無形資産への投資・活用の重要性がさらに明確に示されます。また、有価証券報告書における人的資本情報の開示も義務化され、さらなる開示の高度化は投資家からも要求が高まっています。今後は、国際的な非財務(サステナビリティ)情報開示基準(ISSB基準:国際サステナビリティ基準審議会基準)の日本版であるSSBJ基準に従った、開示の適用が2027年3月期から始まるとともに、さらには国際的タスクフォース(TISFD:不平等・社会関連財務情報開示タスクフォース)による人的資本のフレームワークを活用し、ヒトに関わる無形資産も踏まえたアセットを持続的(サステナブル)な成長(企業価値の向上)の源泉として活用する経営視点は、一層重要視される機運にあります。

一方で、こうした社会的要請の中で日本企業の多くは課題を抱えています。会社の今後の成長を大きく左右し得る重要な非財務アセットである、人的資本やヒトと結び付く知的財産が競争力と価値創造の源であるにもかかわらず、いわゆるサステナ開示対応に追われこれらが単なる開示要素として扱われ、成長の視点で戦略に活用されず経営層による統治・牽引ができていないことが危惧されます。また、実務レベルでも、ヒトにひも付く知見が分断され、個人の暗黙知として社内に埋もれ、十分に共有・活用されていない状況にあります。今後さらに進化するAIの活用により、人的資本・知的財産という社内の無形のアセットを、言語化・可視化・集約化された強みとして構造化し、経営資源として機能させることができる可能性が高まっています。現状、日本企業は諸外国に比べAIを省力化のレベルでしか活用できておらず、このようにAIを新たな価値創造を目的として、企業の成長に向けて活用する視点の取組みに遅れが目立ちます。

こうした課題に対し、人的資本(ヒト)にひも付く知的財産という無形のアセットを統合的に強みとして認識し、経営・事業・人材開発の戦略に組み込むことが重要と考えられます。企業内に形を成さずに蓄積された膨大な情報を、AIを活用して言語化・可視化・構造化することから、さらにこれを経営・事業とひも付けて活用することにより、社員の持つ知見や強みを活かした、新たなビジネスモデル創出のイノベーションにつなげることができます。また、単なるビジネスの創出のみならず、人的資本(ヒト)としてのアセットの拡充と、それによる企業の成長の仕組みを構築することが可能となります。EY CCaSSでは、下記の一連のプロセスを通じて、無形のアセットを経営資源として活用・投資することで、サステナブルな社会の潮流に合わせた、将来のサステナブルな企業の成長(企業価値の向上)につなげるサステナビリティ経営の取組みを支援します。

ヒトに関わる無形のアセットを「企業価値創出の中核」として活用

サステナビリティの開示の社会的要請が拡大する中、人的資本・知的資産は「開示対象」ではなく、「企業価値創出の中核」へと位置付ける高度化を進行し、企業の持続可能な成長を目指す主要要素として活用する必要があります。人的資本や知的財産戦略を、人材開発や特許戦略のレベルにとどめず、自社の成長戦略へ統合する経営目線の施策推進とするため、経営層は、①強みの可視化、②データ統合、③意思決定活用、④人的資本投資の高度化という一連のプロセスを通じ、無形資産を経営資源として活用・投資する仕組みを構築することが不可欠です。

EYの支援概要

  • まず、無形の保有する人的資本や知的財産を含む無形資産を棚卸しし、企業独自の競争優位の源泉を可視化・把握する。単なる保有状況の把握ではなく、事業成長との関連性の観点で強弱も含め整理することが重要である。具体的には、ヒトにひも付くスキル・経験・ネットワーク、開発成果、顧客とのつながりなどをキーワード化して可視化し、経営層および各部門間での共通認識を形成する。これにより、戦略的活用のためのデータ整理の基盤を構築する。

  • 次に、分散・断片化している人的資本や知的資産のデータを統合し、活用可能なデータ基盤へと再構築する。個人に依存した暗黙知を言語化・構造化し、組織全体で共有可能な形式に変換することが鍵となる。人事データ、研究・開発データ、業務ナレッジ、顧客関係データ、社外連携データなどを横断的に統合し、共通のデータ構造で共有化可能なフォーマットで蓄積することで、経営判断や開示対応にも耐え得る一貫性と信頼性ある情報プールを構築する。

  • 統合され、構造化された情報プールを基に、AIを活用して経営・事業・人材領域への高度活用を進める。例えば、スキルと事業機会のマッチング、新規事業創出の可能性抽出、組織配置の最適化、不足の人的・知的アセットの把握などに展開することで、単なる効率化ではなく価値創造に直結させる。重要なのは、分析結果を意思決定プロセスに組み込み、経営資源配分や戦略策定に反映させることで、AIを“検索ツール”から“意思決定基盤”へ昇華させることにある。さらには、社内の情報を共通化させるためのデータの開示・秘匿判断やそのための情報処理・格納のプロセスにおいてもAIを活用することで、AIのためにさらに仕事が増えるいうジレンマを克服することも重要である。

  • 人的資本・知的財産などヒトにひも付く無形のアセットを、持続可能な方法で維持増強するための仕組みを構築する必要がある。日々の業務における流通と格納を推進するための知的財産構築への取組みを社員が理解し、情報提供・活用を積極化させるためのインセンティブ設計は必須事項である。また、特定した強みを持続的に強化し、足りない部分については補う観点から、人的資本投資・人材育成を設計する。従来の均一的な育成ではなく、コア競争力に直結する領域へ重点投資を行い、スキル開発・採用・配置・インセンティブ提供を戦略的に実行する。さらに、人的資本に対する投資効果をKPIとして可視化し、事業成長や企業価値自体の向上との連動性を明確化することで、株主や社員などのステークホルダーへの開示にも対応可能な形とする。これにより、人的資本を成長ドライバーとしてサステナブルに企業が成長する仕組みを構築する。

人的資本・無形アセットの強みの可視化イメージ

人的資本・無形アセットの強みの可視化イメージ

AIを利用した人的資本・知的財産の活用のための情報流通システム概略

AIを利用した人的資本・知的財産の活用のための情報流通システム概略

自社内の暗黙知の構造化と可視化、再構成は、企業の価値創造にAIが大きく貢献する領域です。さらには、構造化された独自の情報に基づく、強みを活用した成長戦略へのイノベーションの構想は、AIとヒトとの共創により飛躍的な加速が期待できます。本サービスは、人的資本の拡充・高度化において、テクノロジー・イノベーションに特化した専門チームにより、サステナビリティ経営の視点と技術的知見を持つプロフェッショナルが、技術を中心とするアセット(経営資源)の共通言語化による、非財務情報戦略からシステム統合まで、領域での専門性を横断的に駆使して、設計・構築・実装をEYがサポートします。これにより、貴社は戦略的な意思決定を行う情報基盤をいち早く導入し、新たな価値創造を加速し、企業価値向上によるサステナブルな成長の実現につなげることができます。

CCaSSは、EYにおけるグローバル横断的な組織として、気候変動・サステナビリティ・サービスを提供する専門チームであり、サステナビリティ経営成長戦略のCenter of Excellence(CoE)です。テクノロジー・イノベーションのチームでは、EYのグローバルネットワークを通じ、サステナビリティ経営による成長を目指す企業へのアドバイザリーサービスを提供します。

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コーポレートガバナンス・コード ~企業のサステナブルな成長と中長期的な企業価値向上に向けた「攻めのガバナンス」へ~ 2026年7月に改訂

CGCの3回目の改訂により、企業のガバナンス)の強化による、企業の持続的成長と中長期的企業価値の向上に軸足を置いた「攻めのガバナンス」による積極的な企業成長に向けた戦略を打ち出すことが求められます。



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