EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバルネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。


目に見える形で効果が出やすい守り(リスク・ガバナンス・業務効率化)に焦点が当たりがちですが、今後は攻め(顧客提供価値向上・新しいビジネスの創造)と守りのバランスを取っていくことがポイントになっていきます。
AIはあくまでもツールであり、人がどのような知見や知識をAIに注入できるかがポイントになっていきます。これまで暗黙知とされてきた人のノウハウや独自性、あるいは創造性などは、言語化が難しいとされてきました。「しかし、それらを言語化し、AIとインタラクションしながら、形式知化してレバレッジを効かせていくループを創り出せると、金融機関としての強みやオリジナリティが出てくると考えられます」と、EYの宮下 隆義は述べました。
この強みやオリジナリティの出し方に関しては、NVIDIAの平畠 浩司氏にご紹介いただいた海外の大手金融機関によるAI導入事例にもヒントがあるようです。例を挙げると、NVIDIA DGX SuperPODをオンプレで導入したケースでは、その規模に対応できるケイパビリティを持つかたが社内にいるからこそ、それほどの投資が可能になったという見解が示されました。また、米大手銀が自社開発したエンジンにエヌビディアのソフトウェアを使ったことで、パフォーマンスの精度が35%も向上した実例も明らかにし、「国内の金融機関でも同じように適用できるところがある」と、平畠氏は見解を示しました。
こうした事例紹介を受け、EYの鷹取 宏は、クレジットカード会社で活用されている、数十万件の不正検知をコンマ数秒で処理するNVIDIAのシステムを引き合いに出し、「その物理的なすごさを踏まえてアライアンスを組んだ」と、EYとNVIDIAのアライアンスに基づいた協業体制について説明しました。