EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバルネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。
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持続可能性の分野において、KPIの評価にあたり、さまざまな方法でAIを活用することができます。例えば、ある多国籍テクノロジー企業は、ニューラルネットワークを利用したシステムを開発しました。このシステムは、データセンターの内外に設置したセンサーから得たデータを使用して学習し、さまざまな環境的要因がどのようにパフォーマンスに影響を与えるかをトラッキングすることができます。この結果、施設の冷却に必要なエネルギーの量を40%削減できたことがデータセンターから報告されています3。
AIを利用して公開されているデータを解析することにより、大企業のカーボンフットプリントを推定することもできます。幅広いデータを収集する必要はありません。同様に、AIを活用して大量の内部データと外部データを解析すれば、持続可能性の実現に向けた取り組みの重要課題であるマテリアリティがより明確になり、今後重点を置くべき関連分野をより的確に把握することができます。時間とリソースの両方を節約できるのです。
今後に向けた展望
株主資本主義からステークホルダー資本主義への移行が加速を続ける中、企業は自身の企業価値を把握し、測定し、社会に伝えるためのより良い方法を考え出す必要があります。また、長期的価値と予測能力を重視することが成長と価値の創造を促す投資やイノベーションにつながることを企業は受け入れる必要があるのです。
長期的価値の創造を測定するには、どのKPIが最も適しているかを突き止める作業はまだ残っています。大量のデータを解析し、意味を解読して有効な指標を特定する能力により、AIはこの作業に多大な貢献をすることができます。企業のツールとしてのAIの重要性は、今後ますます高まることが予想されます。