女性アントレプレナーの経営する会社は、男性アントレプレナーの経営する会社に比べ、外部からの資金調達がより困難であるものの、掲げる成長目標はより意欲的であることが、EYによる調査でわかりました。本調査の結果は、今週東京で開催された2018年度EY Entrepreneurial Winning Women™アジア太平洋・日本会議で公表されました。世界各地のミドルマーケット企業のCEOからの回答を元に集計された本調査では、こうした楽観的傾向が世界各地における景気回復の動きと一致していることが示されました。
女性アントレプレナーが経営する会社の3分の1近く(30%)が、今後12カ月間に15%以上の成長率の達成を目指していると答えた一方、男性アントレプレナーが経営する会社が掲げる目標成長率はわずか5%に留まっています。女性アントレプレナーの半数以上(52%)が、外部から資金を調達できていないと回答したにもかかわらず、こうした傾向が示されました。
EYグローバル Growth MarketsリーダーのAnnette Kimmittは次のように述べています。
「資金調達に関しては、男性アントレプレナーは女性の場合に比べ容易に実現しやすい一方、女性アントレプレナーにとっては依然として困難を伴うものとなっています。そのような環境下においても、女性アントレプレナーが強い意欲を持っていることは注目に値します。適切なサポートとリソースを与えられることにより、女性アントレプレナーが経営する会社は道を切り開いていくことができるのです。しかし、その多くが、未だにビジネスライフサイクルの初期の段階で資金調達の課題を抱えており、それがさらなる資金調達の機会を阻んでいる可能性があります。」
EY Japan Entrepreneurial Winning Women Network 代表の関口依里パートナーは次のように述べています。
「資金調達の難しさがグローバルレベルで大きな障害となっていることに加え、日本においては、女性リーダーは男性リーダーに比べ経営に関する知識が不足しているという誤解された見方もあり、女性アントレプレナーは、そういった課題にも直面しています。EYは、女性アントレプレナーの成功に向けた後押しをするために、EY Entrepreneurial Winning Womenプログラムを展開し、日本のマーケットのみならず世界の50以上の国々で支援とメンターシップを提供しています。」