EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバルネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。
企業会計ナビから、2025年3月期決算に向けてチェックしておきたい記事を特集します!
決算留意事項のほか、新会計基準の適用時期及び開発動向、サステナビリティ関連財務開示など5個の項目に分けてまとめています。ぜひ、実務にお役立てください。
企業会計基準委員会(ASBJ)及び日本公認会計士協会(JICPA)から、2024年9月13日に、「リースに関する会計基準」等が公表されました。適用時期は2028年3月期より原則適用、2026年3月期より早期適用も認められています。
EY新日本の公認会計士が適用範囲等のポイントについてご紹介いたします。
日本では、2024年4月1日以後開始する事業年度からグローバル・ミニマム課税制度が適用されています。また、日本以外の国・地域においても、グローバル・ミニマム課税における軽課税所得ルール(UTPR)及び国内ミニマム課税(QDMTT)が課せられる場合があり、2025年3月期の決算において、当該制度に係る当期税金が会計処理及び開示に及ぼす影響を解説します。
グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等の会計処理及び開示の取扱いの公表に伴う会社計算規則の改正のポイント
企業会計基準委員会(ASBJ)において、実務対応報告第46号「グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等の会計処理及び開示の取扱い」が公表されたことを受け、「会社計算規則」について所要の改正が行われました。当記事では本改正のポイントを解説します。
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区分 |
会計基準等 |
適用時期 |
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リース |
リースに関する会計基準等 |
原則適用 |
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上場会社等が保有するベンチャーキャピタル(VC)ファンドの出資持分に係る会計上の取扱い |
改正移管指針第9号「金融商品会計に関する実務指針」 2025年3月11日公表 |
原則適用 |
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包括利益の表示(※1) |
改正企業会計基準第25号「包括利益の表示に関する会計基準」 改正企業会計基準適用指針第9号「株主資本等変動計算書に関する会計基準の適用指針」) |
原則適用 |
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特別法人事業税(※1) |
改正企業会計基準第27号「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」 |
原則適用 |
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種類株式(※1) |
改正実務対応報告第10号「種類株式の貸借対照表価額に関する実務上の取扱い」 |
原則適用 |
※1 2024年年次改善プロジェクトによる企業会計基準等の改正についてはこちらの記事もご参照ください。
※2 この場合、2025年3月31日以後最初に終了する連結会計年度に係る中間連結財務諸表及び四半期連結財務諸表については、改正包括利益会計基準を適用しない。また、2025 年3月31日以後最初に終了する連結会計年度に係る中間連結財務諸表については改正株主資本適用指針を適用しない。
※3 当該連結会計年度及び事業年度に係る中間連結財務諸表及び中間財務諸表並びに四半期連結財務諸表及び四半期財務諸表については、改正法人税等会計基準及び改正税効果適用指針を適用しない。
企業会計基準委員会から2024年9月に新リース会計基準が公表されました。本会計基準は、現行の会計基準における借手のオペレーティング・リースについてもオンバランスさせることになり、財務諸表、特に貸借対照表に大きな影響を与える可能性があります。早期適用する場合には早めに検討する必要があると考えられるため、借手の会計処理及び開示を中心に新リース会計基準の概要を解説します。
新リース会計基準の貸手の会計処理及び開示について、現行リース基準から変化した点、変化していない点を示しながら解説します。
VCファンド等の組合等への出資持分に係る会計上の取扱いの見直し(金融商品会計に関する実務指針の改正)のポイント
企業会計基準委員会(ASBJ)から2025年3月11日に公表された、改正移管指針第9号「金融商品会計に関する実務指針」のポイントを解説します。
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区分 |
公開草案等 |
検討状況及び今後の計画 |
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金融商品に関する会計基準 |
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2022年4月より、コンバージェンスの一環で予想信用損失モデルに基づく金融資産の減損についての会計基準の開発に向けて、IFRS第9号「金融商品」を元に審議を行っている |
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四半期報告書制度の見直しへの対応 |
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「中間財務諸表に関する会計基準」及び企業会計基準第12号「四半期財務諸表に関する会計基準」を統合した会計基準等の開発の要否について、2024年10月より検討を開始している |
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バーチャルPPA(Power Purchase Agreement) に係る会計上の取扱い |
実務対応報告公開草案第70号「非化石価値の特定の購入取引における需要家の会計処理に関する当面の取扱い(案)」 |
2025年5月30日までコメント募集している |
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ICOトークンの発行・保有等に係る会計上の取扱い |
資金決済法上の暗号資産又は金融商品取引法上の電子記録移転権利に該当するICOトークンの発行及び保有に係る会計処理に関する論点の整理 |
2022年6月にコメントを締め切り、現在論点整理に寄せられたコメントへの対応を検討している |
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子会社株式及び関連会社株式の減損とのれんの減損の関係 |
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2017年10月より検討を開始している |
実務対応報告公開草案第70号「非化石価値の特定の購入取引における需要家の会計処理に関する当面の取扱い(案)」のポイント
企業会計基準委員会(ASBJ)は、2025年3月11日に、実務対応報告公開草案第70号「非化石価値の特定の購入取引における需要家の会計処理に関する当面の取扱い(案)」を公表しました。これは、ASBJにおいて、バーチャルPPAにおいて取引される非化石価値に係る需要家の会計処理に関する当面の取扱いについての検討が行われ、公表されたものになります。
2025年3月5日に、サステナビリティ基準委員会(以下、「SSBJ」という。)からサステナビリティ開示基準(以下、「SSBJ基準」という。)が公表されています。
公表されたSSBJ基準は下記の3つです。
適用対象企業について、SSBJ基準では特に定めてはいませんが、金融審議会に設置された「サステナビリティ情報の開示と保証のあり方に関するワーキング・グループ」による検討に基づき、金融商品取引法に基づく法定開示(有価証券報告書)における本基準の適用対象企業及び適用時期について、2027年3月期以後、時価総額3兆円以上のプライム上場企業から段階的に適用が求められる見込みです。
詳細は下記の記事をご覧ください。
また、2024年3月期決算の有価証券報告書における実際のサステナビリティに関する開示についての事例分析をご紹介します。こちらも併せてご参照ください。
2025年3月期決算で関連する2025年3月31日に参議院本会議で可決・成立された、令和7年度税制改正に関する情報はこちらからご確認ください。特に、防衛特別法人税については、来期以降に適用される税率が変更される、という意味で税効果会計に影響を及ぼす可能性があります。
また、近年の米国政府による関税の賦課に関する様々な動きについては、こちらをご覧ください。
2025年3月28日に、金融担当大臣から全上場企業に対して「株主総会前の適切な情報提供」が発出され、有価証券報告書の定時株主総会前の開示が要請されています。
関連記事を読む:金融庁が有報の総会前開示を要請 (2025.04.07)
2025年1月31日に政策保有株式の開示に関する「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正が公布・施行されています。これは、有価証券報告書等における「株式の状況」において、政策保有株式の開示の改正を行ったものとなっています。
また、2023年12月の開示府令の改正により、有価証券報告書の開示項目である「経営上の重要な契約等」が「重要な契約」に変更されるなどの改正が行われています。
いずれの改正も、2025年3月31日以後に終了する事業年度の有報より原則適用となっていますので、詳細は下記をご参照ください。
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