チーム化ソリューションによって複数のユーザーが同じタスクや照合を共同で行うことが可能となり、このことが現在の環境では特に有用になっています。適切なソリューションにおいては、ユーザーは文書を添付したり、前期の情報へアクセスしたりすることができます。このことで、もし組織のキーパーソンが働けない状態になっても、新しくもしくは一時的に業務に関わる人が情報にアクセスし、ビジネスを継続遂行することができます。
コミュニケーションを一つのプラットフォーム内で行うことができるので、唯一の正しいソースをより簡単に整理・保存していくことができるようになります。プラットフォーム内でファイルを安全にやりとりできるようになるため、社員は必要なデータのために複数の場所を探しに行く必要がありません。重要なKPI(主要業績評価指標)が定義され、測定されることで、業務が予定通りなのか予定外の状態にあるのかを判断することができます。
優先順位を設定する
このような状況下でリソースは逼迫し、潜在的な技術的課題に直面しているため、適切にチームを編成して、最もリスクの高い項目から対処していくための道筋をつけることが必要になります。リスクを理解し、それに応じて優先順位をつけることで、チームが影響の小さい懸念事項のために消耗することがないようにします。
私たちの提案
- チームの全体的な活動が、決算業務におけるより大きなマイルストーンとどのように関連しているかを精査します。補助元帳や総勘定元帳の照合プロセスといった実際の業務が各社の決算作業にどのように影響するかも考慮し、決算業務を分析します。
- 照合、仕訳入力、管理のような決算業務関連のタスクに潜在するリスクを評価します。内部監査人や外部監査人から得られる情報や、リスクの高い項目を優先事項として特定するために管理がどのようにされているかといった点からリスクレベルを判定することができます。
- 重要性の低い活動を止めるため、重要度のしきい値を見直しして、実行に移します。
- 手順の見逃しをなくすために、二次管理として決算処理のチェックリストを管理する担当者を任命します。
- 監査人とリモート環境下での決算スケジュールをレビューし、意見や提案を募っていきます。監査プロセスを支援するためにさらにできることを固めていきます。
効率的なリモートでのチーム編成
効率的なビジネスルールを設定できるソリューションを選択する必要があります。それは、期日と頻度情報を使用して、よりリスクが高く優先度の高い勘定科目の照合手続きから実行していくことを可能にします。
例えば、優先順位を設定する機能では、自社で定義した基準に基づいてレビューの頻度やレベルを設定することができます。勘定科目の中には、他の勘定科目に比べて変動性が低く、毎月レビューを受ける必要がないものもあるかもしれませんし、ゼロ残高の勘定科目で自動承認が可能なものもあるかもしれません。
タスク管理ソリューションは、あらゆるタスクや活動を文書化し、サポートし、承認するために使用できます。例えば、多くの企業では、Word文書、スプレッドシートやバインダーを使用してプロセスや手順を管理したり個々のタスクの承認を行ったりしています。
最適なタスク管理ソリューションは、追跡や承認のための特定タスクや定期的なタスクを簡単に設定することができます。ユーザーは通常、数時間または数日でモジュールを立ち上げることができます。
永続性、そして発展へ
当然のことながら、目的は決算処理を行うことであり、長期的な検討観点についても必要があるでしょう。前述のこれらの取り組みの一部は、新型コロナウイルス感染症による混乱が過ぎ去った後においても、業務をより最適化し、前進させる有意義なものとなります。